47th Try
ピーヒャラ♪ ピーヒャラ♪ プップ プリプ~リ♪♪
中国四川省都、成都の快適な宿で、
俺は毎日のように楽しくお酒を飲んでいた。
様々な旅人と熱い話で盛り上がり、
伝説話、珍体験など、酒の肴はいつになっても尽きることはなかった。
そう、そうして俺の腹は壊れた、、、
リ~ゲ~
別にたいした事じゃぁない。
飲みすぎで下痢なんて日本でも日常茶飯事だ。
山の達人おじいちゃん2人組と、
パンダ好きのお姉さんと深夜遅くまで盛り上がっていた俺は、
いつものように気持ち良くなって部屋に戻った。
俺が泊まっている2階の
8人部屋のドミトリー(大部屋)の連中はもう寝静まっている。
できるだけ音を立てないよう慎重に部屋に入り、
奥の2段ベッドの上にある俺の居場所に戻った。
「今日もよく寝れそうだ」
そう思いながら歯ブラシを持ち、
部屋の隅にある流しに行き、歯を磨く。
歯を磨いていると、腹がギュルッてきた俺は、
歯磨きを早々に切り上げ、すぐ横のトイレに入った。
ピーヒャラ♪ ピーヒャラ♪ プップ プリプ~リ♪♪
腹もスッキリし、
最高に気持ちいい気分で再びベッドに上がろうとすると、、、
隣のベッド:「だいすけくん、、、ぷ、大丈夫、、、ぷぷぷは」
俺 :「あ、大丈夫っす(恥)」
ベッドの下:「絶対大丈夫な音じゃないっしょ!!
あははは!!」
、、、音丸聞こえ。
部屋中大爆笑、、、
そう、確かに寝ていた筈のみんなを、
俺は起こしてしまった、、、
部屋中に響き渡った
ファンキーなリ~ゲ~ロックで
まさか俺のリ~ゲ~が目覚まし機能を持っているなんて、、、
この日から俺は部屋の外にある1階のトイレの常連になった。
これだから大部屋は危険だぜ、、、
早朝、
みんなが寝静まる中、
1階のトイレを済まし、俺は荷物をまとめていた。
俺はこれから彼らに会いに行く。
この旅が始まるとき、
まさか彼らに会いに行く事になろうとは思いもしなかった。
チベットに行くことを決心しながら、
様々な理由でチベットに拒まれた俺を、彼らは呼んでいた。
パンダ!!
昨晩一緒に飲んだパンダ好きのお姉さんが誘ってくれて、
一緒に行かせてもらう事になったんよ。
なんかこのお姉さん、
以前来た時にパンダの名付け親になったらしくて、
車チャーター(貸しきって)して子供に会いに行くんだってさ~。
目指すは、世界で唯一野生のパンダが住んでいると言われている?
「臥龍」のパンダ研究所。
(2年前。現在は、四川省大地震の影響により移動したみたい。)
迎えに来た4WDに乗り込み、いざ「臥龍(がりゅう?)」へ出発。
都会の成都を走りぬけ、山道に入ると、
そこには目を疑うような素晴らしい景色が広がっていた、、、
ような気がするんだけど、あんま覚えてないわ。
まぁ記憶なんてそんなもんでしょ。
っつ~ことでパンダ研究所到着~!!
うおぉ~~!?
あっちに熊猫!!
こっちにパンダ!!
そこにもぱんだ~!!
パンダだけの動物園だ、、、感激!!
遊ぶ子パンダ、
笹食うおっさんパンダ、
寝パンダ、
パンダ風なおばちゃん、、、
パンダ
PANDA
ぱんだ
panda~~~~!!!
うん、飽きた、、、。
いや、いかん!!
せっかく連れて来てもらったのに
たかだか2~30分で飽きてどうする!?
飽きてない!! 飽きてないぞ~
パンダ好きお姉さん
「見て見て、あの子パンダ超可愛い~♥♥♥」
「わぁ~♥♥♥
あの子パンダ(を見てる娘)
超かわいい~」
趣旨変更、、、。
閉館時間までパンダ(を見る娘)を堪能し、
近くの宿にチェックインした。
そう、飽きてる場合じゃねぇ。
俺はここに2泊3日もいるんだ、、、
その夜、近くの広場でお祭りが開かれていた。
どうやら若者の為のお祭りらしい。
何故か真ん中にはヤギの丸焼き、、、グロテスク、、、
そのヤギを囲むように円ができ、
多くの人たちが盆踊り激しいverを踊っていた。
お姉さん「踊ってくれば?」 俺 「いや、いいっす(笑)」
5分後、
俺は最前列で弾けていた。
た~のし~!!
クライマックスに近づくにつれ、曲の激しさが増していく。
みんなで手を繋ぎ、ステップを踏み、踊りまくる。
俺の両手にはめっちゃかわいい女の子。
踊りながら視線が合うたびに向けてくる笑顔がまぶしい。
でも、、、
普段から下げてはいてるズボンが、
激しく踊るたびに下がってくる。
やばい、脱げる!?
でもこの手だけは離したくない!!
必殺!! 超がに股で踊る作戦!!
残念ながら、
足を交差する踊りにはこの作戦は通用しなかった。
ズボンは見事に膝まで落ち、
俺の勝負じゃないパンツがあらわに、、、
パンダ、、、 パンツ、、、
最後にヤギを食いました。 メ~(泣)
翌日、
研究所のパンダに全く興味を惹かれなくなった俺は、
研究所には向かわず、歩いて山に散策に行った。
やっぱり目指すはね~、、、
野生パンダ!!
全くいないね。
いる気配すらないね。
ただの長時間散歩でした。
「あれ? 今何か動いた???」
みたいな事すらないもんね。
2日目の収穫は、、、
野グソをすると
ケツの間に吹き抜ける風が最高に気持ちいいって事
だけかな。
でもマジで野グソ中にハチが飛んでくるとビビるぜ(笑)
そこだけは、、、
3日目、、、
マジ何にも覚えてないんですけど、、、
日記によるとパンダを見て成都に帰ってきたらしいけどね、、、
完璧忘れた。
まぁ帰って来て飲んだんじゃない?
あぁ~
マジ忘れられない経験ができたぜ!!
さぁ、交通機関を使い辛いゴールデンウィークも終わることだし、
残り少なかったビザの延長もできたし、
ぼちぼち 「秘境」 に向かいますか。
さぁ、格好良い旅人になっちゃうぞ~!!
ん? 山の達人おじいちゃん明日出発? どこ?
あ、そう。 偶然だなぁ。
実は俺も行くんですよ~。
じゃぁ、一緒に。 ラッキー!!
つづく、、、
格好悪いまま???