IPAの情報処理技術者試験そのものは知名度があります。
例えば基本情報技術者などは10万人弱が申し込んでいます。(*)
日本の人口オーダーを1億人とすると1000人に1人が申し込んでいる計算です。
かなりメジャーな資格と言えるのではないでしょうか。

ITストラテジストは、というと初回申し込みが1万人弱。
ひとケタ少ないですね。
高度試験なのでおおよそ妥当なのかもしれませんが、
そこまで知られている試験でないのも事実。
改めて定義を見てみましょう。

戦略を立てるからストラテジスト

IPAが発表しているITストラテジストの対象者像には以下のように書かれています(抜粋)
「(略)企業の経営戦略に基づいて、(略)情報技術を活用して改革・高度化・最適化するための
 基本戦略を策定・提案・推進するもの(略)」

この基本戦略(Strategy)の部分がITストラテジストのネーミングのもととなっているようです。
対象者像の表現からも見てとれるように開発側ではなく、ユーザ側の人材が想定されています。
SEという言葉で想定される業務がかなり経営よりにシフトしているようなイメージでしょうか。

ただ、これだけではまだ具体的な業務は想像しづらいので
IPAが記述しているITストラテジストの役割と業務を見てみます。

計画の策定と評価
役割と業務には5つの項目(内1項目は組み込みシステム向け)があるのですが、
そのうち3つの項目で「計画の策定」とその「評価」が役割/業務として示されています。

この計画は「経営戦略の実現」、「事業戦略の実現」、「情報システム戦略の実現」に向けたものですので、
個別システムの評価だけではなく、より広い視点での評価を行うことが求められているようです。

もちろん個別システムがビジネスモデルを構築する場合は
そのシステム自体の評価を行うことになるのでしょうが、
その場合もビジネスとしてどうだったのか、という評価を行うことが求められているのでしょう。


これは私の私見ですが、
この資格ではシステムがうまく開発されたかどうかではなく、
システムがどのように運用に乗ったか、という視点で見ることを求めているように思われます。
使われないコンピュータの悲劇を回避することが情報産業にとっては肝要、といったところでしょうか。

大きく改編されたIPAの情報処理技術者試験体系。
そこで新設された試験の一つにITストラテジストがあります。

ただ、システムアナリストがその前身とはいえ
やっぱりまだ試験の傾向などの情報は少ないのが実態です。

1/1000のアタマの中

私は昨年この試験を受けて合格したのですが、
試験前はその情報の少なさに途方に暮れそうになりました。
まだ始まってもない試験なので合格体験記なども当然ありませんし。

そこで、このブログでは
ITストラテジストに合格したうちの一人の
アタマの中を書いてみたいと思います。

今後受験される方が準備を進める中で、
拙稿が小さな灯台になれれば幸いです。