今日は、”長夏”の食養生についてお話します!
 
 ご自宅で薬膳を取り入れていらっしゃる方はどのくらい居るんだろう・・
ちょっとした疑問ですが、残念ながらそう多くはないのでしょうね。

ちょっとした知識があると健康に近づくことができるので
ぜひ、取り入れてもらえると嬉しいです。

先日、金沢文庫のままのわさんで梅雨の時期の薬膳のお話をさせていただいたのですが、南から徐々に入梅の便りが届き、神奈川県もそろそろ じとじと、べたべた、しっとり~の時期がやってきますね。
この3つのコトバが長夏の時期のキーワードになるんだけれど、ピンときますでしょうか?
そう、肌や髪にまつわるコトバと思った方はとても冴えてます~

お肌って不定愁訴の中でもとってもわかりやすい部位と思うのですが、トラブルが起きると反応が早いのが特徴です。髪も同じですが、肌は脳ととっても密接に繋がっていて、第二の脳とも呼ばれているんですよ。

梅雨の時期、漢方では、梅雨の時期に起こるトラブルは、「湿邪」のせいといわれています。
湿邪とは余分な水分が引き起こす様々なトラブルで、五行理論によると、私達の体内で湿度の影響を受けやすいのは、肌、脾、胃、手足といわれています。そのうち最も早く症状が現れやすいのは肌なのです。

肌は、暑い時は汗を出して体温を下げ、寒い時は表皮を引き締めて体温の低下を防ぎ、不要になった水分を汗や皮脂と混ぜて代謝しています。ところが湿度が高くなると、空気中の水分が飽和状態になって体内の水分が排出されにくくなります。ジクジクした吹き出物やニキビ、水虫、汗による肌荒れが出来たらご用心!シンプルでわかりやすいですよね。
また、『湿邪』は下半身に溜まる性質があり、ねっとりと留まりやすい性質を持っています。ですので、浮腫んだり、冷えが溜まって腰が重くて辛い、気だるい、胃や腸が重くてお腹の調子が悪い、など下半身に症状が出やすいのはそのためです。

五臓のなかでこの『湿邪』を一番苦手とするは脾(※1)と言われています。脾は、体に湿がこもると脾の働きである消化吸収と水分代謝がうまく出来ません。下痢をしたり食欲不振になるのはこれが原因なのです。

浮腫みやすくなると女性の子宮機能も低下して生理痛が酷くなる要素にも成りかねません。
梅雨の時期は特に温かい食事を取り入れたり、体を動かして体内から温めたり、お風呂に浸かって半身浴をしたり、朝晩は上着を羽織ってみるなどして、湿邪とうまく付き合ってくださいね。

オススメの食材
はと麦、大麦、ウリ科の野菜、いんげん、じゃがいも、マンゴー、イワシ、カツオ、スズキ、ウナギなど。