栄えある第一回長崎麻雀選手権の決勝ということで、
このステージに立ったのは、
RMUの代表であり、一週間前の日本オープンでもタイトルを奪還した
多井プロ、
プロ連盟時代 鳳凰位三連覇、先のRMUリーグでも優勝した阿部プロ、
準決勝で谷井プロと私を撃破し、ウェスタンカップに続いての
決勝進出となる岡澤プロと、後期Bリーグ優勝して
来期からAリーグ入りする桐谷選手の四名となった。
今回の採譜は伊井プロ、今田プロ、山口選手と私。
私は準決勝まで進んだので採譜しないならしないで良かったかも
しれないが、以下の理由で採譜を申し出た。
①本来、ベスト16で敗れていたはず
②準決勝で負けた選手への敬意
③第3期クラウンで採譜出来ないのに、私の為に採譜すると
言ってくれた桐谷への想い
以上の理由で採譜を申し出、誰をとるか?となった時に
“桐谷を採譜します”とした。
岡澤プロの採譜は今田プロと決まっていたみたいなので、
桐谷には申し訳ないが、多井プロか阿部プロを採譜するのが
自分の勉強になることはわかっているが、
それでも、あえて桐谷を採譜することとした。
今回の牌譜は今後のファクトリーの教材として使う可能性があり
私の主観で観戦記を書くのはどうかとも思うが
教材として使う場合は私の観戦記は見なかったこととして欲しい。
また、今回も決勝に残れなかった私が自分のことを棚にあげて
観戦記を書くということで、失礼な表現があることを
お許しください。
そういうことも含めて観戦記を書くのは
決勝1戦目と3戦目を少し書こうと思う。
【第1回戦】 岡澤プロ - 桐谷選手 - 多井プロ - 阿部プロ
東1局 西家:多井プロ ドラ:2
一九①⑨19東南西西北白発中 ロン:1
岡澤プロより32000点和了
同局 東家:岡澤プロ
13巡目 二二三④⑤⑥2245789
から2ポンの形テンでの連荘狙い。2ポンなんで十分脅しとなる。
しかし、副露させた多井プロは?と思った時に
序盤から明らかに不自然な捨牌。
採譜しながら最初は七対子?と思っていたが
それまでの捨牌で色の偏りもなく、
9巡目、10巡目の手出し4対子落としで、国士!を断定。
岡澤プロもそこは感じていたとは思うが、1をツモ切りする時点で
一、①、⑨、北がそれぞれ三枚切れだったので、
これを全部持っているのか?と思ったかもしれない。
でも、12巡目に生牌のドラを打ってくるぐらいなので
やはりここは聴牌と思うべきだろう。
岡澤プロの麻雀はオールラウンドで、特に守備は鉄壁。
私とは明らかに違うスタイル。
そういう意味で、ここはちょっと意外だった。
ここは何故1切りだったのか?ここでの考え、思いをファクトリーの中で
確認してみては? と思う。
2ポンの直後、桐谷も二枚目の九を捨てているので
桐谷もどこまで感じていたのだろう?
ここもファクトリーで聞いてみましょう
阿部プロは15巡目に
二四四③④⑤⑧123白白発 ツモ:発 打:2
中抜きしているので、やはり感じていたんだと思う。
東2局 東家:桐谷 ドラ:西 裏ドラ:2 以下の牌姿でリーチ
二二三四五⑤⑥⑥⑦⑦⑧67 ツモ:8 2600点オール(+R)
配牌 二二五九⑤⑥⑦⑨24西白発中
これが10巡目にリーチして12巡目にツモるわけだから
いかに配牌とツモがマッチしていたかと思う。
ただ、凄いのは多井プロ。私は最初、山口の採譜ミスかと思った。
ものすごく奥が深い。
東家:桐谷のリーチ後の11巡目 以下の牌姿でリーチ
四四四五六七67789西西
5-8マチだが実はフリテンとなっている。
4巡目に以下の形から5を捨てているわけであるが、
三四四五35778西西中中 ツモ:六 打:5
東1局で役満をあがった後に東家のリーチに対して、
フリテンリーチで追いかけられる人が何人いるだろうか?
桐谷はドラの西を捨ててのリーチ宣言だから
多井プロはおりようと思えば、おりれたはず。
それでもあえて、フリテンの追いかけリーチに行くということは
自分のヨミによっぽどの自信がないと絶対にいけない。
では桐谷のリーチ。索子であるなら“間四ケン”の5-8マチ。
これなら同じマチなのでフリコムことはない。
続いて阿部プロ。上の三色か筒子の混一色、
もしかしたら8を一枚持っているかも?
続いて、岡澤プロ、第一打が9なんで、もっていないかも?
多分、多井プロは8がヤマに1.5枚眠っているぐらいの
ヨミではないだろうか?
やっぱり、このリーチは凄い。
私は何年たってもこのリーチをかけれる領域まで達しないだろう。
長くなってきたので続きはまた。