ウニの悲劇
シュノーケリングの最中…
『 ウニがいっぱいだから踏まないように気をつけてね!! 』
『 は~い♪ 』
痛ぁーい!!!o(><)o
注意された途端に踏んでしまったドジな私です…(TOT)
足の裏を見ると無数にウニの太いトゲが刺さっています(T-T)
海の中ではどうにか移動出来たのですが、
陸に上がると痛くて座り込んでしまいました(;O;)
『 だから注意しなさいって言ったでしょ!!(;`O´)o 』
『 はぃ…大丈夫…デス…(_ _。)シュン 』
『 血も出てるし、歩けないでしょ!!( `ロ´)≪ 』
『 たぶん、歩けます…(_ _。)シュン 』
『 そんなわけ無いでしょ(=`´=) 』
ジョン君、そんなに怒らないで下さい…(-_-;)
フィリピン人の取り得は笑顔じゃなかったですか~?
近くにいたお土産売りのオバサン達がジョンに何か言っています。
しばらくすると1人のオバサンがマヨネーズの空容器を持ってきました。
『 これにオシッコ入れてそれを足にかけなって言ってるよ 』
『 おしっこー(◎_◎) 』
『 そうだよ、傷の痛み止めと消毒になるんだって 』
『 …今、オシッコ出ない… 』
オシッコが出ないと言ったのはでまかせでした。
この場所でオシッコなんて…(=_=;)
やっぱりオシッコは無理だよ~(TOT)
オバサン達は容器を振りながら叫んでいます。
たぶん…
『 なぜやらないの?早くしなさい 』
と言っているのだと思います。
『 じゃあ、ボクのオシッコにする…?』
『 いぇ、いい… 』
私はパニックです。
ジョンにそんな事させられない…
でも、私も出来ない…
やっぱり、私って日本人だなぁ…(=_=;)
ジョンは呆れたような顔をして立ち上がりました。
『 今、mahalのサンダル持って来るから待っていて 』
オバサン達のギラギラした目を見て、なにかイヤな予感がした私は
『 私も一緒に行く!!! 』
『 その足じゃ歩けないでしょ、すぐ戻ってくるからここで待ってて。
そのオバサン、さっきのバンカーボートの奥さんだよ 。
欲しいお土産があったら、買ってあげて 』
ちょっぴり怒りモードのジョンが歩き出しました。
うぇ~ん 。・゜゜・(>_<)・゜゜・。
誰も居ないリゾート
ダイビングポイントで有名なバリカサグに行きました。
私達が訪れた時は…
遠くの方では、ダイビングの船が何艘か浮かんでいましたが
ポツンとあるリゾートにお客さんは誰もいませんでした。
こんな素晴らしい場所なのに、誰も居なくて勿体無い
観光客がたくさん訪れてこの島の人々が潤えばいいのに
と思う半面
あまり、大勢の人が押し寄せて来ないで
この自然をいつまでもこのままにして欲しい
と思ったり、なんだか考えがまとまりません。
サンクチュアリー近辺で、初シュノーケリングを体験しました。
内心、シュノーケリングにはシブシブだった私ですが、
海の中を覗いたとたん…(◎_◎)
来て良かった~o(*^▽^*)o
そこには、水族館でしか見た事のなかった景色が広がっていたのです。
イイエ、それ以上のものでした♪
ここのレストランで、念願だったハロハロを注文しました。
こんな味なんだなぁ~♪と感激しながら食べていたら
『 このゼリーすっぱいから食べないで
アッ、この豆もダメだよ、わるくなっている 』
そんなによけたら、食べられる物ないじゃん…(T_T)
『 …フィリピンの人って文句言わないの?日本人なら黙っていないよ 』
『 いや、フィリピン人も店の人に文句は言うよ 』
と言いながらジョンは、いたんだ物を除けて食べていました。
私もつられて食べていましたが…
結局、私はハロハロの本当の味を知る事ができませんでした。
あとから、ジョンはお店の人に何か言っていましたが
普通に話をしている感じです。
お店の人も普通の顔で返事をしていました。
日本でなら、文句を言って作り直してもらうか
お金を払わないか、なんだけど…
やっぱり、フィリピン人って細かい事を気にしない
太っ腹な性格なんですね♪
それにしても、海の中は綺麗でした。
足が届く浅瀬でさえ、海の中は別世界です。
ダイビングに魅了される人の気持ちが解りました。
水中カメラが欲しくなった私です。
バンカーボートの少年
『 今日は、シュノーケリングをするんだよ 』
それだけ言われていた私は、
どこへ行くのかも知らずにホテルを出発しました。
ホテルにはワゴン車が迎えに来ていました。
ワゴン車は海岸へ着き、
そこではバンカーボートが私達を待っていました。
いつの間にか、色々な手配をしてくれているジョンに
私は本当に、心から感謝をしました。
バンカーボートには父親と息子の2人が乗っています。
父親が船を動かし、
息子は船の舳先に乗って浅瀬などに乗り上げないよう見張っています。
これこそ、阿吽の呼吸でしょうね。
最初は無人島に連れて行ってもらいました。
そこは白い砂の小さな島で、まるでオアシスのよう…
シュノーケリングだけだと思っていた私には
この無人島の散歩も、素敵なプレゼントでした。
ただ…
景色を見ながら誰も居ない美しい島をのんびりと歩く…
たったそれだけの事が、とても贅沢な事に思えました。
バンカーボートの男の子は14才です。
真っ黒に日焼けした彼は英語があまり話せませんでした。
きっと、家族思いの優しい男の子なのでしょうね。
ボートから見る海底には群青色のヒトデや小さな魚がいて
次々に私の視界に飛び込んできます。
近くでは漁師さんが漁をしていました。
私は、この贅沢な時間が
ゆっくりと過ぎればいいのにと思いました。
フィリピ-ナ気分???
ボホールに戻った私はお土産を買うために
スーパーマーケットへ連れて行ってもらいました。
両替所が見つからなかったので、
日本の銀行カードでお金を引き出してみました。
この時、なんだか嬉しい気分になりました。
その時の私は
ちょっぴりフィリピ-ナになった気分だったのです♪
スーパーのファーストフードブースは、とてもカラフルな色使いで
とくに、イスの色の斬新さには感動しました。
やはり此処は異国なのだと感じる空間です。
日本では、こんなにビビッドな色のイスを食堂には使わないでしょう。
私達は、ここで夕食を取る事にしました。
メニューは串に刺した鳥の照り焼き風とご飯とプリンです。
串焼きは甘口のタレで私の好みにピッタリ♪
ご飯はちょっとパサパサしていたけど
プリンは本格的な蒸しプリンで最高に美味しかったです♪
『 Mahal ごめんね、こんな所の夕食で… 』
ジョンはファーストフードでの食事を恐縮していましたが、
こんな風に現地に溶け込んだ経験をしてみたかった私にとっては
とても嬉しい想い出になりました。
1月中旬にもかかわらず
ホールには巨大なツリーが飾られていました。
スーパーから帰る時
あたりにトライシクルはたくさん停まっていますが
どうしてもタクシーが見つかりません。
『 ・・・トライシクルに乗って行く? 』
『 うん、うん、乗ってみたい o(*^▽^*)o 』
『 ・・・・・ 』
フィリピ-ナ気分を味わってみたい私としては
ぜひとも乗ってみたかったのですが
ジョンはトライシクルに乗るのは気がすすまない様子でした。
ジョンは、近くに停まっていたタクシーのドライバーと
そのお客さんらしきマダムと話始めました。
彼等はかなり長い時間、話をしていました。
彼等の近くに、見るからにワルガキ風の男の子がいます。
タクシーを叩いたり、タイヤを蹴ったり
ボンネットに上がったり、散々な事をやっています(゚∀゚;)
なんだろう?
このクソガキは?
どこから現れたの?
親はどこにいるの?
どうして誰も注意しないの?
『 このタクシーがホテルまで廻ってくれるって、良かったね 』
ジョンがタクシーの助手席に、私とマダムが後の席に…
と思ったら、さっきのクソガキも乗り込んできました(゜〇゜;)
男の子はマダムのお孫さんでした…(^-^;
それにしても…
たとえ客であったとしてもても、タクシーをボカスカ叩くなんて
日本ではありえない光景です。
私は、ここでもフィリピンの温厚さ?というか
おおらかさ?というか
大ざっぱ?というか
よく解らない何かを感じました(^-^)v
この夜、フィリピンの日常を少しでも体験したかった私は
ホテルを抜け出し、近くのコンビニまで散歩をしてみました。
その時、私の前を2人の日本人が歩いていました。
日本語が聞けると思い、耳を澄ませてみると…
『 この街には、遊べるオネーチャンがいないな 』
『 やっぱりマニラかセブだな、来るところを間違ったな 』
私はこの夜、日本人の下品さも学んでしまいました(=_=;)
私が鍵もかけず、外に出た事を知ったジョンは不機嫌そうな顔でした。
原住民族!?
チョコレートヒルの次に連れて行ってもらった場所は
竹で造られた橋でした。
見たところ、シンプルな竹の橋と言った感じです。
どんな意味合いでここが観光名所になっているのかわからないまま
私は橋を渡り始めました。
橋は思ったよりも高い位置にあり、造りも華奢なので怖かったです。
ジョンも怖がっているかな?と後を振り返って見ると、
両手を離したファイティングポーズのジョンが笑っていました。
フィリピンの人ってファイティングポーズp(^-^)qが好きですね。
『 以前この橋は、一度に大勢の人が渡ってその重みで壊れて
みんな川に落ちちゃったんだよ、テレビでやっていた 』
怖がらせようとしているんだな…
でもやっぱり怖い・・・
なぜかこの時、私は持っていたジョンのカメラを彼に渡そうとしました。
『 どうして、今ボクに渡すの !! 』
『 だってカメラを落としたら困る (T.T) 』
『 今、渡す方が落ちるでしょ q(`O´)p 』
また、叱られちゃった…(*><*)
向こう岸に渡ってみました。
そこには草原が広がっていて、反対側とは全く違う景色でした。
遠くの方を人が走り抜けて行きました。
私の目に映ったのはオールヌードの人に見えたのですが…(〇o〇;)
まさか、そんなはずは無いでしょう。
以前のトラウマが蘇り、ジョンにその話は言えませんでした。
(フィリピンではみんな裸なの?と言ってしまった事です)
アレは 原住民族 だったのかな?今考えても不思議な出来事です。
次に車は、森の中で停まりました。
そこに生い茂る木は熱帯で見かける椰子の木ではなく
日本の森林と変わらない景色の森です。
『 ここは木を切りすぎて森林破壊をしちゃったから
今は人工的に木を植えているんだよ 』
ジョンが屈託の無い顔で説明をしてくれました。
私はこの時、以前読んだ記事を思い出していました。
日本が住宅建築や割り箸のために
フィリピンで無計画に伐採を続けた結果
フィリピンの森林破壊が進み
今では手の施しようがなくなっている
この場所がそれなのかはわからないけど…
結局どこへ行っても日本の行為で悲しい思いをしてしまう…
そんな私の思いを知る由もないジョンは
『 この木の間から差し込む陽の光、綺麗だね~♪』
と言いながら…
無邪気な顔でカメラのシャッターを押していました。
ジョンとドライバーのピサヤ語の発音が
私にはとても心地のよい音に聞こえ、さらに車の揺れも加わり
いつしか私は眠り込んでしまいました。
『 着いたよ 』
そこは白い砂浜がどこまでも続く、美しいビーチでした。
『 ここはどこ?』
『 僕も名前はわからない(^-^; 』
私は寝ぼけていて…
しっかり風景を目に焼き付ける事も、写真を写す事もしなかったので
今思うと、もったいない事をしちゃったと残念です。
ボホールから、長い橋を渡った小さな島だったので
あの島はバングラオ島かな?
あの綺麗なビーチはアロナビーチなのかな?と思っています。
巨人の流した涙
チョコレートヒルに行きました。
200段ほどの階段を登って見渡すと
そこには360度に広がる驚きの景色がありました。
遥か彼方までチョコレートヒルが広がっていました。
それは、生まれて初めて見る不思議な光景でした。
『 この山の中がどうなっているのか、まだわかっていないんだよ。
サンゴとか貝殻が出てきたって話もあるけど
自然を壊したくないから調べないみたいだよ 』
もしかすると、昔ここは海だったのでしょうか?
なんだか神秘的な場所です。
自然の力は偉大だと思いました。
フィリピンに来る前にチョコレートヒルの神話を読みました。
昔、ここには巨人が住んでいました。
いつか人間の女性に恋をしてやがて結婚。
しかし、その幸せもつかの間…
やがて彼女は死んでしまい
その時、巨人の流した涙がこの山々になった…
ロマンティックですね~♪
巨人の流した涙(山)は2000以上もあるそうです。
『 今は緑色だけど、4月から6月になるとチョコレート色になるんだよ 』
きっと、その時期になると
あたり一面がキッスチョコをばらまいたようになるのでしょうね。
チョコレート色のチョコレートヒルも見てみたいなぁ~♪
『 そろそろ車に戻ろうか?』
ここでも私は、
後ろ髪をひかれる気持ちで、車に乗り込みました。
ターシャ
世界最小のお猿さん…
とうとう、私はターシャに会う事ができました。
可愛い~♪ポケットに入れて連れて帰りたい~o(*^▽^*)o
チョコレートヒルズへ行く途中のお土産屋さんの店先にいました。
絶滅の危機に瀕していると聞いていたので…
ターシャ動物園があり、そこで飼育されていると思い込んでいた私は
さりげなく木にくっついているターシャを見てちょっとビックリしました。
こんな風に大ざっぱに飼育しているのが意外でした。
触ると毛はフワフワで、指は細長くて先が丸いんです。
昔こんな手をしたキャラクターがいたような…?
性格はおとなしくて、ジィーッとしています。
顔の半分くらいはありそうは大きな目がキュートでした。
シッポはやたらと細長くて、体長以上の長さがありました。
でも私、このシッポだけは苦手かな…(^_^;
竹串にコオロギのような虫が刺してあり
それを食べさせてあげる事もできました♪
『 Mahal そろそろ次に行こうか !? 』
いくら見ていても飽きないくらい可愛いです。
想像していた以上に可愛くて、その場から動きたくなかった私です。
自分のお土産に、ターシャの実物大のぬいぐるみを買いました。
帰国してからもいつも私のバッグと一緒でした。
ある晩、神父様の運転する車でドライブに出かけました。
後部座席には私とマニラで一緒だった相棒の彼女が座っています。
『 いやぁ~~なにコレ!!キモチワルイ~~\(><@)/ 』
いきなり、私の可愛いターシャちゃんは宙を舞い…
危うく車の外に放り出されるところでした(◎_◎)
ターシャちゃんは
ホルダーから外れて彼女のお尻の下にいたのでした(*><*)
ジャングルクルーズ
『 川で船に乗ってお昼ご飯を食べるんだよ 』
なんだろう?イカダに乗ってサンドイッチでも食べるのかな?
予備知識の無かった私は、ロボク川に着いてやっと理解できました。
船に乗り2時間ほどかけて、ブサイ滝までの往復をクルージングするのです。
その間、船の上でフィリピン料理を食べながら歌手が歌をうたってくれます。
チョット古いけど日本の歌も歌ってくれました。
フィリピンの人は音楽のノリが良くって
船内を見渡すと従業員までがリズムに乗っています。
陽気でいいな♪って羨ましく思っちゃいます。
ロボク川は川と呼ぶには余りにも美しいエメラルドグリーンの水です。
『 僕は此処に来たのは3回目だけど、この川の色は始めて見たよ。
少しの雨が降っても川の色は濁って茶色の川になっちゃうんだよ 』
初めて来てエメラルドグリーンの川を見る事ができた私はラッキーでした。
川の両端にはニッパ椰子というちょっと低めの椰子の木が繁っています。
こんな風景を観ると、やっぱりここは日本から遠い国と思いました。
船から見る景色はジャングルそのものです。
素っ裸の子供達が木に吊るしたロープでターザンのように遊んでいます。
あ~!! 思い出したー!!! (0o0)
以前、ジョンと知り合って間もなくの頃
『 フィリピンの人って裸で走り回っていると思っていたよ 』
と言ってしまって、彼をムッ!!とさせた事があります…。
昔、このような風景をテレビで観た事がありました。
だから、フィリピンの人は裸って思い込んでいたのです。
でも、ジョンには何も言いませんでした。
だって、またムッ(`_´)!! とされたら怖いから…
行き交う船の乗客がはしゃぎながら手を振ってくれます。
私は、恥ずかしくてそっと手を振る事しかできません。
本当は私も思いっきり騒ぎたいのに…
こんな時、日本人の性格って淋しいなって感じます。
今度来たら、ぜったいに大騒ぎするぞ !!って思いました。
思いがけず…
血の同盟、バクラヨン教会、ロボク川へ行けた事は
チョコレートヒルとターシャの知識しか無かった私にとって
とっても嬉しいプレゼントになりました。
バクラヨン教会
血の同盟記念碑から間もなくのところに
バクラヨン教会がありました。
1595年?に建てられたボホールで最古の教会。
もちろんフィリピンでも最古の部類に入るそうです。
車から降りて、教会を見学する時、
私はバッグと貴重品を車に置いて行こうとしました。
ドライバーがとても感じの良い人で信用できると思ったからです。
『 荷物、車に置いておくね 』
『 ・・・・・ 』
『 持っていった方がイイ?』
『 ・・・・・そうだね、あとで後悔しない為にね 』
ジョンも、『 このドライバーは良い人だね 』 と言っていたのですが
あえて、後悔する種をまくことはないだろう!! と判断したようです。
私はこの時、日本人(自分)の甘さと無防備さを反省しました。
古びた趣きのある外観もさることながら
内部に入ってみると、ステンドグラスを通って淡い光が差し込み
時代を感じる聖堂になんとも言いがたい彩りを添えていました。
『 フィリピンではね、始めて来た教会で
3つの願い事を祈ると、その願いは叶うと言われているんだよ 』
『 うっそー、知らなかったよ、私お祈りしてくるね♪』
神父様、知っていたなら教えてくださいよ-!!
マニラであんなにたくさんの教会へ行ったのに- (=`´=)
その時、聖堂の後ろにいた私は
サントニーニョの近くでお祈りをしたほうがご利益があるだろうと思い
最前列へ歩きました。
家族が健康に過ごせますように
いつも幸せでいられますように
またジョンに会えますように
私はこんなお願いを考えながら歩いていたのですが…
いざ、サントニーニョの前でお祈りを始めると
マニラでの出来事が鮮烈に蘇ってしまい
神さま、どうかあの人々に食べ物を与えてあげてください
住む場所を与えてあげてください
健康にしてあげてください
気がつけば、このお祈りで終ってしまいました(*_*)
欲張りな私の心は、フィリピンの旅で少しだけ浄化されたようです。
でも、やっぱり自分の為のお祈りもしたかったなぁ~(^。^;)
血の同盟
ボホールのフェリーターミナルに到着しました。
『 あっ、いたいた 』
ジョンが小走りで走りました。
そこには、ジョンの名前のカードを持ったドライバーが待っていました。
とても優しそうなドライバーです。
『 最初は記念碑、次に教会を見に行くよ 』
車は、ところどころ舗装が途切れた道を走り出しました。
屋根をニッパ椰子で作った昔風の民家が建ち並び
とてものどかな風景です。
この風景には、フィリピンへ来て始めて出会いました。
私達が最初に訪れた場所、血の同盟の記念碑は…
1521年、マゼランがこの国を統治した時代に
スペイン初代総督レガスビが艦隊を率いてボホールにやってきました。
やがて島民と仲良くなったレガスビは
酋長シカツナと友好条約を交わす事にこぎつけ、
この時の儀式で、お互いの腕を切り滴る血をワインに落とし
相手のカップを飲み干した事から血の同盟といわれているそうです。
なんだか、日本のヤクザの世界みたい…(^_^;
総督レガスビは、セブのマゼランとは対照的に
この国にすんなりと受け入れられたそうです。
こんな歴史的背景の強い場所ですが
バクラヨン教会へ行く途中にポツ~ンとありました。
知らない人なら通り過ぎてしまいそうなほどです。
左の写真が実際に同盟を結んだ場所ですが
観光客はなぜか右のモニュメントの前で写真を写していました。
『 観光誘致のために、ボホールの道路はあちこちで工事をしているから
車の乗り心地は良くないってドライバーが言っているよ 』
でも、私は心の中で思いました。
自然が美しいこの島は、舗装道路にするよりも
石がゴロゴロしてホコリが舞うくらいの道路のままであって欲しいな…
それにしても、車の窓から見える海の色…
白い砂浜、ミントグリーン、エメラルドグリーン、マリンブルー
それぞれの色が虹のように帯をなして…
なんて美しい海なのだろ…