天理大学中谷研究室のブログ

天理大学中谷研究室のブログ

バドミントンの指導や練習に関する情報に関する記事

Amebaでブログを始めよう!

ラケットでシャトルをヒットする練習を毎日されていると思います.私のイメージでは「ヒット」はフラットでスイングしたストロークで,俗に言う「カット」(これは和製英語で,正確には「Sliced shot=スライス」)はフラットにコンタクトさせるのではなく,シャトルとフェイスに角度を与えるストロークです.

 

月1回の天バドの練習会で,先日はドロップショットの際の「タップ」を練習しました.「タップ」はシャトルをフェイスにフラットにコンタクトさせていますが,「ヒット」ではないストロークです.タップダンスを思い出して頂くと,テンポのよい,強すぎず弱すぎないストロークといえると思います.

 

このタップは,ダブルスだけでなくシングルスの試合でもよく見られます.「ヒット」と「タップ」の違いは,ストロークの強さといえると思います.前者は力強く「ひっぱたく」,後者は軽く「たたく」というようなイメージでしょうか.

 

何が言いたいかというと,先日の練習会でバックハンド・ストロークのドロップを練習した際,ストレートはヒットあるいはタップできるのですが,クロスに方向を変えるとできないことが分かりました.多くの方が,スライスしてコースを変えているようでした.

 

スライスは,強いスイングでもシャトルのフライトはヒットと軌道が変わり,相手に鉛直方向の目の錯覚を与えます(シャトルは減速しているが,縦方向に加速して見える).そのため,試合では有効なストロークになりますが,シャトルに伝えるエネルギーはスライスのため小さくなり,スピードが遅くなると言う短所も見られます.もちろん,使い分けは重要で有効なショットであることには変わりません.

 

バックハンドでのクロス方向のドロップは打てても,クリアーやドライブを後ろまで打てないと言う人は,ほぼスライスになっているのではないでしょうか.つまり,バック奥に追い込まれても,ハンドルを握り替えて「ヒット」できれば難なく相手のリアコートにバックハンドで打てることになります.

 

多くの方が「難しい」とする,バックハンド・ストロークでは,ハンドルを握り替える(グリップを替える)こと,シャトルをヒットする前に「タップ」を覚えて,クロスにドロップを打てることがまず先ではないかと思います.その後に,ヒット,スライスという練習もできます.最初からヒットすることだけ教えると,バックハンドのクロスには「スライス」でしか打てなくなるという状況が生まれます(フォア側も同じです).

 

文字で,「ヒット」と「タップ」の違いを説明するのは難しいですが,ラケットとシャトルのコンタクト技術には多くの学習があります!

 

昨日は月に1回の”天バドの日”(天理でバドミントンする日)でした.その中で,気になることがあり参加者の皆さんと練習してみました.

 

”打つ方向”には2つあります.ここでは左右(ストレートやクロス)と上下(高さ)方向とします.今回は左右方向を考えてみます.

 

左右方向では,フェイスをフラットにして上肢を打つ方向に向けます.例えば,右利きで,RR空間(Right・Rear:右フォアの奥)でストレートに打つためには上肢がシャトルが飛ぶストレート方向,クロスに打つためにはクロス方向(肩関節をストレートよりも水平屈曲させる)に上肢を動かすことが”力をロスしない”ために重要となります.LR空間ではその逆で,クロスに打つために上肢をクロス方向(肩関節の水平屈曲は矢状より右方向)に向ける.

 

つまり,打ちたい方向に上肢を向ける,です

 

我々の関節構造では,肩関節は球関節のために自由に動かすことができます.ストローク・プロダクションに必要な水平伸展(構えの姿勢)は30度,水平屈曲は135度しか動きません.そのため,身体の向き(例えば,右利きがRRに追い込まれた場合はクロスに打ちにくい)によってはクロスが打ちにくくなり,プレーヤーの多くはスライス(俗にいうカット)してクロスを打ちます.

シャトルをスライスすることでネット近くに素早く下方向に打てますが,スピードが遅くなって相手にネット前をとられます.この”Disadvantage(不利)”な状況を回避するためにもクロス方向にシャトルをフラットで打つ技術が求められます.特に,ジュニアの段階ではフラットとスライスの両方を指導することが必要と考えています.その理由は・・・

 

スイングの際に上肢の向ける方向を確認するには,真後ろや正面から見るとよく分かります.また,RR空間に追い込まれた状況からクロスにクリアーやスマッシュを打たせてみて,フラットにシャトルをヒットしているかを確認することも良いかと思います(よい写真がなく分かり辛くすみません).

 

まずは左右方向にすべてフラットに打てるように練習することが重要ではないでしょうか.その理由は・・・

 

天理大学

中谷敏昭

1月13日の練習では,指導者から出された質問について回答し,あくまでもOne of them(多くの中の一つ)であることを前置きしました.How toは教えたくはありませんが,なぜ(Why),どのように(How),何を(What)を考えた上での練習法は伝えていきたいと思います.型にはまった技術ではなく,なぜそのように打つことが良いのか,力を出せるのかなど,技術の一つ一つには必ず理由や意味があることを理解していただけると嬉しいです! そのことが,「高い質」の獲得に繋がるのではないでしょうか.

 

クリアーを飛ばせない選手に対する練習法として,以下の方法を試していただきました(画像や映像がないため理解できにくいかと思います).

1.素振りで,身体より前方を強く振る

→この際,スイングによる音が顔の前で聞こえるように,加速域を前にする

2.手投げノックで,インパクトの位置より少し前に投げたシャトルをクリアーする

→シャトルの軌道は前に落ちていくので,それでもドライブにならずクリアーが打てるようにスイングとインパクトの位置を意識させる

3.椅子に正面を向いて座らせ,体幹や下肢の回旋が無い状態でクリアーを打たせる(手投げ)

→このとき重要なのは,構えた状態(肘より手は上)で肩関節の水平屈曲と水平伸展を行わせ,ラケットを担いだりせずラギングバックをしっかり使えること

 

ヘアピンの練習

1.ラケット・フェイスを相手に見せた状態でヘアピンを行う.

→腕が上がりながら行うと,相手にヘアピンあるいはロブを簡単に見破られる.フェイスを向けた状態を長くすることで,相手は”よく見る”のでディセプションにかかりやすくさせる.

2.ネット越しに投げてもらったシャトルをラケットで”受けて(跳ねさせない)”,そのまま投げ返す

→シャトルのフライトスピードとラケットを引くスピードを合わせないと跳ねてしまう.

3.打点より内側,ストレート,外側に打てるように

→ヘアピンを行う際は,どうしても打点より内側にフライトする(上肢の動きは内側に動くので)ので,ストレートか外側にもフライトさせられるように意識する.

→ヘアピンによるフライトの頂点(放物線の)はネットより自分側にする

 

天理大学 中谷敏昭

今年度,ヨネックススポーツ振興財団の助成によりジュニア選手を指導されている指導者や親指導者へのサポート研修会を開催します.

奈良県在住の方のみの限定のため,他都道府県協会の方は参加できません.

 

研修にあたり,申込者からいただいた日頃悩んでいる指導法や技術的な課題を送っていただきましたので,下記に記します.この悩みは多くの指導者共通ではないでしょうか.

これらの解決がうまくいった場合の練習は今後記事にしていきたいと思います.

 

・滑らかなフットーワーク(スピードアップなど),・グリップの握りこみ
・質の高いクリアを打つには?,・オーバーハンドストローク時の引きすぎを修正する方法
・フットワークのスピード強化、レシーブ力の向上について、いい指導方法があれば教えて頂きたいです。
・ネット前の技術向上、スマッシュ、クリアなどの強い球を打つためのストロークの技術向上について、いい指導方法があれば教えて頂きたいです。
・クリアをうまく打つための方法、スムーズなフットワークの方法について、いい指導方法があれば教えて頂きたいです。
・ネット前のフットワーク、オーバーヘッドストロークの向上について、いい指導方法があれば教えて頂きたいです。
・オーバーヘッドストロークにおける体重(バランス)のかけ方
  (片足なのか両足なのか)
・小学生のクリアを飛ばす指導法とレシーブの打ち方の指導法
・ラウンド側からのクリアが飛ばない,バックハンドのレシーブが苦手,スピードのあるフットワークを身につけたい