仕事量を半分以下に減らしてもらって、確かに負担は減って体力的に楽にはなりました。でも思ったほど心は晴れないままでした。一番大きな理由は、隣の机の同僚に私の仕事の半分を背負い込ませてしまったことです。

 自分の負担を軽くしてもらうことしか考えずに、早まったことをしてしまった。そう思ったりしたのです。

 それから1年半後、慣れ親しんだ職場に戻されました。不在の2年間で人は減らされ、上司も変わり、雰囲気もずいぶんギスギスしてましたが、それでも私にとってはまだまだましな環境でした。

 対人関係が苦手な自分にとって、PCに向かう時間が長く、職人的な経験が生かされるポジションは、やはり向いていたようです。仕事量は以前より確実に増え、ミスを連発して迷惑もかけながら、まあなんとか4年間を過ごしました。

 気づけば平社員のまま50歳を過ぎ、後輩たちが今では立派に上司となってました。それらの後輩たちからすれば、私みたいなオヤジはずいぶん扱いにくかったでしょうね。私はそもそも怠け者で向上心などなく、おかげで劣等感を味わうことはたいしてありませんでしたけど。

 給与が2割増しになる代わり、仕事量が5割増しになる。私にはやっぱりムリです。