7月20日でサービス終了を迎える『サクラ革命』。

今まで遊んできた感想を書くと満足してしまうので

最後の最後までは書かずにいましたが、

いよいよ終わりも迫ってきたのでそろそろ書かなきゃと思い、

今回思いの丈を目一杯書きます。

 

 

・最初の印象

まず『太正100年』という単語に物凄く惹かれました。

それまでは『新サクラ大戦』の『太正29年』だった世界から、

それが『可能性の一つ』でも

そんな未来に『帝国華撃団』は存在して平和の為に

戦っているんだと思うとワクワクと緊張で胸がいっぱいでした。

 

そしてスペシャルアニメを見てその思いが爆発しました。

乙女たちを導く新たな主人公『大石義孝(由良)』、

そしてメインヒロインである『咲良しの』。

2人からはどちらかというと『みんなを見守る側の大神さん』と

『みんなと共に戦う大神隊長』を感じさせるくらい

本当に相性の良いコンビだと思いました。

もちろんしの君からは歴代のメインヒロインにも負けない

素敵な要素が詰まっています。

 

 

・リリースしてから

『序章・九州編』

ある意味『サクラ革命』という作品の顔となる序盤の物語。

序章では大石司令としの君から始まる『帝国華撃団の復活』と『日本の奪還』。

基本的な流れはスペシャルアニメとほぼ同じだが、

こちらのほうがより丁寧に描かれています。

『太正100年』がどういう世界なのか、

その中でなぜ『日本の奪還』をすることになったのか。

今までのシリーズ作品に無かった要素を出しつつも、

その根底には”同じもの”を感じさせられました。

九州編では、隊員を集めつつ本格的に『敵』と『対抗組織』と

戦う様子が見られます。

その中で仲間となる乙女たちから『降鬼』がもたらす被害と、

『ミライ』が奪われることの意味を知ることになります。

序盤らしく王道的な展開をしながら、

日本の現状をを少しずつ明らかにしていくところが面白かったです。

最後には『大帝國華撃団B.L.A.C.K』との対峙、そして『神子浜あせび』の脱退。

今の日本を守る華撃団の強さと、ずっと居てくれるだろう仲間の離脱の衝撃は

本当に大きかったと覚えています。

だから『九州編』という枠の中でここまでの物語が展開されたのは凄いと思うし、

今でも一番好きな話になっています。

 

 

『中国編』

『サクラ革命』のテーマの一つでもある”志”にスポットを当てた物語。

方向性でいえばシリアスになりますが、

それ以上に登場人物に真面目に向き合った章でもあるかなと振り返ります。

対抗組織との対峙と仲間の脱退を経て、劇中ではあまり見ることはありませんが、

それでも大石司令達には少なからず”迷い”が発生していたように思います。

だからこそ中国地方にいる『時田松林』に

ある種の希望を抱きつつ会いに行くところから始まります。

この章では、”志”を失いバラバラになった弟子たちを

『帝国華撃団』が元に戻す為に奔走することになりますが、

一人一人から見えるそれぞれの”志”となる部分は丁寧に描かれていて、

だからこそバラバラになってしまったと納得できます。

そして司令の”志”、しの君の”志”もここで偉大な”先人”に思いを託されて

再スタートをすることになります。

公演曲である『魂☆先生ATTACKER』は物語を締め括るに

本当にぴったりな曲だと思いました。

 

 

『アンジュの武者修行・宙の乙女と星の海』

所謂イベントストーリーで、メインストーリーとの違いは

少人数の乙女を対象により深く掘り下げた点です。

前者は『玉野アンジェリカ』、後者は『星原そうか』を中心に

魅力的なキャラもたくさん登場しています。

キャラの掘り下げというだけあって、本当にキャラの細部まで

ちゃんと描かれていてどれもすごく読み応えのあるものになっています。

また、『帝国華撃団』の視点では見られない部分や

知ることができなかったことなど、メインストーリーを補完する点においては

毎回やって欲しいと正直思いました。

この作品を形作る重要なパーツだからこそもっと見たかったです。

 

 

『四国編』

その作風から賛否両論のある章ですが、

僕は改めてこの章を読んで「これは評価すべき物語」だと感じました。

章のテーマを一言で言うなら『手を取り合うことの意味』になるのでしょうか。

作風の影響で分かりづらい所はありますが、

作品の世界そのものに視点を当てるといろんなことが分かります。

『ミライを奪われて衰退していく様子』

『そこから来る人々の争い』

『皆をまとめる各県の代表までもが争い始める』

ベースとなった作品ならまだ分かるも、現代でこんなことが

起きることの恐ろしさはよく考えたら相当なものです。

それに上手くぼかしをかけながら、伝えたいものだけを前にして

表現するのは難しいし、上手くやってくれたなと思いました。

その中で出会う乙女たちも少人数ながらどれも個性的で、

今思えば4人で丁度良かったですね。

最後の『大帝國華撃団B.L.A.C.K』気分テンカ戦も素晴らしく、

今まで負けと中断が続いた中で初めて”勝ち”をもぎ取った『帝国華撃団』。

九州と中国の仲間たちも駆けつけ、王道展開からの大逆転といった感じで

本当に気持ちの良い終わりでした。

 

 

『クリティカルバレンタイン 〜乙女たちのレシピ』

乙女たちの信頼度を上げる為にチョコを回収していくバレンタインイベント。

基本的には目新しさの無いイベントでしたが、

初めて『衣装』が実装されることでそれ目的で周回を繰り返したのを覚えています。

数少ないホーム機能を楽しむ要素の一つなので、

この後もどんどん乙女たちの『衣装』を実装して欲しかったですね。

むつは君とつつじ君のバレンタイン衣装は可愛かったです。

 

 

『天神花見十番勝負』

時系列としては四国編と近畿編の間に当たる物語。

今まで仲間になった乙女たちが一同に集まるお祭りイベント(花見だけど)

チームを組んでの十番勝負を繰り広げるということで、

見たかった組み合わせや意外な組み合わせが見れてプレイしていて幸せでした。

また、ひめか君の”強さ”も描かれていて、”天神家”である以上に『女優としての力強さ』を説く場面では少なからず近畿編のしの君に影響を与えたと思います。

新しく実装された『換装機能』を持つ『春光ひめか』と『春雷しの』も素晴らしく、更に同じ時期にしの君の誕生日も合わさって

『サクラ革命』が一番面白かった時期だったなと今では思います。

 

 

『近畿編』

近畿地方を取り戻すということは『日本の半分を奪還する』ということでもある。

それだけにこの作品の”転”となる章で、

その長さと内容の濃さに今までで一番力が入った物語だと分かります。

様々な視点が織り成し、それぞれの事情だったり思惑だったりが

少しずつ明らかになっていきます。

また、”転”という部分においてしの君と大石司令にも

大きな転換を迎えることになります。

しの君は『帝国華撃団の”トップスタァ”になる為に必要なこと』、

大石司令は『帝国華撃団を導く”司令”とは何か』をそれぞれの題目とし、

そこから見える2人の考え方の変化や成長が見えていて感動を覚えました。

やっぱり主人公はこうでなくちゃって。

べにし君はじめ仲間になる乙女達はどれも魅力的で、

のぎく君など早めに登場した乙女も今回の物語で評価が変わりました。

他には『大帝國華撃団B.L.A.C.K』最明クルミとの激突やあせび君との再開など、

続く終章への伏線も面白かったです。

 

 

『終章(中部・関東編)』

近畿を取り戻した後に発表される『咲良なでしこの処刑』。

政府から奪われたものを取り返す為に、帝都を目指す『帝国華撃団』の最後の戦い。

最後というだけあって、今まで登場した全キャラの総出演だけに留まらず

本来ならもっと時間をかけて登場したであろうN12の残りや他の乙女たちも登場し、

最終決戦までの道のりを盛り上げてくれました。この辺はただただ熱かったです。

今までのメインストーリーやイベントストーリーにあった伏線を回収し、

それが登場するキャラたちの心境にいろんな変化をもたらす所も凄くよかったです。

ずっと待ち望んでいたふうか君のプレイヤブル化や、まさかのなでしこさんが光武に搭乗してのプレイヤブル化といったサプライズにも本当に驚きました。

最終決戦ではしの君が”歌を取り戻す”シーンや、やっとプラナ君と分かり合うシーンは劇中同様に涙を流しながら見入っていました。最後のカンターポ戦では「しの君で気持ちよく倒してこい!」という謎の意思がはたらく戦闘仕様で、サクレボを聴きながら最高の気分で気持ち良く勝つことができました。

 

【サクラ革命】終章・最終決戦 咲良しの最大火力

 

また、終章の為に作られた曲も素晴らしく

田中先生はじめ音楽部分で携わった方々へ本当に感謝しかありません。

 

 

 

・『サクラ革命』を遊び終えて

「本当に素晴らしい作品なだけに、ここで終わってしまうのが惜しい」

というところが僕の正直な感想です。

我々はユーザーの視点のことしか言えないので、

『なぜここで終わってしまったのか?』なんて一概に決めることはできません。

だから僕からすればそれらを自分なりに解説したり、

『〇〇が悪い』なんてことには何の意味もないと思っています。

(というより「そう言っても仕方ない」部分が強い)

 

それよりも「ここが良かった!」「ここが好きだった!」ことは我々ユーザーが

最も知っていることなので、それらをいろんな人たちに広めたり、

『サクラ革命をプレイしてきた皆さん』と共有したいと思います。

 

そしていつかまた、しの君たちに会えること祈り、

『機能限定版』を隅々まで遊び尽くしていきます。

 

 

 

 

 

 

『サクラ革命』

本当にありがとうございました!!!