Mahinaさんのブログがきっかけでアロマに興味を持ちました、と言って頂くことが増え、とても嬉しく思っています。





今日は自分自身の最初の思いをもう一度確認するために、私がアロマテラピーに出会った時のことを書いてみます。

(注意: 長くて、ちょっと暗い記事になりましたので ご興味のある方だけ読んでください)






アロマに出会ったのは、もう20年も前のことです。






20代の頃の私。




大学では文化人類学を専攻しました。ネイティヴアメリカンやアンデスの山岳民族の生き方や教え、世界観が大好きで、将来は文化人類学者になって、いろんなところでフィールドワーク(世界の未開地に暮らす人たちと生活を共にする、人類学の研究の手法)をするんだ、と思ったりしていました。






ところが、途上国のことを勉強するうちに、そこで暮らす人たちが直面している過酷な現実について知ります。







中でも衝撃を受けたのは、自分と同じ、いえ もっと年下の少女達が、生活のために売られたり、売春宿で働いていたりしてとても傷ついているという事実を知ったこと、






そしてそのような現実を作っている要因の1つが先進国と開発途上国の不公平な経済構造にある、と知ったことです。







自分が、日本で、何不自由なく、のうのうと暮らしていることがとても罪深いことのように思ってしまったのです。







そんな世の中許せない。
変えなくっちゃ。
何かしなければ。
でも何をどうやって?








人が世界に貢献できる最大のことは自分自身が幸せでいること







何かを与えるには自分がまず満たされること。満たして溢れたものを与えることしか出来ない。







「しなければ」ではなく「したい」ことをするのが大事







などなど、いろんなことを学び経験した今では分かることも全然分かっていなかったし、頭も考え方も固くて世の中には黒か白しかないと思っていた当時の私は







今のようにネットでいろんな情報を得たり 同じ思いの人と繋がったりすることも出来ず







心の中で世界を責め、
先進国を責め、
日本を責め、
自分自身を責め、







どんどんどんどん自分を追い詰め、心の健康をなくしていきました。








洋服やお洒落することも大好きだったのに、ワンピース一枚買えなくなりました。
このお金で、餓死せずに済む子どもが何人いるだろう? とか考えて。









そんなある日。
私は自分の中のどこかで ぶつっという音がするのを聞きました。








それは責められて責められて悲鳴をあげていた私の心のスイッチが切れた音でした。







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その時を境に、私の心は、そして体は、動かなくなりました。








国際協力関連の勉強をするために大学院に通っていたのですが、着替えてご飯を食べて電車に乗って通学、なんてとても出来ず、








もう知りたいと思うことも読みたいと思う本も行きたいところも会いたい人も食べたいものも何もなく、








うれしいとか楽しいとか悲しいとか悔しいとか、どんな感情もなく









何もせず、何も考えず、何も感じず、ただただ家の中で時間が過ぎるのに任せる、そんな日々を送っていました。









なんの意欲も感情もなくなったら人って動けなくなるんだな

こんなの生きてるって言えないな







と思いながら、







6ヶ月くらい経ったでしょうか。







母が料理に使うためのスパイスが、家に何種類かありました。
その中の1本、オレガノか何かのビンの蓋を何気なく取って匂いを嗅いだ時、








心が少し、動いたのを感じました。








そして側にあったスパイスの本を開いてみると、そこには各スパイスが身体や心に与える影響が書いてありました。







スパイスって、美味しいだけじゃなく、心や身体にもいいんだ。






驚くと同時に、






いつか雑貨屋で見た小瓶、「アロマオイル」が 植物の香りで人の心や身体を癒すものだということを、直感的に理解したのです。







あのオイルの香りを嗅いでみたい。
あのオイルについて知りたい。
アロマテラピーの、植物の力を、秘密を、知りたい。







何かをしたい、という気持ちが6ヶ月ぶりに湧いてきた私は その衝動のまま、精油を買いに行きました。








初めて買った精油は、ベルガモット。








ベルガモットの香りを嗅いだ時、涙が溢れて来ました。







心が動いたことが、




涙が出たことが、





心が生き返ったことが、






とても嬉しかったです。







ベルガモットの香りと、香りが持つ力、「植物が人の心を癒す」という事実に感動した私は、







アロマテラピーの勉強を始めました。







心に光が戻った私は、周囲が驚くほど元気や意欲、体力をあっという間に取り戻していったのです。







アロマセラピストになってたくさんの人にアロマの素晴らしさを伝えたい








立ち上げたアロマショップが一年ももたずに閉店、、という挫折を経験し、しばらくアロマとは全く関係のない仕事をして来ましたが









20年経った今、その願いが叶っていることを思うと、遠回りしたなぁという気もしますがきっと私には必要な経験だったのでしょう。







あの、暗黒の6ヶ月間、私の唯一最大の願いは、
人として普通の暮らしがしたい。
国際協力とか大きなこと出来なくていい、もう一度 家族や友達と、笑いながらおしゃべりしたりご飯食べたりしたい、
ということでした。











今はそれが出来てるから幸せです。









そして、私にそんな生活を取り戻させてくれたアロマ、植物の力を、たくさんの人に知って欲しい。必要な人に届けたい。









それが私の願いです。






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mahina aroma@広島