昼下がりに起き、「今日はオフだな」と分かっていながらもシフト表に目を通す。
確認、なんの確認だろうか。
あっさりと「確認」を終えるとすぐに身支度をし、近所のダイエーの中にある本屋に向かう。
読みかけの本がある時でも、ウォーミングアップがてら店内をうろつく。
最近は、沢木耕太郎の深夜特急
バックパッカーのバイブルとして有名なアレを読むのにハマっている。
よし、三巻あったぜ。
店内には座って本を読めるスペースがあり、老若男女が椅子を埋め尽くして本を読んだり、スマホをいじったりして時間を潰している。
とりわけ店側からすれば
そういったスペースを設けることによって集客率upを狙ったことか、
いつからそういう「サービス」を始めたのかはわからないが、
結果的に、功を奏しといえるのは、こちら側からも見て取れる。
目的の本を手にしたら、
一応店内一通りうろつき
会計に向かう。
深夜特急は6巻から成る文庫本だが、
俺は本屋を歩くことが好きなので
まとめ買いなんてことはせずに、一巻ずつ買うようにしている。
そして本屋と同じ階にある
「いつも通りの喫茶店」に立ち寄る。
俺の読書スポットになりつつある場所だ。
ここに来るのは5回目くらいかな、
ゆったりとした音楽が流れる店内には15ほどの客席と、6のカウンターがある。
決して広くはない、「よくある喫茶店」と言ったところか。
長渕剛をギンギンに意識したヘアスタイルのシェフがキッチンで切り盛りをし、
高校生と思しきアルバイターがホールに出て一人で接客をし、
店内にくまなく目を通すオバちゃん(意識高い)がカウンター内で常連さんと世間話をしながら何やら仕事をしている、
休日の午後ながら、店内は閑散としている。
コーヒーとケーキを嗜むカップルも20分としないうちに立ち去ってしまう。
しかし俺を含め、
この「空間」を求める人は居るもんだね。
禁煙席と喫煙席はクッキリと区切られているわけでも、壁で遮られているわけでもなく、
ただ3m程の「距離」を置いているだけだ。
しかし大衆の場でありながらも「こういう場所」
いわゆる「嗜好の場」では、空間を仕切るなんて野暮なことなのだろうか。
しかしそういうところもお気に入りの要因かもしれない。
本を読むには角の席がベストだ。
隣に座る客に気を遣うことも、間席に比べると1/2だし、
壁に身体を預けながら、
ゆったりと読書に勤しむことが出来る。
いざ読書が集中モードになると面白いもので、あっという間に2時間、3時間と
時間が過ぎて行く。
楽しければ、面白ければ、
この時間感覚はよくあることだし、
仲良く自分自身と付き合っているって実感できるし、
こんな一日も悪くないなぁ。ってね
ブレンドコーヒー3回おかわりは当たり前っしょ。
