2015年5月2日、忌野清志郎の命日に出た「ラストデイズ」を読みました。
2014年5月2日、忌野清志郎の命日にNHKで放送された「ラストデイズ」の取材記録です。



「ラストデイズ」放送時にブログを書いたのですが、  

 爆笑問題の太田光が清志郎がなぜ、  
 アルバム「カバーズ」で 社会問題を歌うようになったかをたどる番組。  
 興味深いテーマで40分ぐらいまでは面白かったのですが、
 それ以降、今生きていたら何を歌っただろうといった、
 いつものありきたりな結末になって残念。  
 一応、クライマックスは太田がチャボに会いに行くとこなのだが、
 あまり最初のテーマにはつっこめずに終わり不完全燃焼。

といった感想でした。 しかしこの本を読むと全然印象が違います。
「カバーズ」に失望して清志郎を聴かなくなった太田が
東芝EMI宣伝担当の高橋康浩や写真家の有賀幹夫に
「激しい雨」だけでも聴いてくれと促され、その曲に衝撃を受ける。
「カバーズ」で受けた失望の疑問の答えは歌で言ってたんだと。

その後、チャボに「激しい雨」ができた経緯をインタビューします。
流れとしては素晴らしく放送ではなぜカットされてるのかが謎です。
もう一度「ラストデイズ」を観返したのですが、
一応、ラストシーンには「激しい雨」が流れてたので疑問な編集です。

結局、同じ素材を見ても、どこの場所を見るか、
どう感じるかでまったく変わってしまうんだなぁと思いました。
映像のほうは清志郎の一生を伝える編集で、
本は「カバーズ」の頃の清志郎をテーマにしていました。
本のままのほうがコアが喜ぶ良いドキュメンタリーになったけど、
NHKではマスにむけた前者の編集をとったということでしょうか。