まるい天使は玄関で正座し父を待つ天才 | 積み木の家

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21で心肺停止になり、九死に一生を得る。死にかけた人間は強さも弱さも知っている。バブリー時代、銀座の一流クラブで№1に上りつめるまでの苦悩と大物芸能人との出逢い、積み木くずしの主人公、穂積由香里との歩みを書いております。



コチラ の続き


家族の中の天使

妹が生まれてから暫くは父も変わったような感じがする。

以前は、私が間違って襖に穴をあけてしまったり、靴を揃えてなかっただけでも怒鳴られてた…


妹が壁にどんなにたくさん落書きしても怒ることなく、「仕方ないな」みたいな感じで見るようになった。


私や兄貴からしてらありえない話。

何をしても怒られない妹。

でもよかった…だって毎日のように怒ってばかりいた父だからホッとした。


私は年の離れた妹が可愛くて可愛くて本当に嬉しかった。

妹という存在がこんなに家の中を明るくしてくれるなんて。


母も嬉しかったにちがいない。

父が仕事から帰ってくる時間になると、玄関のところで、正座して待っている。


妹が3才ぐらいのときだったかな

「おとうさんおかえりなさい!!」

素晴らしい!かわいい!


そんな我が妹は自慢である。

クレヨンやマジック、えんぴつ等々、好きなもので好きなように絵を描きまくる。

落書きの天才だ。


満面の笑み、まんまるい顔でニコニコお目目

我が家に天使が来たのだ


兄貴は男だからか?私以上に怒鳴られてばかり。

父と仲良く笑顔で話すことが少なかった。


うちは典型的昭和の家庭。

ちゃぶ台をひっくり返す、怒鳴る、母や子どもたちは意見なんぞ言えやしない。

寺内貫太郎一家のドラマが懐かしく思える。


そういえば、あのちゃぶ台、いつごろ捨ててしまったんだろう

ご飯を食べるときとはちがう、丸い木のちゃぶ台。


あのちゃぶ台にはたくさんの思い出が詰まっている。

怖い思い出(笑)


気難しい性格な父と一緒になった母 。

どんなに嫌な事があっても別れない、家出しない。

女房の鏡ともいえる。

母にどこが好きで結婚したのか聞いたことがある。
答えは、カッコいい


見た目だけで結婚を決めた。

それはそれで嬉しいのは父だろう。

性格どうこうよりも、顔!

確かに若かった頃の海での写真はヤバい

裕次郎よりイケてる。カッコいい!

明らかに周りとはちがうオーラがあり、俳優みたいだ。


自分の親をここまで褒めるのは何だか恥ずかしい。

これで短気じゃなく怒らなかったら満点なのに…

いや、満点とはいわないが、70点。

親に点数をつけたら罰があたりそうだからやめておこう(笑)


あんなに強かった父がたまに後ろ姿が寂しげに見える。

続く

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寺内貫太郎一家 の小型版か(笑)