マヒロちゃーん!

店長に声をかけられた。

めずらしー(笑)
イベント嫌いなんじゃなかった?

嫌いですよー
でも‥

そう、ララにしつこく食い下がられたのだ。

マヒロ!連れてって!
これ行くんでしょ⁉︎

いや‥まあ誘われてるけど‥正直高いんだよね。。。チケット。。。

仕事を始めたばかりの身で、7000円はキツイ。
でも‥

わかった
店長にラインしておくよ

やったー!マヒロ好き〜♡

と、言うわけなのだ。


ララは嬉々としてお気に入りのワンピでテーブルに座っている。
カシスソーダがその白レースに飛ばないか、本気で心配していると

あの人いつでるのかな

ふいにララの唇が動いた
店長の話によると、彼は以前何度かここでも演奏していたんだそうだ。
私も何度か見てるそうで‥

あ、ララちゃんも来てた時かも

と店長に言われた。


確かゲストだから、最初の方‥

と言うと同時に照明が消えて、何人かの男が出てきた。

あ‥

ララの瞳が前を向くと、革ジャンの背の高い男がいた。
今時?て感じの男だった。

オールバックに革ジャンにタンクトップ。
いかにも俺様。
そしてその革ジャンの隙間から、チラチラ刺青を覗かせてた。

ララは彼を見つめていたが、ふっとこちらを見つめて私の耳に口元を寄せてきた

知らない人だった(笑)

はぁ?

会ったことある気がしたんだけどねー(笑)


そう言って笑うララの瞳は、決して恋する瞳とかではなかった。
いや、むしろ怪訝な瞳だった。

その男は琉って名前で。
いかにもナルシストで、適当そうで。
お世辞にも印象がいい男ではなかった。

でも彼を見るララの瞳は、ずっとキョトンとしてるままだった。