23歳からの4年半紆余曲折にずっと側にいてくれた彼。
通信大学で学びはじめて…本当に先が見えなかった。大の大人になってからの学生生活。自主学習を続けていくのは本当に心細くて…本当に私が資格を取得することができるのか卒業間際まで不安だった。そんな私を精神的に支えてくれた。
彼は、社会人生活も長いのに、こんな遅い足取りの私を笑うことなく、私自身を見つめてくれた。就職で躓いた私に上から目線で発言することもなかった。
彼がいたから、今の私があるの。
きっと、それは彼も同じで…
彼のとても大変な時期を一緒に乗り越えてきた。10年あまりの職場にいられなくなってずたぼろになってた彼が「あなたがいてくれなかったら世界にたった一人だった」と言った言葉が今も耳から離れない。
お互いがお互いを本当に必要としてた。
彼が作った借金、それは返済できたけれど…彼自身の力ではない。そのことに引っ掛かりながらも仕事に対しては真面目な彼にほんの少しの希望を持ちながら続けてきた。休みの日もバイトをしたり親戚の田植えを手伝ったり、そんな彼ならきっとやってける、そう思ってた。
それでも、社会人になって…結婚を考えたときやっぱり「お金」の問題は…その不安は消えなかった。
そんな不安を消すために提案したのは、互いに目標金額を貯めること。
他人から見ればとっても底辺かもしれない。けど、それが私たちのスタート。出会った頃借金があった彼ととっても遅い社会人スタートの私。
目標を立ててすぐ、彼は出稼ぎに行ってくれた。今よりもしっかり稼ぐことができるからと。でも、そのお金は車の事故と車検に消えたみたい。
半年経って、私は折り返し地点まで来たけど、彼はほとんど貯めれてなかった。
聞けば、あれだけ毎日一生懸命働いているのに私より収入は少なく、毎日コンビニで少しずつ支出を重ねてた。全然計算できてなかった。
とってもとっても大好きだけど、これでは生活していけない。見ないようにしてた問題はとてつもなく大きな壁なんだと思った。
私がずっと働けたらいいけど、結婚すれば出産も子育てもしたい。その時期、彼の収入だけでやっていけるのか…ううん、生きていけない。その時期のために貯金って言っても私もある程度年齢を重ねてきちゃった。私の身体は高齢出産に耐えられる?
ねぇ、好きなのにうまくいかないってこんなに辛いものなの?傷付けたくない大好きで可愛らしい人を私はこの手で傷つけなきゃいけないのかな…
「あなたは私と別れても自暴自棄にならずにいられる?」
電話越しに私も彼も泣いてた。
ずっと、私がいなくなっても大丈夫なようにと育てる気持ちで関わってきたけど、そんなにうまくはいかなかったみたい。小さな声でぽつぽつ話すあなたはなんだか本当に子どものようで…なんだか切なくなる。
あなたは優しい。人の悪口も言わないし、本当に心がきれいな人。
だけど、夫とするには強さが足らない。
守るものの為に他のものを断つ勇気がない。覚悟が足りない。
結局、決断はできずに彼はまた出稼ぎで北海道にたった。今日はその初仕事。
電話がかかってきた。その声は小さくて疲れてて、また出会った頃の彼に戻ってしまったようだった。
でも、なんだか私はもうあなたを癒してあげられる気がしないの。回復しない声で「ばいばい、またね」
一過性のものなのか、本当に決断に迫られているのか、今の私には判断がつかない。
ただ、向き合うことに、遠距離の中で自分で自分を奮いたたせながら愛情の火を灯し続けることに疲れてしまったみたい。
彼と向き合うことに疲れても、私は私と向き合わなくちゃいけない。大切な今を、大切な時間を無駄にしたくない。私自身と向き合うなかで自ずと答えはでるだろうか。
彼とやっていくことも別れを決断することも、覚悟が必要だ。覚悟が足りないのは、きっと私の方だね。