タレントのチュ・ジフン容疑者(27)が麻薬使用の疑いで書類送検された事件で、警察はほかの芸能界関係者らに捜査を拡大する方針を示し、今後波紋を広げそうだ。芸能界関係者は、最近1-2年間で麻薬が急速に広がっているとし、懸念を強めている。



 警察はチュ容疑者ら知人や風俗店経営者に麻薬を供与した容疑で逮捕された女優のA容疑者(30)がほかの芸能人にも麻薬を渡していた疑いを強め、捜査を進めている。


 ソウル地方警察庁麻薬捜査隊の関係者は「麻薬使用の疑いで書類送検された15人のうち、5人がA容疑者と知人関係で、残りはA容疑者とは関係なく、ほかのルートで麻薬の供給を受けた人物だ」と述べた上で、15人は容疑が固まった部分にすぎず、今後調べが進むにつれ、捜査対象の拡大は避けられないとの見通しを示した。


 A容疑者を通じ、麻薬を入手した疑いが持たれている人物には、チュ容疑者と逮捕されたファッションモデルのB容疑者(26)以外にも、男性トップスターやテレビのトークショーに出演している芸能人らが含まれているという。


 警察はA容疑者が日本にほぼ月1回出入りし、韓国に密輸した麻薬の量は、少なくとも10人以上の中毒者が定期的に使用するのに十分な量だったとして、既に判明している流通先以外に麻薬が流れている可能性もあるとみている。


 芸能界では既に麻薬に関するうわさが至る所で立っている。芸能プロダクション幹部は「体重に関する強迫観念が強い男性モデル、女性芸能人の一部は酒を飲めば太ると考え、エクスタシーなどの麻薬を服用して夜を楽しむことが多い。食欲がなくなるため、ダイエット目的で麻薬を使用するケースもある。韓国ではクラブで容易に購入できるという話だ」と述べた。


 警察はソウル市江南地区一体の風俗店経営者が麻薬を流通させているとの情報を入手し、昨年末から大規模な捜査を進めてきた。その過程で著名芸能人も麻薬を使用しているという事実を確認し、捜査を拡大していた。

芸能界関係者によると、数年前までは弘益大学近くのクラブ街を中心に麻薬ブローカーが集まっていたが、江南地区の清潭洞にあるクラブを経て、最近は同地区のホテル内にあるクラブに麻薬販売の根拠地が移っていたという。


 関係者は「富裕層の子女、芸能人、風俗店の男子従業員が麻薬パーティーを開くことがしばしばあった」と指摘。別の関係者は「酒、麻薬が乱れた性関係につながることも少なくなかった」と証言した。


 過去芸能界を騒がせた麻薬事件はいずれも容疑が麻薬使用に限られていた。しかし、今回の事件ではA容疑者がまるでファンドを募集するかのように麻薬購入資金を募り、麻薬の密輸、販売を担っていたことが明らかになった。


 こうした状況は芸能界志望者が急速に増えている現実とも関連がある。ある芸能プロダクション代表は「消費能力がある一部の無名、新人の俳優が風俗店と関係を結んでおり、彼らを通じ麻薬が広がっている。他人の目を意識し、体形管理をしなければならない芸能人は麻薬の誘惑に負けやすい」と指摘した。


 捜査関係者は「日本のクラブなどでは、A容疑者が持ち込んだ種類の麻薬を容易に購入できるとされるが、芸能人が直接密輸から流通までに関与していたのは衝撃的なことだ」と話した。


 全身麻酔剤のプロポフォール、動物用麻酔剤のキシラジンなど脱法ドラッグに対する懸念も高まっている。一部の芸能人が睡眠薬代わりにこれら麻酔薬を注射しているとのうわさもある。大麻以外の新種の「吸入性麻薬」の中毒になる人もいるとされる。


 最近、食品医薬品安全庁中央薬事審議委員会は、プロポフォールを麻薬類に指定することを検討したが、慎重なアプローチが必要だという医療界からの意見を反映し、判断を留保した。しかし、ある芸能界関係者は「プロポフォールを継続的に使用している芸能人は確かにおり、一部は深刻な中毒症状を示している。初めは心理的な不安感から注射を打ち始めた芸能人が、今では習慣的に薬物に依存している」と指摘した。


崔承賢(チェ・スンヒョン)記者


イ・インムク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


本当に関連した人たちがまだいるのでしょうか?韓国芸能界に麻薬が広がっているなんてなんだか心配です。