生まれた時、母方の祖父母の家にはペケがいました。
ペケとは関西弁でバツのこと。
母がマルチーズだと言われて貰って来たら…スピッツだったそうです。

私のかなり昔の記憶の中にも勿論ペケはいます。赤い屋根の犬小屋にいたフワフワの可愛い犬。
おばあちゃんと買い物に行くたびに自分では食べないビスケット買ってもらって、それをペケにあげていたのをよく覚えています。

そして、四国に住んでいる叔父はいつも犬を飼っていました。
シーズーにマルチーズ、雑種の大型犬にウェスティー。
今はカニンヘンダックスフンドとトイプードル、やたら大きいティーカッププードルがいます。

小さい頃から動物は大好きで、学校から病気のインコを連れ帰ったり、果ては迷い亀を捕まえて来たり、自宅の池でオタマジャクシを増やしたり、ハムスターを親に隠して飼ったり…していました。
一度、猫を知らないおばさんから貰って帰りましたが、同居をしていた父方の祖母が大の猫嫌いだったため、敢え無く返却。
祖父が自宅で医院をやっていたこともあり、動物は自由に飼えませんでした。

小学校4年生の時。私はなんと、担任の先生にいじめられていました。
なかなか図太い子どもで、当時は「相手するのめんどくさいなぁ…」程度の感覚でしたが、毎日なんだかんだと絡まれて、煩わしかったのを覚えています。
中学受験の勉強も本格的になってきていて、子どもながらにストレスを抱えていました。

ある冬の日、小学校から帰ると、庭に近所に住む祖母の友人が訪ねてきていました。彼女の足元を見ると…
まだ歩きかねている小さな仔犬が二匹…‼︎

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生まれて初めて触る赤ちゃんの犬…暖かくておっぱいの匂いがして、なんとも心がホカホカしたのを覚えています。
少し遅れて帰って来た妹とひとしきり遊んだ後、ダンボールの箱に入れられて帰って行く仔犬を見送る時に、生まれて初めての「胸がキュンとする」を経験したのでした。

ベッドに入ってから妹と「可愛かったね。でも、飼うのは無理だろうね。」と話していた翌朝。
前の日に会った仔犬にすっかり心を奪われて、仔犬が欲しくて欲しくて仕方なくなった母が祖母に言っていました。

「飼いたい飼いたいってあの子たちがきかないんです‼︎」

知り合いの家の犬の子どもと言うこともあり、約半月後仔犬を貰いに行くことになりました。

膝の上に仔犬を載せて大事に大事に連れて帰った1993年1月31日。私たちに弟ができた日でした。

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