出木杉くんとの妊活は、体と心を酷使した。

週に何度も通院、注射は自己注射へと変わり
毎晩自分のお腹に自分で注射した。
出木杉くんは、最初は手伝ってくれたが、
だんだん手伝わなくなった。


何のため、誰のための妊活だろう?


疑問がどんどん大きくなっていった。


お金は出す。情報は集める。
これが出木杉くんのスタンス。

出木杉くんは仕事が忙しく、仕事に夢中だった。
それは構わない。
生活費を出していなかったので、仕事で稼ぐことに文句は言えない。
また、仕事への理解はしてるつもりだ。
でも、私だって仕事している。
しかも、かなり高ストレスな職場だ。


仕事して家事して妊活して、、、
心も体も疲れが溜まっていった。


ヒデさんには出木杉くんの事を話していた。
そんな男止めなよ。幸せに見えない。
ヒデさんに言われた。


旦那を置いて家を出てきた。
出木杉くんの事が本当に好きだったから。
出木杉くんと生きていきたい、と思ったから。
出木杉くんとなら、将来を考えられたから。


心が限界を迎えつつあった。


どうしたら良いの?
どうすれば良いの?


答えが見えない。
答えが分からない。


距離のあるヒデさん。
会いたい時に会えない。
割り切った関係だから、本音をさらけ出す事が出来ない。


そして、私はとうとう、ある行動に出た。