セミフラットサイドシャッド
バルサ切り出し編
自分のルアー作りを公開していくのは初めてなのですが・・
公開することでハンドメイドルアーの魅力を少しでも分かってもらえれば!と思う次第です!(^_^)v
と、言ってもまだまだルアービルダーとしては駆け出しのへっぽこ。
圧倒的な研究量(と妄想量w)で先人たちを追い越せるようにがんばらないと!
まずは第一弾。シャッド!
はじめに、どんなルアーをどんなコンセプトで作るか、絵で描き起こします

今回は「フラッシングを効かせ、高速巻きに対応」をコンセプトに、セミフラットボディのシャッドに挑戦していきます。
次に、ルアーの母材となるバルサを選んでいきます
一言にバルサと言えども、物によってかなりの差が出てきます。
たとえば、

こちらの二枚のバルサ。
左側のバルサは触ると硬く、黒っぽいです。
逆に右のバルサはふんわりとして、筋も少なく、白っぽいですね
もちろん加工する上での作業性のこともありますが、ルアーは魚を釣るためのもの。作業のやりやすさではなく、動きが重要になります。この二つのバルサ。例えば重量にはどんな差がでるのでしょうか?
このルアーで使用する5mm厚のバルサを、縦25mm、横65mmにカットしたものを計って見ました!

こちらが右側の白っぽいバルサ。
そして

こちらが左側の黒っぽいバルサ。
なんとその差1.4g!!
重さにして2.4倍の差がでています!
あくまで空気中の重さの話ですので、実際水の中では水に対しての比重が関係してくるわけですが、ここまで違いがでるとなると、さすがに「バルサならどれでもいい」・・・とはなりませんよね!?
作りたいルアー、構造によってバルサを選ぶのがいいと思いますが、
強度と細かい造型をしたい!というときは左の黒いバルサ
動きをキビキビと、浮力を得たいルアーのときは右側の白いバルサを選んでいます。
ここで紹介したバルサはあくまで極端に違う性質のバルサであり、実際には色、硬さ、筋の多さ、筋の大きさなど、沢山の判断材料があります
今回シャッド製作に選ぶのは、削りだしの段階で細かい造型をしないこと、動きをキビキビとしたいこと、などの理由から、白く、筋が少なく、柔らかいバルサです。
さて
バルサが決まったら次はバルサを切り出していく作業です!
切り出すにはまず形が決まっていないとつくれません。
まずは形を構想の域から一歩でて、テンプレートを作成します。

1mmのヒノキ板にウエイト位置、ラインアイ、フックアイの位置を書いたテンプレートを作ります。実際にはこのテンプレートを導き出すのが一番大変な作業ですが・・・w
はじめは本当に妄想の域でのウエイト位置からはじまり、沢山のテスト、失敗を繰り返してこのテンプレートを仕上げています。
と
まあ大変アピールはこのくらいにしてw
形が決まったらバルサを切っていきます。


なるべく沢山のルアーを一枚のバルサから作れればそれだけコストを抑えることが出来ますので、今回は市販の幅80mmの板を3分割しています。
え?先にテンプレートでバルサに形を描かないのかって?
のん のん のん
あとで説明しますが、効率(均一性)を上げるためにわざと書いていません!

次に、3分割したバルサを、ルアーの長さに合わせて(少し余裕をもって)切っていきますこの時、糸のこ盤などがあると非常に早いです。自分はマキタさんの20000円以下で購入した、家庭用の糸のこ盤を使用しています。プロ用の精密なものではありませんが、あると無いとでは雲泥のさがありますw
そして、

切った板を

左の板を裏返し、右の板に両面テープで仮に固定します
そうです
この段階でようやくテンプレートで形を書き入れます

こうすることで左右のパーツを別々に描いて切り出すより、手間も省けて、左右の板が同じ形で切り出すことが出来ます!(沢山の方がされてますので今更感がありますがw)
この書き込んだ二枚重ねの板を糸のこ盤で切っていきます。
糸のこが線内に入らないように・・・かつ、外にはみ出さないように慎重にのこを進めいていきます。

きれいに二枚を一気に切り出せました!これで切り出しの完了です!
次回はこの続き、ワイヤーワークとウエイトホール作業を紹介していく予定です!




