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観てきた映画、演劇や読んだ本について思いのままに。

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To the state as it is the east.-ダルカラ2012040801



DULL-COLORED POP「くろねこちゃんとベージュねこちゃん」を観劇。

(2012/04/08 14:00~ @アトリエ春風舎)


DULL-COLORED POPの作品を観たのは初めて。

母親を中心にすえて「家族」をテーマとした作品。


ぐっと引き込まれた。本当に面白かった。


2匹のネコを介して母親の内面を露に語る。


家族の幸せを思うことが母親の幸せ。
そう自分に言い聞かせている、
母親の気持ちも分からなくもない。
だが、ある面では強引だったり、無理やりだったり。


それを受けてきた父親の気持ちも息子、娘の気持ちも理解できる。
彼らも不器用なわけでも器用なわけでもない。

ただ、母親が思うように生きていけなかっただけ。


すごくシンプルなようでいて、
こうなんか複雑なモヤモヤが残る感じ。
けどそれは不快じゃなくて、なんか煮え切らないけど、
これが家族ってものなのかな、
生きるってことなのかなっとちょっと大きく思ってみたり。


ごく普通の幸せな生活を送るのは一番難しいこと。


自分でも噛み締めてみる。


ネコ役のお二人が、キュートで激しくて自由な感じで良かった。


あとアフタートークは、柿喰う客代表の中屋敷法仁氏。

作品へ対する視点が違うところを実感した。



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To the state as it is the east.-ダルカラ2012040802


■作品情報


DULL-COLORED POP vol.11『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』
3/14(水)~4/8(日) 全国6都市ツアー
芸術のミナト新潟演劇祭参加作品


■出演:東谷英人、大原研二、塚越健一、なかむら凛、堀奈津美、百花亜希、若林えり(以上DULL-COLOREDPOP)、佐野功(客演)


■脚本・演出:谷賢一(DULL-COLOREDPOP)


■スタッフ:

作・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP)
演出助手:元田暁子(DULL-COLORED POP)
照明:松本大介
美術協力:土岐研一
宣伝美術:山下浩介
宣伝写真:堀奈津美(*rism/DULL-COLORED POP)
制作:鮫島あゆ&グラマラスキャッツ

作・演出 作・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP)
会場 全国6都市、7会場
東京公演: アトリエ春風舎 3/14(水)~3/18(日)
新潟公演: 新潟りゅーとぴあ主劇場 3/20(火)
仙台公演: せんだい演劇工房10-BOX box-4 3/24(土)・25(日)
京都公演: アトリエ劇研 3/27(火)
大阪公演: in→dependent theatre 1st 3/28(水)
広島公演: 広島レイノホール 3/31(土)
東京凱旋公演: アトリエ春風舎 4/03(火)~4/08(日)
日程 2012年3月14日(水)~4月8日(日)
出演 東谷英人、大原研二、塚越健一、なかむら凛、堀奈津美、百花亜希、若林えり(以上DULL-COLORED POP)、佐野功
作・演出 作・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP)
会場 全国6都市、7会場
東京公演: アトリエ春風舎 3/14(水)~3/18(日)
新潟公演: 新潟りゅーとぴあ主劇場 3/20(火)
仙台公演: せんだい演劇工房10-BOX box-4 3/24(土)・25(日)
京都公演: アトリエ劇研 3/27(火)
大阪公演: in→dependent theatre 1st 3/28(水)
広島公演: 広島レイノホール 3/31(土)
東京凱旋公演: アトリエ春風舎 4/03(火)~4/08(日)
日程 2012年3月14日(水)~4月8日(日)
出演 東谷英人、大原研二、塚越健一、なかむら凛、堀奈津美、百花亜希、若林えり(以上DULL-COLORED POP)、佐野功


■(あらすじ)

父が死に、母は見えない猫を飼い始めた。
母・よし子、61歳。
くろねこちゃんとベージュねこちゃん。
煙草の匂いの消えた実家は発泡スチロールみたいに荒涼として、僕は知らない。
僕は知らなかった、幽霊みたいな自分たちの正体を。
妹と口をきくなんて、一体何年ぶりだっけ?

くろねこちゃん、どこにいるの? ベージュねこちゃん、どこにいるの?
母さんそれ猫ちがう、それ何だ、何だろうこの素敵な世界は!

──人間の最も暗くグロテスクな一面を、あくまでポップに描きたい、僕たちDULL-COLORED POP。
東京、新潟、仙台、京都、大阪、広島、また東京。
キッチキチに密度の高い長編新作会話劇を引っ提げ、全国6都市7会場、初のツアー公演。
家族の輪郭を問い直す、ノラ猫どもの「戦う会話劇」。


       To the state as it is the east.-ソラニン001


映画の中には、ストーリーではなく、
映画の醸し出す雰囲気を楽しむ映画というものがある。


たぶん「ソラニン」は、そういう映画なのだと思う。
全体としてゆったり流れる中で
こういった雰囲気、経験あるな~と思わせる
リアルさが感じられる。



       To the state as it is the east.-ソラニン002


マンガは読んだことがないので、
マンガと映画の比較は出来ないが、
良い映画だと思う。


ただ主人公、芽衣子の彼氏の種田には
ちょっとイライラしてしまう。


将来を不安に思いながら、就職までは踏み出せず、
また好きな音楽をやりたいという欲求もある。

同年代としてそういった微妙な状況で色んなことに
悩んだり揺れたりすることに理解はできる。


だが、それなのにバイトを辞めて自ら覚悟を決めて
音楽に集中して打ち込むはずが、
どうにも諦めるのが早すぎたりと中途半端な感じで
社会人の立場からすると「甘い」と思わざるを得ない。


しかも覚悟を決めるのも、芽衣子に背中を押される形であり、

冗談でも「もし駄目だったら、一緒に死んでくれるの?」みたいな

ことを言っている。

まぁ覚悟を決める人の台詞じゃないような気もするんだが。



       To the state as it is the east.-ソラニン004


ただ芽衣子と種田を支える周りの仲間は良い。
小谷アイ役の伊藤歩、
加藤賢一役の近藤洋一(サンボマスター)、
ビリー(山田二郎)役の桐谷健太。



       To the state as it is the east.-ソラニン005


特にビリーと加藤が良い。


ビリーは映画全体としても笑いのパートを担当しつつ、
仲間内ではムードメーカーであり、
また頼れる兄貴分でもある熱い男を
桐谷健太が自然に演じている。
演じているというより、まるで原作のキャラクターが
桐谷健太という人を通してそのまま出ているのではないか
と思わせるかのような自然さ。
桐谷健太という人の素の魅力が表れているのかもしれない。


加藤は、留年しながら好きな音楽、
バンドを何とか続けようとしつつ、
仲間を見守る役をサンボマスターのベーシスト、近藤洋一が
自然体で表現している。
演技が初めてとは思えないほど、リアルに力みなく演じており、
また音楽という側面でも本業のベーシストの腕を
上手く活かす好演ぶり。


伊藤歩演じる小谷アイは、加藤の恋人で
芽衣子の良き相談役であり、仲間をやさしく見守っている。


この3人の絡みによって少し頼りなげな
芽衣子と種田のカップルは支えられている。


こんな仲間がいたらな、と素直に思わせてくれる。


ライブシーンは、良かった。

宮崎あおいの歌唱力について色々言われているようだが、

普通に上手かったし、気持ちが入っていたと思う。


バンド経験のない女の子が何かに触発されるように

ギターを練習し、その気持ちを全てライブにぶつけてくる。

それが十分伝わる出来だったと思う。



       To the state as it is the east.-ソラニン006


また、種田や芽衣子、それにビリーも加藤もアイも

それぞれ悩みと言うか惑いなどを抱えているが、

最後、ライブ出番前の舞台裏のシーンで、

序盤に芽衣子から受けた

「人生に満足しているか?」という質問に対する

ビリーの答えがこの映画自体の一つの答えを

出しているように思えた。


それを聞くとこの映画の雰囲気と共に

すう~っと気持ちに風が通ったような、

そんな気持ちになりました。



       To the state as it is the east.-ソラニン003


      To the state as it is the east.-月に囚われた男001


SFでありながら、良質の一人密室劇と言うべき作品。


主人公サムは、月でたった一人で

地球に欠かせないエネルギー源の採掘をしている。

労働の契約期間は3年。

外部との通信は会社との定期連絡以外は不可。

話し相手は、人工知能を持つロボット、ガーティだけ。


だがその3年の契約も満了まであと2週間となった頃、

サムは事故を起こしてしまう。

そこからサムはある異変に気づいていく。



      To the state as it is the east.-月に囚われた男002


いくら報酬が良くてもこの環境はちょっと酷だろう。

会社が認知していようがいまいが関係なく、

地球にいるだろう家族や友人などと連絡も出来ず、

一人だけで仕事をする。

労働環境として勧められるものではない。


ただこれはある意味、

現在抱えている労働問題の一つを示しているとも言える。


超高齢化社会となった日本は、さらなる労働力の減少が危惧される。

さらに隣国、中国の躍進で安価な外国人労働者が流入したり、

海外に生産拠点を移したりと、日本人労働者にとっては

心配事しかないような状況でもある。

加えて近年叫ばれる、派遣切り、リストラなどなど・・・。


そういった中で働けるだけでも幸せ、

正社員として、相応の報酬をもらって働けるのであれば、

少しの労働環境に文句は言ってられないという風潮。


少し前まで労働者が健全に働けるよう、

雇用機会や待遇を改善する流れだったのが、

なんか無かった事になっている。


こんな状況が続けば、この映画のような自体が

起こっても不思議ではない。



      To the state as it is the east.-月に囚われた男003


サム役のサム・ロックウェルが一人芝居で

今の労働者の苦しみを代弁するかのような静かな熱演を

披露している。


またサムの話し相手のロボット、ガーティ役の

ケヴィン・スペイシーも上手い。

声だけだが、あれだけ本物のロボットのように

無機質に聞こえながら、

サムの心情を映す鏡のような役割を担っているのが

素直に凄いな~と思った。


一昔前に描かれた未来世界のような月面基地も

今描く最新の未来世界とは違う

ノスタルジーのようなものを感じさせる。


まさに何かを観るものに残す良作のSFだと思う。