「これは・・・難しいですな・・・」
7月某日。
予告状通り、花火大会の日・・・
殺人事件が起きた。
被害者は相葉みぃ。
死因は絞殺。
容疑者が3人出てきた。
佐藤 明日子(仮名)
アリバイはあるが、被害者とトラブルになっていた。
依頼者の友人。
田中 理沙(仮名)
アリバイはないが、とても友好的。被害者とも仲が良かった。
花火大会の主催者の娘。
三浦 潤(仮名)
アリバイは有り。被害者の親友。依頼者とは初対面だった。
旅館の娘で、マスターキーを持っている
「うーん・・・どの人も怪しいな・・・」
その日の夜――――――・・・
カランッ・・・
「まぉさん、一体だれが犯人なんでしょうか」
「現時点では何とも・・・だが、明日現場検証をするつもりです」
「そうですか・・・いや、お願いしますよ・・・」
ここはとあるバー。
刑事のおごりといわれ、半ば無理やりに
連れてこられたのである
お酒は強い方ではない。
「犯人は一体誰なんでしょうね・・・」
何度めの言葉だろう。
まぉは、そろそろ帰ろうと、席を立ちあがった。
カチャンッ
「お代、おいていきます。
明日、またよろしくお願いしますね。」
そういって刑事と別れた後、
まぉは、
明日、どうなるのだろう・・・
と、不安感に煽られていた。
翌日――――――――
現場検証していたまぉ
すると・・・!!!!!
なにやら、大発見をしたようだ
「なるほどね・・・
わかった!このトリック!」
「刑事さん
容疑者のみなさんを集めてください」
?「くそっ・・・まさか、ばれたのか!」
「みなさん、今日はお集まりいただきありがとうございます。
犯人の方が、私にはわかりました・・・」
「え・・・・・・!!!
私!?嘘よ!!」
「明日子ちゃん・・・!?
まさか!!」
「うそでしょ?ねぇ・・・
嘘だっていってよ・・・」
「・・・・・・」
「証拠は?」
「トリックに使ったものが
あなたの服から出てくるはずです」
「!」
「どういうことか・・・説明してよ
私にはアリバイもある」
「いいでしょう。まず、この図を見てください。(図1)」
「あなたは、上にある通風孔を使い、ワイヤーで
向こうの部屋に通した。」
「その先にはわっかにしたロープをつけており、
あらかじめ睡眠薬で眠らせ、運んでおいたみぃさんを絞殺した。
違いますか?」
「く・・・」
「で、でも、アリバイがある!
私がやったとしても、他の人だってやれるじゃない?」
「アリバイですか?
死亡推定時間にコンビニに買い出しに行っていたっていう・・・」
「そうよ!
私がいないときに・・・
コーヒーで眠らせて、
部屋に運び入れるなんて不可能よ」
「・・・・・」
「!!!!」
「かかりましたね」
「・・・っ!」
「私はなにも、コーヒーで眠らせたなんて
一言も言っていません」
「つまり、あなたが犯行をしたんですね」
「それに、旅館の女将さんから聞きました。
あなたは、一度トイレに行く前に
みぃさんの部屋に寄ったとね。」
「そうよ・・・・
私がやったのよ!!!!
あいつが・・・あいつが憎かった!!」
「私が無一文になって、路頭に迷った時・・・
ずっと友達だったみぃにお金を貸してもらおうと
必死に頼んだのに・・・
あいつは、私に家の世話を任して、
お金なんて貸してくれなかった・・・!!!
憎くて、憎くて、仕方がなかった!!」
「・・・・・・・」
「私が言える義理ではありませんが・・・」
「みぃさんは、あなたを家に「お手伝い」という理由で住まわすことで
路頭に迷っていたあなたを、
助けたというつもりだったのではないでしょうか」
「・・・!」
「そ・・・うだったの・・・
みぃ・・・ごめんね・・・」
7月某日。
午後12:35分
佐藤 明日子容疑者を逮捕。
「・・・・・」
「人と人の気持ちのすれ違い・・・
それは、こんな悲劇を招くのですね・・・」
夏祭りの日、
依頼者から受けた
「もうひとつの相談」
これは、また別の事件を巻き起こすのだが・・・
それはまた別のお話だ。
「どうか、明日子さん、みぃさんが――――
お互い、幸せでいられますように。」
―END―












