絵本作家まつむらまさこのブログ

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八ヶ岳のマジョ(松村雅子)の不思議と自然のお話し。
もちろん絵本のこともいっぱい♬ 
えほん村から愛をこめて…♥

あまりに暑い夏に
シダの妖精アガシャが
この所、姿を現さない

シダの妖精?
と思うかもしれないけれど
確かにシダの妖精は
自らアガシャと名乗った

妖精に名前があることを
私は初めて知って
その名をアガシャと
教えてくれた

アガシャは
自らの役目をガーデンの
記憶を記録するのだと言った

キオクをキロクするの?

次の年のために…
もっと未来のために…と
アガシャは優雅に
話した…といっても
その声は直接
私の胸へ入ってきたの
波のように
メロディのように

なんだったんだろう?
あれから4年経って
思い出すことが難しく
時々寂しくなって
シダの葉に問いかける

あれは夢だったのだろうか?
それとも私の妄想?

ある時、アガシャは
宇宙法則とは何かを
知らせてくれた

初めに会った時とは違う
少し頑なな表情に
かえって優雅さを感じた

法則とは何か?
罰するために来たのではなく
知らせるために来たと
アガシャは言った

今は暑さに
ひしがれそうなシダの葉が
ここにある

アガシャと会話した
ひとときは
なんともいえない甘露な
時間だったわ

会いたいな
この暑さが去ったら
また現れてほしい
そしてずっと、ここにいてと
お願いするつもり

やさしい時をずっと
抱いていられますように…

ジョウビタキが耳元で
ピチョと鳴いた