ライブが終わって広島に1泊し、福山に居る 

姉夫婦のもとへ

着いてしばらくして、初恋の彼が経営してる

美容室へ、つい送ってもらっている車の中で

ふーっと息を吐くと 娘がそんなに緊張するもの?

と笑う

ドアを開けると笑顔で迎えてくれた彼

事前に1度抗がん剤で全部抜けて 少ししか

毛量がない事は伝えていた 

どうやって切ろうかなぁと言いながら 考えて

カット 少しの世間話と私の病気の話し

もう治らないの だから最後に髪を切ってもらいた

かったと 彼に伝えると少し悲しげな顔をした。

髪薄いから ウィッグする時あるんよ

と言うと もう大丈夫よ 上の方が伸びたら見栄え

良くなるし 分け目変えたから ウィッグ要らない

大丈夫と言ってくれた。ありがたい。

1000円カットで大江裕みたいになったと話すと  

キョトンとしてた。


大人になって友達の集まりとかで

何年かに1度くらいは会って お酒飲んだりは

していた。

お互い好きなのは黙っていても分かり合っている

そんな関係だった。

中学から高校 青春の真っ只中の恋 私は夢中だった

親の邪魔や引っ越しで離れ離れになって

会えなくなったけど 私は本当に好きだった。

彼も指輪まではめてくれて当時 結婚しようね

と、子どものママごとと周りから見ればそう見えた

だろう でも真剣に私は愛していた。

いつだろう短大を卒業して彼の家を訪ねると

そこには 子どものブランコがあった。

全てを悟った私は号泣したのを覚えている。

1度彼に酔って 結婚したかったあなたとと

言ったことがある 彼も結婚すれば良かったなと

返事がきた。

朝まで一緒に居ようと言われ日、私はできなかった

あの日の事が今だに悔やまれてならない。

カットが終わり シャンプーをしてもらっている間

もう少し洗う?なんて戯けて彼が言う

大丈夫 シャンプーして貰えて幸せよ ありがとう

次のお客さんまで時間あるから コーヒー飲んで

行きなよと コーヒーを淹れてくれる

まともに顔を見て話せない自分がいた。

泣きそうで 

お土産を渡して お土産の中に長い手紙を入れた

きっと読んでくれるだろう

最後に勇気を振り絞って 彼に お願いがあるの

ハグして欲しいと伝えると笑顔で両手を広げて

くれた。一瞬だけど彼の胸に入れて幸せだった。

泣きそうなのを我慢して店を出た。

娘が、ガンは憎いけど 体が動ける間はこうして

会いたい人にあったり 準備ができるから

それはいいと思うと言う

お母さん 良かったねと娘 

ありがとうね 連れてきてくれて