息子とお花見の帰り。
2週間ほど前に見かけた猫と遭遇した。

愛猫家の私は、時々猫と会話ができる。

猫は大抵私の言葉を聞いてくれる。

息子も、猫をはじめとする
動物たちに好かれるらしい。

うん、そうでしょう。
そうだと思う。彼はとても優しい人間だから。

動物は優しい生きものに敏感だ。

今日再会した猫ちゃんは、
前は背中を撮らせることしか許してくれなくて、
相性が悪いのかと諦めていたのに、
今日はどうしたことだろう。

「ニャア」と言いながら
ずんずんずんずん近づいてきて、
私の足元でゴロンと寝そべり
お腹を見せてくる。

つまり、催促だ。

うん、そうですよね。
分かりますとも。愛猫家ですから。

嬉しい心変わりの理由は
分からないけど、構わない。

息子と違ってそこまで優しくない私は
彼ほどは動物に好かれない。けれども、
有難いことに一部の猫は慕ってくれる。

こうなれば、なでなでしないわけには
いかないじゃない。

前からそうしたかったんだし。

お得意の撫で方を受けて、
猫はすぐに目を細める。
喉をゴロゴロと鳴らしながら。

どうして今日は自ら来てくれたの？
もしかしたら、この前そっけなくした
ことを悪いと思っているの？

それともたまたま？
今日はたまたまそんな気分だった？

確かめようもない理由はともかく、
今日また猫に好かれることができて、
悪い気はしない私でした。