この間、日本人駐在家庭のお母さんと集まって話すことがありました。
ドイツで暮らしているときに、どんなことに困るとか、どんなサポートが必要かなどを話していたのですが、次第に話題は教育のことへ。
例えば、Aさん(仮名)のこんな事例。
Aさんの子どもは、5歳ごろからドイツに来ていて現在は5年ほど住んでいる。
なので、お子さんは、日本で生活した記憶はあまりなく、日本についての記憶は、一時帰国で見聞きすることと、学校での学習で日本を知ること。
お母さんであるAさんが驚いたと話してくれたのは、
「東京の出身なのに、東京タワー🗼を知らなかった」
ということ。
日本にいれば、または、その地域に住んでいれば常識といえるような知識なのに、それを知らないのは親としてはビックリ‼️だったと。
住んでないから知らなくても当然なのだけど、
「当たり前のようなことを知らない」
ということに少し困惑しているようでした。
そこで、私は
「じゃあ日本について知らないということは、
日本の地名や特産物を学習していても、あまりピンとこないというか、実感できないのかな?」
と質問してみました。
すると、Aさんからはこんな答えが。
「そうでもないんだよ。うちの子は、『◯◯くんの住んでいたところでは、イチゴが有名なんだね!』って言ってたから、友達と繋げて覚えたり知ったりしていて、全く実感がないわけではないみたい。
むしろ、クラスに全国各地から来た家庭が集まっているから、それがいい勉強になっていると思う。」
これを聞いて、私も、確かにそうだと頷きました。
我が子が社会科で全国の地名や特産物を学んでいたとき、子どもたちはそれぞれ自分に縁のある都道府県を選んで調べ学習をしていました。
日本各地の知識も広がりやすく、さらにその土地から来た友達が言っていることなので説得力も増します。
この点は、日本人学校だからこその利点といえます。
それこそ、転校で入れ替わりも多いので、新しく来た友達の自己紹介のときには必ず、
「◯◯から来ました」
と入り、各地の地名を知る機会も多いです。
もちろん先生方も、全国各地から来ているため話す方言もいろいろで、子どもたちも楽しいようです。
こんなふうに、自分の住んでいた地域のことで知っていることを話すこともあるし、友達から聞く機会も多い環境です。
ですが、やはり、
日本に住んでいる のと 住んでいない の、ちがいは大きい。
東京タワーを知らなかったように、
長く日本を離れて暮らす日本人の家庭、
それも、子どもが、記憶の少ない幼い頃からある程度大きくなるまで、ずっと外国に住んでいることにより、日本の習慣や常識について知らないことが多い
という家庭もあります。
これは、悪いということではありません。
駐在家庭の中には、そういう環境で育ってきた子どもが一定数存在するということです。
駐在家庭は「いつか日本に帰る」ことがある程度前提となっていますし、
それを踏まえて日本人学校に通わせる家庭も多いです。
しかし、親としては、
「いくら日本人学校に通っていても、いざ日本に帰った時に、我が子は日本の学校に馴染めるのか。」
という心配も尽きません。
さらに、
日本人学校→現地校またはインターナショナルスクール→日本人学校
のように、親の転勤の都合で、学年をまたいで在籍することになると、特に漢字や算数が抜けてしまうこともあります。
再びその子が日本人学校へ通い始めるとき、在籍の学年によっては、学習内容の変化とスピードに戸惑うこともあると思います。
日本へは、いつか帰る。
でも、はっきりとした時期は分からない。
こういう先の読めない状況で、駐在家庭は子どもの進学については、特に頭を抱えています。
受験はどうするのか、
一時帰国はいつするのが良いのか、
ということはもちろん、
最も悩ましいのが、
本帰国のとき、次に戻る場所すら分からない、というケースもあります。
(会社によっては、もといた地域に戻れるとは限らず、全く初めての場所に転勤することもあるようです。)
将来、、、
子どもたちは、
日本に住むのでしょうか。
それとも、外国や、駐在国の方が居心地が良いと感じるのでしょうか。
さらに、「ふるさと」を、どこだと感じるのでしょうか。
とても興味深いです。
外国に暮らすということは、
「自分にとって日本とはどのような存在なのか、をいつも問われる暮らし」
ということなのかもしれません。
他の駐在家庭のお母さんとも、このことについて深くお話ししてみたいと思いました。
⇧本文には関係ないですが、
12月の寒かった日、雪化粧のドイツの街並みです。
こんなふうに薄暗〜いです。
太陽が恋しい季節!
