先日コンサルタント会社で主催された経営計画合宿という企画に参加しました。
参加する事務所が,自分の事務所の統計数字、事務所全体の売上高、経費、受任事件数、弁護士1人あたりの経費、売上、それに受任ルート(HP,紹介など)別の受任事件数、売上額、事件種類別の受任件数、売上額、弁護士別の受任件数、売上額など、この1年を数字から振り返り、来年以降どこに目標を置くか、また、事務所の理念や基本方針をいかにたてていくかなど非常に実りのあるものでした。
まず、こういう機会がないと、自分の事務所の細かい統計をとることがない。私の事務所も、データーベースがあり受任件数くらいなら統計が出せたのですが、さすが売り上げや経費ということになると税理士が作成したデーターしかなく、これでは事務所全体の売上は出せますが、受任ルート別、事件種類別、弁護士別は無理でした。
それで、自分で作っているデーターベースを改造して、なんとか細かい数字が出せるようにしました。この作業が一苦労で、やっと平成25年分のみ出せるようになりました。
その結果、これまでは、どのルートからの事件が多くて、どの種類の事件が最近は多い、どの弁護士が売上に貢献しているのではないかという漠然としたイメージだけはありましたが、数字を出すと、実はそうではなかったとか、ある程度は思っていたがこれほどまでになっていたのか、という結果があからさまに出てきました。
あまりにも生々しい現実なのでここで披露するわけにはいきませんが、こういう統計をとることは絶対必要なんだと思いました。
事務所の特徴があからさまに出てきます。たとえば、うちの事務所はいまだにクレサラ事件が多いとか、事件数が多くても対して売り上げがあがっていないとか、この種類の事件は事件数は多いが売上高は少なく、1件当たりの事件単価が安いとか、この弁護士は仕事をやっているように見えて実はたいして売り上げに貢献していない、あるいは逆にサボっているように見えて実はものすごい売り上げを上げている、など実態が浮き彫りになっています。
こういう数字を無視して、たとえば、○○の事件は事件数が多いから力を入れていこうとかいって力を入れても、1件当たりの単価が安いことを知らずにそれをやったら手間ばかり増えて事務所全体が疲弊してしまうとか、、○○の事件は手間ばかりかかって実入りが少ないと思っていたが実は事務所の売上の大半をしめていたとか、紹介案件が多いと思っていたら実は少ないとか、○○弁護士はサボってばかりいるかと思ったが実は大きな売り上げをあげていたとか、現実を直視していかないと事務所の運営方針を見誤るし、また、サボっているように見えが多大な貢献をしている人を非難して人間関係を破壊しかねない結果になります。
また、合宿では他事務所の統計数字も見せてもらいました。さすがにこれを披露するわけにはいきませんし、資料自体回収されましたが、他事務所の特徴やどこにあるこれくらいの規模の事務所はこれくらいの売上と事件数がある、など数字で示されたので、自分の事務所の運営が、総合的、財務的に間違っていないのか、自分の事務所の位置づけがわかり非常に参考になりました。
今後自分の事務所をどこにどういうふうに舵取りをしなければならないのかはっきりします。
よく、「数字は嘘をつかない」と言われますが、まさにその通りだと思いました。有意義な企画でした。
以前から「目の前の事件を一生懸命やっていれば何とかやっていける」と言われていて、法律事務所の業務の本質は現場の事件の処理なのですから、まさにその通りだと思います。そのため、事件処理に忙しくて受任ルートや事件種類、弁護士別の受任事件数や売上などいちいちとっていないよ、そんなことしている暇はないよ、という弁護士がほとんど多数だったと思います。
ただ、最近ではさすがに事務所の構成員全員が事件処理で忙しく、自分がどれくらい事件を受任してどれくらい売り上げをあげているかわらない、ということだと、事務所の先行きが心配な事態になります。
事務所の中に、法律事務所や弁護士の業界やその外、事務所の内部の総務や財務のことなど見渡しながら、法律事務所という1つの組織(船)の舵を取る人が1人くらいいないと、事務所という船はどこに行ってしまうのかわからなくなってしまいます。
その舵取りに、「数字」は重要な役割を果たしてくれるのではないでしょうか。
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