ハワイの 火の女神・ペレ には
さまざまな伝説があります。
フラを愛した女神・ペレは、
今でも噴火を続ける
ハワイ島のキラウエア火山
ハレマウマウ火口に
住んでいると言われます。
ペレの現在の住みかといわれている、ハワイ 島、ハレマウマウ・クレーター
彼女にまつわる伝説の1つに
“ナウパカ” の伝えがあります。
ナウパカ は、
ハワイ へ行った方なら、
ビーチ などで一度は
見ている花だと思います。
ナウパカ
地元の人が
次のように教えてくれました。
「ナウパカ の花弁は
なぜか下半分しかなく、
中央のめしべから
上半分の花びらはない。
ナウパカ は、
海と山の二か所に咲いている。
海は ビーチ・ナウパカ。
山は マウンテン・ナウパカ
という。
お互いの花弁は
半分ずつしかなく、
両方を合わせてはじめて
完全な花になる」
そんな不思議な花です。
花弁が半分しかないナウパカ。
どうして花弁が半分ずつしかないの?
「むかし、火の神 ペレ が
若者に恋をしたが、
その若者には彼女がいた。
そのことを知った ペレ は
嫉妬し、怒り狂った。」
「ペレ の怒りを避けるため、
若者は海へ、
その恋人の女性は山に逃げ、
二人は遠く
引き裂かれてしまった。」
「やがて
二人が逃げた海と山の
それぞれに小さな
白い花が咲いた。
若者が逃げた
海に咲いた花が
ビーチ・ナウパカ。
恋人の彼女が逃げた
山に咲いた花は
マウンテン・ナウパカ。」
「それぞれの花は
ペレ によって
引き裂かれたように、
半分ずつしか花を
咲かすことができない。
そのため、この二つの
ナウパカ の花を合わせると、
恋人達はきっと
結ばれると言われている」
花弁が半分ずつの
ナウパカ には、
こんな物語が
伝承されています。
山と海は
つながっているのですね。