謙信の取り組みに胸キュン! 越後上布(謙信公祭の旅17) | 江戸手描き友禅「染工房 まいむらさき」のそめいろ日記

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栃木県小山市でそめもの教室の講師をやっています。
染め物のコトや、じんくん(秋田犬)のコト、歴史、芸術、美術、日々の色々を綴っていきます。

染師・まいまい です


私は、染めをやっており、布に関心があるわけで・・・





ここでちょっと「越後上布」という布のお話





なぜかあまり、資料館展示等でも取り上げられない、
女子が胸キュンするお話






謙信公は領内、越後の産業にも力を入れました


領内の女性たちに機織りの仕事を奨励しました








苧麻(ちょま・麻の一種   別名、カラムシ、アオソ など・・・)
の茎の繊維から糸を作り、織り上がったこの麻布を
上布(じょうふ)と呼びます

上布は「上等な布」という意味


越後で作った上布だから「越後上布(えちごじょうふ)」

謙信の時代よりず~~~~~~~と前からある布です



越後上布は謙信の財源でもありました








職人さんが、一面銀世界の大地に、
織り上がったなが~い布(反物)を広げ、並べているようすを、
観光案内や、サスペンスドラマ等でご覧になったことは
ありませんか?



これを「雪晒し」と言います

地元の職人さんは「洗濯」と言うそうです


あの作業は漂白などをしているのです

その他、染料の定着や、風合いを変化させるなど、
様々な効果があるそうですよ

書籍などで調べると、漂白の事ばかりで、他の作用が
あることは今まで知りませんでした



布を雪に直接さらすことで、雪の表面から発生する
オゾンが漂白の作用をするそうです


ですから、白い反物製作の場合、
漂白前はちょうど、茶封筒の色をしてますが、
雪にさらすと、まったく別物と言えるほど、
スッキリとした白さの代物になります



※現在でも、越後上布は、
高級な夏のキモノの布地として有名です










村娘たちが、御屋形様(謙信)の命(めい・勧め)とあらば
と、一生懸命、織り上げます・・・・


さっそく、できあがった布を京都へ運び
「社長(謙信)」もまた自ら、イメージキャラクターになり、

「見て見て これ、ウチのコたちの手作りなの
ステキでしょ~ イケてるでしょ~ 」と
一生懸命、売り込みました

ジャ●ネットのタ●タ社長さんばりに



だって、領内の生活かかってるんだもの~~~~っっ



当時から高価なモノで、お金持ちの方がお客さんでした

涼しいし、着やすいと、都の人に大人気をはくしました








こうすることで、領民たちの生活が潤うことにもつながった
ことでしょうし、

女性を守ることにも一役かっていたのでは
ないでしょうか

生活に困ると、女性は最終的には自分を売らなくては
ならなくなる悲惨な事態におちいりますからね・・・

御屋形さま えらい、すごい、かっこいい

リーダーはこうでなくては

胸キュンしてますっ






逆に、
糸のもとになる植物アオソを育て、糸を作り、
布を織り上げてくれる人々がいなければ、

謙信自身の生活も成り立たないわけで・・・


謙信にとって、領民は本当に大事な宝だったのでしょうね













「汚らわしいっ!娼婦には鞭をくれて、牢獄にぶち込む!」
女王マリア・テレジア※ とは大違い
(↑漫画「ベルサイユのばら」より
 ※マリー・アントワネットの母 )

この発言、同じ女性とは思えない・・・・

(御屋形様の方がよっぽど「女子」らしい・・・)


なりたい人は別として、娼婦にならなくても、
やっていかれる世の中をつくるのがリーダーの努めです

その鞭を己に向けなさい 






 

 










こんな史跡もありました・・・・

謙信公祭 

謙信公祭 

謙信公祭 





謙信公、心のアニキ!謙信公祭ガクト逸話(謙信公祭の旅7)
もどうぞ


※専門家ではありません
めちゃくちゃなこと言っているかもわかりません
丸写しなんて恐ろしいこと厳禁ですよ




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