本来なら、昨年の4月に開催されるはずだった

高嶋ちさ子さんのバイオリンコンサート

『高嶋ちさ子~ゆかいな音楽会~』




昨年4月が今年2月に延期され、その2月がまたこの5月に再延期…




ここ3ヶ月というもの、無事に開催されるかなぁ…大丈夫かなぁ…

と、毎日のように会場のHPを確認していました




それが…

幾度となく押し寄せるコロナの荒波にもめげることなく、あらためて開催されることになったとの連絡が入り、いろいろと悩みはしましたが、地元近くでのコンサートということもあり、思いきって出かけてきました




本来なら完売であってもおかしくはないのに、再延期ということもあってか、度重なる延期によるキャンセルと、キャンセルされたチケットの再販売がなされなかったこともあり、座席は半分以下に…

なので、ソーシャルディスタンスもバッチリでした




空席の背もたれには、開催地の公式キャラクターでもある“うながっぱちゃん”の描かれたシートが被せてあり、ちさ子さん曰く、人間より河童の方が多いような…とん~・・・。




途中の休憩をなくし正味1時間半のプログラムは、モーツァルトの《フィガロの結婚》で始まりました

でも観客が飽きないようにと、全ての曲が5分にアレンジされています




たしかにあまり興味のない曲を延々と聴くのは辛いけど、今回のブログラム曲は全て好きな曲ばかり…

5分は短すぎるよ~と、思わず声が出そうにガーン




でも、曲の合間にはメンバーの方達をポンコツだのチンピラだのとん~・・・。

そんなちさ子さんを、テレビ画面では度々お見かけしていたけれど、実際に目にしたあの美しい容姿からはとても想像ができなくて…

でも今回、その毒舌をたっぷりと聞くことができました(笑)




時に毒舌を発しながらも、メンバーそれぞれの類い希なる才能を認め、しっかりと紹介してくださったちさ子さんです




今回のメンバーはどなたも超絶技巧を操る素晴らしい演奏家さんばかり…

ちさ子さんによるバイオリンの説明一つ一つに、お手本となる演奏をされる藤堂昌彦さん

スゴかったなぁ… 




2曲目のヴィヴァルディの《四季》メドレーでは、四季それぞれの背景にある物語を、ちさ子さんに叱咤されながらも見事に音で表現された森本安弘さん(←けっこうタイプ♡)

弾き方ひとつであんなにも曲の印象が変わるんだって、あらためて感動でした




チェロ演奏家でありながら、その巨漢(ゴメンナサイ)から圧巻の高音をトランペットから爆発させる西方正輝さん

退屈そうにも見えるお顔から、一瞬にして曲の世界に入り込まれる表情の変化が、さすが演奏家さんだなぁって納得の私でした




4歳からバイオリンを始められ、大学院までバイオリン一筋だったのに、留学を前に新しいバイオリンを購入しようと訪れた楽器店で見せられたヴィオラを気に入り、その後ヴィオラに転向された長石篤志さん~




ヴィオラの演奏中に、突然歌い始めた、留学先のイタリアで習得されたというプッチーニ、トゥーランドットの『誰も寝てはならぬ』の歌声も、ご自身のヴィオラの音と歌声が絶妙なハーモニーを奏でられていてとっても素敵でしたにへ




それとそれと~

観客のお一人にリクエストされたとてもマニアックな曲(偶然にも知ってる曲だったのにタイトルが思い出せなくて💦)をもとに、ちさ子さんが設定されたジャズバーでの架空のシチュエーションを、まるでそのシチュエーションを私自身が目にしているかのようにピアノの音で表現され、その後その曲をジャズ風・中華風・サンバ風・演歌風と、自由自在に弾きこなされる伊賀拓郎さんの楽しい演奏にも思いきり惹き込まれました




そうそう~

プログラムの中には、みなさんもきっとご存知な、フジコ・ヘミングさんのピアノ演奏でもよく知られている、リストの《ラ・カンパネラ》も~




バイオリンで聴く《ラ・カンパネラ》はとても新鮮で、ずっと長く聴いていたかったけれど、この曲もたったの5分ガーン




その《ラ・カンパネラ》

元々はピアノ曲ではなく、リストと同じ時代に注目を集めていた、ニッコロ・パガニー二のヴァイオリン協奏曲の中の一つで、その演奏を聴き感動したリストがピアノ作品に取り入れ編曲したものだとか…

知らなかったですsweat*




最後は大好きなバイオリン曲のひとつ

モンティの《チャルダーシュ》

もちろん演奏はたったの5分(さすがにしつこいですね💦)

でも、バイオリン、ヴィオラ、チェロ、そしてピアノ…

みなさんの奏でられるハーモニーが素晴らしすぎて、思わず涙が出てしまいました




今回の演奏は載せることはできないんですが、高嶋ちさ子さんの《チャルダーシュ》です




中止になってしまった公演もあるというのに、こうして無事に聴きに行くことができ、短い時間といえども幸せにひたることができました




バイオリンコンサートでこんなに笑ったことなんて、今まで一度もありません

本当に…

ゆかいなゆかいな音楽会でした音符




*ひとりごと*




数日前に突然目に飛び込んできた、田村正和さんの訃報の記事にとても驚きました




高嶋ちさ子さんのバイオリンコンサートに一緒に行った友人は、中学生の頃から田村正和さんの大ファンだったそうです…




普段は感情をあまり表に出さない年上の友人…私が今までに聞いたことのない田村正和さんの初期の出演作品の話をしたり、正和さん正和さんって何度も…

まるで恋人でもあるかのように話す友人…




『私、こう見えて一途なのよね~』と、やっぱりファンである井上陽水さんのことも話してくれたんですが、そんな井上陽水さんのことはずっと呼び捨て…

なのに、田村正和さんは正和さん正和さんって…

陽水さんが聞いたら怒りますよねん~・・・。




でも帰り際にその友人が

『正和さんが亡くなって、ここ数日ずっと落ち込んでて、正直体調も悪かったんだけど、楽しい演奏会を聴いたらなんか元気になれた気がするよ…○○さんが誘ってくれたおかげだよ!ありがとう!』と言ってくれて…




重ねて『再延期されて結局一年以上も延びてしまったけど、その間ずっと楽しみにしてこられたもんね…それもよかったよね!』と…

嬉しかったなぁ…




途中でも書いたように中止されてしまった公演もあるので、正直こうして綴ることもためらわれたんですが、私の日々の記録として、ひとりごととして残しておきたいと思いブログに…




このブログを読まれて、高嶋ちさ子さんのバイオリンコンサートに行ってみたいなぁと思われた方が一人でもいらしたら嬉しいですにへ




ここまで読んでくださって、そしてのぞいてくださってありがとうございますWハート  




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