銀座の並木通りで待ち構えるスカウトマン達 | 積み木の家

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21で心肺停止になり、九死に一生を得る。死にかけた人間は強さも弱さも知っている。バブリー時代、銀座の一流クラブで№1に上りつめるまでの苦悩と大物芸能人との出逢い、積み木くずしの主人公、穂積由香里との歩みを書いております。




前回の記事こちら 

一年いた最初のお店
入店した時に比べたら、ずいぶん変わっていく自分がいた。

かなり控え目にしてたはず…
月日も経てば変わるもの。


銀座のヘルプでナンバー1からお姫様扱い



ホステスが一番多く歩く時間帯がある。
美容室に入るとき。

ヘルプなら早い時間に美容室入り。
売り上げをやってる人は、20時頃。


同伴がある時には早めでなければならない。
私が行ってた美容室は仲良しになった友人に紹介してもらった。


担当の美容師ともよく話していた。
大きな声では言えないような話も。

●●のママは危ないらしいよ。 など…
有名になればなるほど、いろんな噂を立てられる。


いつも何気なく流してました。
耳をダンボにして(笑)



セットして美容室を出た頃には、待ちかまえてたかのようにスカウトマン達(黒服)が立っている。

並木通りを歩いてお店に辿り着くまで何人にスカウトされたか数えてた時期がありました。


若かったせいでしょう。

それを楽しんでたような気がしないでもない。


黒服の名刺が増えるのは当然。
全部が超一流クラブ
お店の名前を上げたら知らない人はいない。


そういうお店のスカウトマンとはお茶をしながら話を聞く。
同伴がないときには暇つぶし。


そろそろ真剣に考える時が来た。
今のまま
同じお店 にいては、自分の売り上げにはならない。


ポルシェビルや有名処をピックアップ
そんな時に声を掛けてきたのが、新規オープンのお店。
箱も、まあまあ広め。


いいかも・・・

場所も最高


積み木の家-舞川めだか 



クラブ・ロートレックのオーナー(奥澤さん)にもスカウトされていたが、いつもお茶ばかりして、私が真面目に話を聞かなかったような・・・



何度かお店にも行ったことはある。
只、私のイメージとは何かが違う。



老舗の高級クラブなのは百も承知。
落ち着いた雰囲気の店内。

年齢層も高い。
もちろん、お会計も高い。


売り上げとして契約すれば、それなりの額を出してくれる。
でも、店長とは話だけで終わってしまう。


私が働く気がないのは分かっていたのかもしれない。
お茶をごちそうしてくれる友達のような感覚。
銀座の現状をよく教えてくれました。


そして初めてのお店には辞める事を告げ、次なるお店で働く準備に掛かったのです。

やるべきことが多くて時間が掛かりますからね。


やめる日付を決め、お客様には電話や手紙で知らせました。


続く


積み木の家-舞川めだか



銀座の話は30年以上前のバブリー全盛期を入店するきっかけから、ナンバー1になるまでの笑いあり苦悩あり、有名芸能人、スポーツ選手、大物俳優、矢沢永吉さんとの出逢い、夢のようで夢じゃない現実を綴っています。そして、バブリーが弾けた後の恐ろしい現実・・・・