Oさんち 竣工写真 | ヨネダ設計舎のブログ

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伊勢市 Oさんち


写真家の川合勝士さんに撮っていただいた写真がとどきました.







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Oさんの設計当初からのご要望は古い昭和のビルや、小学校のような四角い無骨な建物が好きなので、外観は派手にデザインせずに設計してほしいということでした.

空間のイメージも昭和初期のビルのイメージでしたので、ラワン合板型枠でラフなコンクリートの肌をつくりました.

素地をおさえすぎず、粗さをもつ素材は、ピカピカの空間にはない落ち着きや、どこか動物の住処のような安心感、抱擁感を持つように感じます.

住居が建つ広い敷地内に職場もあるため、オンとオフの気持ちの切り替えができるように、玄関を入ってすぐにあるホールの光の状態を抑え、外と家の中の中間域をつくりました.

1階は来客者をお招きすることもあるため、広い一室空間としました.

周囲の田園風景を楽しみながら生活をされたいとのご要望でしたが、外部に開くということは逆に外部からの視線も気にすることになるため、1階居間と食事室の床の段差を70㎝つけ、居間は周囲の木々に守られた落ち着いた溜まりの場とし、食事室は窓から田園と向こうの電車や煙突、鉄塔や山々の景色を楽しめる場とし、一室でつながりながらもそれぞれの場所を選べるようにしました.

設計時、奥様より、サザエさんのおうちの家事動線が良いとご要望を頂いたので参考にし、茶の間←食事室←キッチン→洗面脱衣室→浴室→(干場)と直接アプローチできるそれぞれが隣接したプランになりました.

2階はプライベートな室が並びます.

1階と2階をつなぐ動線に、光を絞った階段棟をつくり、建物内のパブリックとプライベートをつなぐ中間領域としています.

2階の廊下を外部と同じ壁の仕上げにすることで、建物の中にいながらも一度外部に出て各室へアプローチする感覚をつくりました.
昔の雑居ビルのイメージです.

階段棟をつくることで2階のプライベート領域を通らずに、来客者も気軽に屋上へ案内できるようにしています.

ちょうどこの季節、学校の屋上のようなここからは近くの町の花火が上がる様子を見る事ができます.

季節と天候によって様々な表情をつくる光の空間.

建物内に光の明暗、間室を差込むことで外部と内部、または1Fと2Fに心理的な距離をつくりました.

設計時、建主さんに各室のキーワードをお伺いし、それを受けて各室のイメージをご提案し、シンプルな平面計画ながらも、建具を開ける毎に映画のシーンが切り替わるように各室の雰囲気を変えました.














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ここの扉の色は米田さんにお任せで、と言ってもらって現場で塗った水色と緑色.

出来てから見ていただいて、サプライズ的だったけど、気に入っていただけて良かったです.

ここから見える田園の稲と、水田の色と同じく、ここで育たれるお子さんの原風景の記憶の色になるよう、配色しました.




Photo by Katsushi Kawai












近々ホームページのWORKSにもいくつかの竣工プロジェクトをUPしていきたいと思います.