なぜ映像翻訳
狭いアパート住まいで、TVケーブルも入れていないような、つつましい生活。ときどき、近所の図書館でDVDを借りてきては夜な夜な映画を楽しむ。それが、唯一の娯楽でした。
ある日、”Shoplifters" を観ました。久々の日本映画です。それは、あの是枝裕和監督の『万引き家族』だったのです。
英語の字幕がついているのを見て、何と素敵な仕事があるもんだ!
何でも興味と好奇心で、どうしたら映画に字幕がつけられるようになるのかしら、といろいろサイトを物色。どうせなら、ちゃんとスキルを身につけたいかなあ、と軽い気持ちというか、ほとんど衝動的に映像翻訳のコースに申し込んでしまいました。
目指すは日英
英語が得意というわけではありません。むしろ苦手。カナダに住んでいるのにって思うかも、ですが、日常会話レベルと翻訳レベルとは全然別ものです。生活に支障のない程度に厄介な英語を避けて生活してきてしまったので、英語が得意とは決して言えない。
しかし、Shopliferが引き金で、日英翻訳の世界に身を投じることになります。この時、過酷な戦いになるなどとはつゆとも思わなんだ。
(2020年4月のこと)