6 道鏡と孝謙天皇の子! 伝・英親王の墓 七廻り鏡塚古墳③名刀・玉纏大刀 | 江戸手描き友禅「染工房 まいむらさき」のそめいろ日記

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栃木県小山市でそめもの教室の講師をやっています。
染め物のコトや、じんくん(秋田犬)のコト、歴史、芸術、美術、日々の色々を綴っていきます。

染師・まいまい です


古の御代・・・
許されざる間柄に禁断の花が生まれたという・・・





道鏡と孝謙天皇の子! 
伝・英親王(はなぶさ しんのう)の墓 
七廻り鏡塚古墳③


道鏡・孝謙(称徳)天皇・英親王ゆかり(所縁)の地


「栃木市おおひら歴史民俗資料館」
にやってきました


英親王の御陵(墓)として伝承されてきた
七廻り鏡塚古墳(ななまわりかがみづか)
が発掘調査され展示がされています


引き続き、展示物をちょこっと紹介します

展示物の撮影、ブログでの公開は
館長さんの承諾を頂いております


先日、資料館で行われた
「大平山山麓の古墳」講座に
出席できましたので、
そこで学んだことも交えながら説明します



※発掘された埋葬者は古墳時代の豪族で
英親王ではない、と結論づけられています

※木棺を含む出土品(人骨以外)は
国の重要文化財です





この骨は埋葬者ご本人です

合掌してから撮らせていただきました


このお方について・・・

文字がいっさい書き残されていないため
お名前すらわかりません

この時代はだいたい
~タケル
~ヒコ
~オ
ですよね

ここの地名は山田なので
ヤマダ タケル 様

(何様とお呼びすればよいのでしょうか・・・
あの・・・せめてお名前を・・・・




木棺に厚く敷き詰めたれたミズスギモドキなどの
苔の上に安置されていました。

遺骨の状態が不良のため、復元は困難。

性別は男性。

推定年齢は30代~40代前半。

身長は当時の平均的な162㎝。



また、白髪のない若い男性のものと思われる
太く黒い直毛の頭髪も見つかりました。

この頭髪は、髪の束で、3つに分かれて
いました。

うち一つは楮の皮のようなもので包まれて
おり、血液型はO型と判明しました。

この髪の束が、埋葬者のものかは解りませんし、
古墳時代の男性のヘアスタイル「角髪・みずら」
ではという推測もありますが、結論に至っていません。


(解説は展示パネルより引用)





首飾り?(用途不明・毛製)

私の勝手な想像
これは部分で、全体は長いそうです
馬具と一緒に納められていたようすから
愛馬の装飾品と感じました




馬具









古墳時代のもので、完全な状態で初めて出土した
木装大刀、「玉纏大刀(たままき の たち)」

この大刀は名刀とされてきましたが、これまで完全な
ものが無かったため、幻の大刀といわれてきました




弓・鉾







私の感じたこと・・・

多少、色褪せがみられる物も
あるそうですが、
鮮やかな色彩は、元々無いとのこと・・・

儀礼仕様の武具もありますが、
きらびやかな装飾品でなく、実践的な
雄々しい大刀や弓・鉾がお棺に一緒に納め
られていることから、この人物が武人だと
いうことが解ります

しかもこれらは彼の愛用品、馬具は愛馬の
ものだったのでしょう

チャラチャラと欲に溺れることを嫌い
ひたすらストイックに武芸に励む
英雄だということも感じとれます

それでいて名刀・玉纏大刀がお似合いの
華麗な御仁なのでしょう


残念なのは文字がいっさい記されていない
ことです

様式的なことなのでしょうか・・・
不思議です

これは彼の意思でそうしたのは?と
感じてしまいます

そういえば、彼にお仕えしたり、
護衛する人、埴輪(はにわ)も
見あたらない・・・

円筒埴輪は出土したものの、
人物・動物・家などの形象埴輪は
いっさい出土しなっかったそうです




武人らしい潔さ、サムライスピリットを
感じます

埋葬された古墳もこぢんまりしたサイズで、
時代の様式や身分のこともあるのかも
しれませんが、何か謙虚さを感じて
しまいます

そんな彼ですが、こんなに立派に手厚く
葬られているのは、民衆に慕われた
証なのでしょう




ここで英親王がこの同じ古墳に埋葬された
という伝説を絡めます・・・

英親王の二人の従者は、この古墳が
古の貴人のお墓であろうと推測し、
さらに英親王のお墓としたのでしょう


結局、英親王の関連のものは見つからなかった
けれど、親王の御霊をお祀りした社殿が
あったのだから、親王ゆかりの古墳には変わりありません


年端も行かぬ英親王は悲運の皇子で
あったのだけれど、親王の御霊は
こんなにも勇ましい英雄に守護されて
永い眠りについていたことが、
せめてもの幸いです






次回は七廻り鏡塚古墳についてと
発掘時に起きた神秘現象を
紹介します


つづく・・・・





1 孝謙天皇は道鏡の子を産んでいた! その名は英親王!
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※これがこのブログのシリーズの第一話目です


もどうぞ
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無関係の記事は、はぶかれ、お話が続けて読みやすく
なりますよ!




専門家ではありません。いい加減なことを
言っているかもしれません!



「栃木市おおひら歴史民俗資料館」
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