おはようございます。

今日は住宅ローン金利について書いていきます。

大きく分けて、固定金利と変動金利がありますが、変動金利については今日書く話を知らずに契約している人も多いと思うので、今日はそちらに重点を置いて書いていきます。ぜひ最後まで読んでください。





最近よく聞く「インフレ」。

インフレとは、モノやサービスの値段が上がることです。

物価が上がると、お金の価値は相対的に下がります。
そのため銀行は、周りまわって利息を多くとるようになります。

その結果、

物価が上がる → 金利が上がりやすくなる

という流れが起きます。
そしてこの金利は、住宅ローンの変動金利にも影響します。


変動金利型の住宅ローンには、急激な負担増を防ぐための仕組みがあります。
それが、


① 5年ルール

② 25%ルール


です。

 ① 5年ルールとは?

変動金利は、通常「半年ごと」に金利が見直されます。

しかし、毎月の返済額は5年間変わりません。

たとえば、

  • 毎月10万円の返済
  • 途中で金利が上がった

としても、5年間は10万円のままです。
これは、家計が急に苦しくならないための配慮です。

ですがここに、落とし穴があります。


支払額は同じでも「中身」は変わる

住宅ローンの返済は、

  • 元本(借りたお金)
  • 利息(銀行への支払い)

の2つで構成されています。

利息は、その時点の借金残高 × 金利 で決まります。

金利が上がれば、利息は増えます。
でも、5年ルールにより返済額は変わりません。

するとどうなるか?

元本に回るお金が減るのです。


そもそも元利均等返済とは?

多くの人が選んでいるのは「元利均等返済」です。

これは、毎月の返済額を一定にする方法です。

ただし、最初のころは

利息の割合が高く、元本はあまり減らない

という特徴があります。

なぜなら、最初は借金残高が最大だからです。
ローン開始直後は、借金がまだほとんど減っていません。


住宅ローンの利息は、「今残っている借金」に対してかかります。

つまり、 借金が多いほど、利息も多くなる ということです。

ローン開始直後は、借金の残高はほぼフルの状態(例:3,000万円)なので、利息も一番大きくなります。


具体例で考えてみましょう。

仮に、

  • 借入:3,000万円
  • 金利:年1%

とします。

1年間の利息は、

3,000万円 × 1% = 30万円

つまり、年間30万円は「利息」です。
月にすると約2万5,000円。

もし毎月の返済額が8万円だとすると、最初のころは、

  • 利息:約2.5万円
  • 元本返済:約5.5万円

という感じになります。
この時点では元本はまだ減ります。

ですが、金利が高くなるとどうなるでしょうか?


もし金利が2%になると、

3,000万円 × 2% = 60万円

年間60万円が利息になります。
月約5万円です。

返済額が8万円のままだと、

  • 利息:約5万円
  • 元本返済:約3万円

になります。

つまり、

同じ8万円払っているのに、元本の減りが遅くなる

のです。


ここで「5年ルール」が効いてくる

金利が上がっても、5年間は返済額は変わりません。

つまり、

支払額は同じ
でも利息は増える

という状態になります。

結果として、元本返済部分がどんどん小さくなるのです。

毎月払えているから安心、ではありません。
借金が思ったより減っていない可能性があります。


もし利息が返済額を超えたら?

さらに金利が上がり、
本来払うべき利息が毎月の返済額を超えたらどうなるでしょうか。

その場合、
払えなかった分の利息は将来に繰り越されることがあります。

これを「未払い利息」といいます。

つまり、

  • 元本が減らない
  • 利息が積み上がる

という状態になります。
これが変動金利の“見えにくいリスク”です。



② 25%ルールとは?

5年が経過すると、返済額の見直しがあります。
そのとき適用されるのが「25%ルール」です。

25%ルールとは、

新しい返済額は、前回の1.25倍までしか増えない

という制限です。


具体例で考えてみましょうりら

たとえば、毎月の返済額が10万円だった場合。

5年後の見直し時、最大で

10万円 × 1.25 = 12万5,000円

までしか上げられません。

ここがポイントです。

もし金利が大きく上がり、
本来は「月15万円くらい払わないと元本がちゃんと減らない」状況でも、
返済額は12.5万円までしか上げられないのです。


一見安心。でも「増やせなかった分」は消えない

25%ルールは、急激な返済額アップを防ぐ意味では安心設計です。

しかし、問題は

増やせなかった分(不足分)が消えるわけではない

という点です。

本来必要な返済額に届かないと、

  • 元本の減りが遅くなる
  • 場合によっては未払い利息として残る

という形で、負担が「先送り」される可能性があります。


ただ、現実的には起こる可能性はかなり低いので、頭に入れておくくらいでいいと思います。


5年ルール×25%ルールの流れ(まとめ)

金利が上がったときの流れを整理すると、こうなります。

  1. 金利が上がる
  2. 5年間は返済額が変わらない(5年ルール)
  3. 利息が増えて元本が減りにくくなる
  4. 5年後に返済額の見直し
  5. ただし返済額は1.25倍まで(25%ルール)

もし金利が大きく上昇していた場合、
必要な返済額に届かない状態が続く可能性があります。


本当に見るべきものは「月々」ではなく「中身」

多くの人は、

「毎月いくら払うか」

だけを見ます。

でも本当に見るべきなのは、

そのうち、いくらが元本に回っているか

です。

元本が減らない限り、借金は減っていません。


まとめ

・インフレが進むと金利は上がりやすい(ただし政策や経済状況に左右される)
・変動金利には5年ルールがある
・さらに25%ルールがある
・返済額は守られるが、元本の減り方は金利に影響される

金利が急激に上昇するケースは日本ではこれまで多くありません。
しかし、仕組みとしてどう動くのかを理解しておくことは大切です。

住宅ローンは、
「月々の安心」よりも「構造の理解」が重要です。

ローンとは、“時間を買う契約”です。
金利とは、その時間の価格です。

価格が変われば、支払う総額も変わります。
だからこそ、仕組みを知って選ぶこと。

それが、インフレ時代における冷静な判断につながります。