毎週土曜日終電すぎの午前零時をとっくに過ぎたその夏の日も派手な格好でピンヒールはいて、あたしは西麻布にいた。
とあるクラブへ通うのがいつしか楽しみになってて。
いつものメンバーと待ち合わせて四~五人で固まってクラブのエントランスを通り抜ける。
荷物を預けて身軽になったあたしたちはそれぞれ行きたい場所にいく。
ドリンクをもらったり違うメンツに会いに行ったり、好きな人と絡みに行ったりね(笑)フロアをあるけばDJブース前、フロアのソファ、バーカウンター、ダンスホール、トイレ。
新しい子たちがくればウェルカムでハグしてどんどん友達も増えてゆき。
二階建で螺旋階段のあるそのクラブのどこにいっても、知らない人がいないほどあたしたちはその場に馴染んでいた。
その日もいつもみたいに、踊りに行く前に二階のバーカウンターでビールをゲットしてソファにみんなで陣取ってるといつもゲストをとってくれるスタッフが新しい子をつれてきた。よくある光景。
『この子今日クラブ初めてでしかも一人だからよろしくね』って。
ちょっと焼けた健康的な肌を露出させて、にこにこ笑うでっかい輪っかのピアスをした、茶髪の彼女。
みんなも彼女もファーストインプレッション、ばっちり☆前からいたみたいにうちらの仲間ととけこんでた。
きいてみると、そのクラブから二時間くらいかかる何もない田舎に住んでいて、その日もそこから来たらしい(!!)。一時間かかるあたしでさえ遠いのに倍!?って思わず突っ込んだ位。
うちらとおんなじくらいお酒のんでお立ち台でルミカふって、クラブ初めてなんて思えないテンションで、彼女はその夜、はっちゃけた。
うちらのこともそのクラブのことも、かなり気に入ってくれたらしく、次の週からは友達を連れてきて、彼女を見ない土曜はないくらい、彼女もそこに溶け込んだ。
踊るのが大好き、人も大好き、お酒も好き、エンジョイの仕方ってこういうことをいうのね、っていうテンションで、いつのまにか彼女のまわりには人が絶えなくなるようになった。
ひまわりみたいに笑う、きらきらした彼女はまた、とっても積極的だった。
目が離せなくなったと、彼女は一人の常連の男の子に首ったけになった。
そしてその報告と同時にその意中のクラブ仲間を射止めて幸せそうにしていた。
うちらにしかわかんないように彼にまわした腕の反対の手で裏ピース。やるじゃん、ってクチパクでお祝い(笑)
彼もいい人だった。彼と彼女の友達、たくさん紹介してくれて、仲間の輪もどんどんひろがりつづけていった。
でも不況の波はおしよせてきて。
ついにそのクラブにも終焉が訪れる日がきた。
みんな思いっきりはっちゃけた。
むちゃくちゃ楽しかった学校の卒業式の如く、みんなばらばらになりたくないよねって泣いて
泣いて
泣いて
最後まで泣いてメイクもみんな落ちて。けど絶対再会しようねって約束して。
それぞれの方向に歩いてった。
後日
違うクラブがOPENして。当時のクラブのスタッフがたくさんいるハコにみんなおさまった。
当然彼女もきてて。
あたしが仕事でいそがしくなっていかれないような土曜も、『今日はクリスマスイベントでサンタのカッコしてるからみにきてー』って、呼び出してくれて。
なんとなくそんなメールの一通だけで、彼女や仲間にあいにいったりした。
けど、当時連れ立っていってた仲間が結婚して彼氏ができて仕事が忙しくなって。
そこにもあまり足を運ばなくなって。
そのうち夏がまたやってきた。
彼女と、その友達。
花火にさそってくれて。
近くのスーパーでしこたま食材とお酒を買い込んで。
花火とガールズトークとおいしいものに舌鼓をうって。
最近こないけど忙しいの?
体大丈夫?
いつも心配してるよおー!
って心配りしてくれる優しい彼女をキモチと一緒にハグして。
また会おうねっていって、終電で帰った。
しばらくしてまたクラブへのお誘いのメールが来て。
彼女がそのクラブのショーに出る事になったからみにきてって。
もちろん行ったよ。
土曜から日曜にかけての営業のラスト近く。
AM5時前。
『ショータイム始まりますよ~!』
の声が。
みんなでメインステージを円状に囲んでたら
ショーの始まり。
ショータイムのダンサーさんである常連さんたちがスタンバイすると音が鳴り出す。
それからすぐに
後ろからフラメンコ踊るみたいなドレスをきた彼女が登場しその周りを一周。
みんなのセンターにつくと口に咥えてた赤いバラを投げ捨て華麗に踊りだした。
すっごい
かっこよかった。
としかいえないくらいかっこよかった。
みとれていたつかの間のショータイム。
おわったあと、みんなから賞賛の嵐とハグと花束にかこまれている彼女に声をかけた。
いつもどおりあのひまわりの笑顔は変わってない。
きらきらしてみんなにかこまれている彼女を見てほっとしたあたしは
それ以来仕事がいそがしくなったこともあり
クラブに通わなくなった。
しばらく連絡をとらなくなって。
何ヵ月後かに電話をしたら彼と別れたっていう報告があって。
でも元気そうにしてる彼女は
やさしいひまわりみたいだった。
それから数年。しばらくあってなくて、ふいになぜか3日前。急に彼女のことを思い出した。
クラブの写真みてて。あ~あんなときもあったなあって懐かしくなって。
最近クラブによくいく。
でもやっぱりあのハコに無性にいきたくなる。
もうないけど当時があたしの一番の原点だから。
やっぱりそこが一番落ち着く場所だなあって。
彼女の存在も含めて実感してた。
近々あいたいなあ。
って思ってた矢先。
ついおととい。
彼女が星になったのを知った。
あの元気で前向きでひたむきでおちゃらけてて。けどまじめですごくみんなのことが大好きで優しくて、ひまわりみたいな彼女が?
うそだあ(笑)
うそだあ(笑)
うそだあ(笑)
うそだあ(笑)
うそだあ(笑)
うそだあ(笑)
信じられなかった。
次の日、そのクラブ跡地から2時間かかるって、目をくるくるさせて彼女がはなしてくれた、彼女が住んでるっていう『田舎』まで、彼女に会いに行ってきた。
うそだあ(笑)が頭の中をぐるぐるめぐってて。とまんなくて。
最後に棺の中の彼女と話した。
久しぶりの再会なんだから笑いたかったのに。
骨髄の癌で、余命三ヶ月っていわれてたのに一年戦った彼女の栄光をたたえるような顔。
あの時のちょっと焼けた肌からは想像もつかないような白雪姫みたいに真っ白な肌と、何周りもスリムになってしまった彼女。
うそだあ(笑)は、ぴたっとあたしの中で時を止めた。
現実なんだ。
後ろに座って般若心境で彼女を導いていた声をきいていた時なんかの比じゃないほど。
現実なんだって、あの笑顔を思い出した。
心配かけると思ってみんなにはあえて知らせなかったんだと思う。
絶対絶対忘れないからねって、彼女に向かってちゃんと言えた。
おじさんの弔辞の中で『おじさん、大丈夫だから、大丈夫、大丈夫』
って、言ってたっていう彼女。
涙が
止まりませんでした。
苦しかったりいたかったりつらかったりしたのかな。
そっか、そりゃそうだよね。
もう苦しみからは開放されて
一番いい蓮の華にのって、楽しい世界に行く事ができますように。
うん。大丈夫。
きみはたくさんのひとを幸せなキモチにした。
たくさんのひとのかけはしになった。
きみが笑うだけで周りはすごく明るくなったし、悲しい時は元気になれた。あたしだけじゃなくてきっとみんなそうだよ。
たくさんたくさん、いいことしたから
あっちでは美味しいもの食べてお酒のみほでかわいいかっこがいっぱいできて太る心配もなくて(笑)なくなることのないクラブで毎晩遊んで暮らせるよ。
スタッフもみんなすきなお酒もってきてくれるよ。
お立ち台もあるし、その日収録したCD-Rももらえるし永遠に楽しい時間だけがきみのまわりを周ってるよ。
イベントのときはコスプレだってできるんだよ。
だから、楽しく幸せに暮らしてね♪
いつか、そっちで暮らす事になると思うからちょうどいいクラブ開拓しておいてね(笑)
It remembers still ..the thing when meeting for the first time.. yesterday. It was fresh and it was really lovely.
It merged at once in the ring. A no potato has already been relieved in the scary one because it is just like if it does happily probably in us.
However, that time was happy. After that, [kayo] made up the world for myself fast. [Kayo] is habitue ♪ [miaki], and [shoka] also in the garden. Thank you for introducing it.
I was glad to become [kayo] happily really really. It was happy.
Moreover, now some time though it is painful when it is thought that it becomes impossible to meet. Because it is possible to meet, the goodbye is not said.
Thank you for the birth in this world.
It doesn't forget for a long time ..thing of [kayo].. for a long time.
?Tracks where it lives until July 18, 2010 are not forgotten.
大好きなカヨへ、愛をこめて。