日時:2024年7月20日

会場:ティアラこうとう

指揮:高関健

ソプラノ:森麻季
カウンターテナー:藤木大地
バリトン:萩原潤
合唱:東京シティ・フィル・コーア
児童合唱:江東少年少女合唱団

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団(コンマス:戸澤哲夫)

S席2,100円(シーズン席価格) 1F R-10番台

 

<木管トップ>
フルート:多久和怜子
オーボエ:本多啓佑
クラリネット:山口真由
ファゴット:皆神陽太

<金管トップ>
ホルン:谷あかね(前半は小林祐治)
トランペット:松木亜希
トロンボーン:佐藤洋樹

 

第77回ティアラこうとう定期演奏会

 

ニールセン アラジン組曲 op.34
オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」

 

半年ぶりのシティフィルのティアラこうとう定期。今シーズンは今日が最初のコンサート。

もう、暑いのなんのって。さすがに錦糸町から歩く気にならず、交通費が高くつきますが、住吉からホールに向かいました。


前半はニールセンの「アラジン組曲」。

え?これがニールセンっていう曲ばかり。ニールセンは交響曲しか聴いた覚えがないので、こんなに耳が馴染みのいい曲、書いてたんだなと新しい発見でした。

ただ、気分が盛り上がるかというともう一つ。最後の「黒人の踊り」なんかはリズミカルでパーカッションがズンチャカ入り、女声コーラスまでつくのですが、なんだか何かが足りないような。演奏がもう少し弾けるとよかったのかもしれません。コーラスも人数がいた割には大人しく感じました。少し生真面目な演奏に感じました。弦の編成は12-10-8-8-6の対向。


後半は大好きなカルミナ・ブラーナ。

これはもう満足。すごく楽しめました。

メリハリの効いた金管、コケティッシュなメロディーにもバッチリ対応する木管、エキサイティングなパーカッションと充実したサウンドを聴かせてくれたシティフィル。カルミナって結構、フルートが大事なんですが、多久和さんの変幻自在な音が素晴らしかった。

コーラスは息がピッタリとは言わないまでも、男声低音部の頑張りに拍手。対して男声高音部はもうちょっと頑張れって感じてしたが。

今日、最も光っていたのは独唱陣。

藤木さんのカウンターテナーは、最初ちょっと線が細いかとも思ったものの焼き鳥にされる白鳥の役なので、哀愁がこもっていて、かえってこれでいいのかもと思い直しました。ちょっとした芝居が入っていてよかったです。

森さんのソプラノは、透明感が半端なかった。21曲と23曲の透き通った声にはウルッときました。

最も光っていたのは、バリトンの萩原さん。よく通る声がホール一杯に響き渡っていました。表現も豊かで魅了してくれました。特に酒場の場面は感情いっぱいに振り切って歌ってくれ、惹き込まれました。

惜しかったのは弦。編成が前半と同じ12-10-8-8-6の対向。シティフィルの弦は厚みがありますが、カルミナをやるならもう少し大きくしてくれるとうれしかったです。さすがにコーラスに負けてしまう場面も多々ありました。

でも、贅沢は言えません。年間シートだとS席なのに1回2,100円。なんというコスパの高さ。今日なんかコーラスに独唱までついていてこの価格。しかもこれだけ物価が上がっているのに、料金据え置きでした。ありがたいことです。