ボス弁(弁護士を雇っている弁護士,通常事務所のボス弁護士)が,勤務弁護士を雇ったがうまくコミュニケーションがとれない,言ったことをなかなかやってくれない,自分より先に帰ってしまう,などと言っている不満をよく聞きます。他方,勤務弁護士(イソ弁)の方もボス弁に対して,いつも事務所にいない,何か伝えたくてもつかまらない,ものをいいにくい,怖くていえない,などの不満もよく聞きます。


 ただの酒飲み話で終わってしまえばいいのですが,こういうことを放置しておくと,お互いの会話もなく,情報や意思表示のやりとりもなく,ボス弁もイソ弁もお互いに不満がたまり,最後はどちらかが先に爆発してしまい,イソ弁が出て行くという事態になります。


 特に世代が離れてしまうと,考え方が違いお互いに理解できないなどの問題のほかに,そもそもコミュニケーションに対する感覚がまったく違います。例えば,コミュニケーションに使う道具や方法も違います。年配の弁護士先生の多くは,そもそも携帯メールやパソコンメールでのコミュニケーションの習慣がありません。時間と場所が一緒でないと話ができないしコミュニケーションもできないという感覚が無意識にしみこんでいるようです。

 「時間と場所が同じ」ということは,弁護士同士ではなかなか難しいです。弁護士は皆外出が多いし,そもそも事務所にいても打ち合わせや相談,それに電話対応などで事務所の中にいる弁護士や事務職員と話をする時間をとろうとしても難しいからです。

 以前は,日本社会全体で酒を飲みながらでの会話,コミュニケーションというのが多かったような気がします。しかし,仕事が忙しくて夜遅くまで仕事をすることが多い,家庭の都合から毎日は無理ということがあります。


 私の事務所では,細かい伝達事項や伝えたいことがあれば社内メールを使います。突っ込んだことを話す場合は直接話をします。飲みニケーションは,あまり度が過ぎると健康に負担をかけてしまいますが,時々であれば有効だと思います。また,お客さんとの打ち合わせも終わり,電話がつながる時間を過ぎた後の時間というのも,結構直接話をするのには使えると思います。こういうところで,事務所の中の様々な情報が入るので,経営や事件処理に有効だということもあります。

 また,昼間の時間帯にずっと事務所にいる人の中で,昼間の様子をしっかりおしえてくれる人がいればベストだと思います。また,ボス弁の考えを密かに他の人におしえてくれるような人がいればなおよろしいです。

 ボス弁は,自分1人だけで事務所全体のコミュニケーションをまとめようと思わないほうがいいと思います。


 「時間と場所が同じでないと話ができない」という固定概念を捨てて,デジタルツールと伝統的な飲みや夜間の時間を活用しながら,コミュニケーションをはかるのがいいのではないでしょうか。

色々な弁護士がブログを出しています。

ブログランキングにも参加しています。

よろしければクリックをお願いします。

                ↓  ↓

             にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ


              にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

 



 





http://www.law-maeken.jp/

http://www.atsugi-saimu.com/

http://www.atsugi-rikon.com/
http://www.atsugi-souzoku.com

http://www.atsugi-jiko.com/