法律事務所の所長弁護士というのは,中小企業の社長と同じで,現場の仕事もするし,マネージメント,つまり総務とか管理職の仕事もするという方が多いと思います。

 ある程度大きな事務所の所長弁護士であれば,現場の仕事(事件処理業務)はやらずに,マネージメントとかマーケティングとか経営の仕事に専念することができるかもしれませんが,中規模の事務所では,経営と現場業務である事件処理と両方やっている人がほとんどではないでしょうか。

 法律事務所の所長弁護士は「プレイングマネージャー」型が多いと思うのですが,選手としての弁護士として,個々の事件処理業務を行いながら,事務所全体の統率,人事,総務,会計,用度,人間関係の調整,技術指導などやるのはかなり大変です。


 ところで,プレイングマネージャーといえば,元南海ホークスの選手兼任監督だった野村克也氏を思い出します。野村選手兼任監督は,選手としては打点王やMVPのタイトルをはじめ優秀な成績をおさめ,さらに監督としてはチームをリーグ優勝に導いている。これはすごいと思いますが,野村氏の著書を見てみると,選手兼任監督というのは無理な話であるということが書いてありました。チームの統率や選手の育成に目を配りながら,選手としての技術の向上やチームへの貢献を考えるのは所詮無理なことだということが書いてありました。では,なぜそれができたのか。それはヘッドコートという存在が大きな理由だと書いてありました。野村監督は,ブレイザーという,体は小さいが「考える野球」=「THINKING BASEBALL」を武器に大リーグで活躍したブレイザーをヘッドコーチに起用することを条件に選手兼任監督を引き受けたそうです。

 

 後に,ヤクルトスワローズで古田選手兼任監督が生まれましたが,うまくいきませんでした。野村氏は,古田監督にヘッドコーチをつけるよう進言し,実際つけたそうですが,伊東ヘッドコーチを起用しますが,野村氏いわく,ただの仲良しを連れてきただけで,ブレイザーのような力量はなかったと評価しています。これが古田選手兼任監督の失敗の1つの原因のようなことが書いてありました。


 所長弁護士が「プレイングマネージャー」として力を発揮するには,ヘッドコーチの存在が重要なのかもしれません。法律事務所で言えば,事務局長とか事件処理だけではなく所長の片腕となってくれるような勤務弁護士,優秀な秘書がヘッドコーチの役割を担っているのでしょうか。まとめて「幹部」といえばいいのでしょうか。所長弁護士が期日出頭のため外出していても,その間の事務所での統率を任せられるような,そんな存在が必要なのかもしれません。

 

 


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