常々権力におもねる提灯記事で有名な同紙であるが、最近の「千葉東МD展望」と題された連載記事(2014年1月13日~16日)はあまりにもヒドイので、一筆する次第。
(1)救急患者の圏外搬送率が高く、搬送時間も長いのは事実であるが、なぜそうなのか?ということが問題である。圏内の救急医療は現在、各病院が交代で輪番を務めているが、受け入れられる質量ともに乏しいので、圏外搬送が多くなっている。だから3次救急の充実が必要である、という主張は飛躍であり、問題のスリカエである。
今、この地域で必須なのは、いかなる救急患者でも診療できる体制の充実であり、一次・二次救急医療の充実こそ、喫緊の課題であると言える。三次救急患者は現在、1日平均2人以下であり、いかなる重症患者であっても、医師の診療を速やかに受け、場合によっては千葉市の方へ緊急搬送しても十分間に合うと言われている。救急医療で大切なのは、いわゆるタライマワシの根絶であり、小さな田舎町での、分不相応な3次救急医療の充実ではない(一般的に言って、3次救急は人口100万人の大都市で、500床以上の大病院でかろうじて経営的に成り立つようだ)。
(2)なぜ、この医療」センター問題が発生したかと言うと、根本には国の財政削減政策がある。その延長線上に、多くの似たような自治体病院を整理統合しようという政策があり、赤字を出し続けている東金病院の廃院と、山武郡市全体で1つの大きなセンター病院の新設という県の提案があった(堂本前知事)。
この提案に真っ先に乗ったのが現市長であり、多くの周辺自治体の反対を強引に押し切って、あの山奥の、交通不便な丘山台に決めてしまったので、周辺自治体もあきれ返って、手を引いてしまったのが実情である。周辺自治体の合意を得ないで進めてきたので、3次救急で赤字が出たら応分の負担をして下さいと頼んでも、誰も賛同してくれないのは、いわば当然の成り行きである。このような歴史的事実を明らかにしないまま、周辺自治体の「無理解」や「非協力」を非難しても、これは正に「天に向かってツバを吐く」ということに」なろう。
周辺自治体のほとんどすべてから見放されている「山武郡市の孤児・嫌われ者」に誰がしてしまったのか?!この罪は深く、その後始末は大難事である。
(3)もう少し歴史的事実を述べるならば、市長が郡市全体の協議会を突然打ち切って、1市2町でこの医療センター事業を進めようとした時、郡市全体で進めていくという大前提が崩れたのだから止めるべきだ、という医療関係者の制止を振り切って、県に相談に行ったようだ。県が試案を作成し、その試案をコンサルタント会社に評価を依頼したところ「周辺自治体との連携・助力なしでは至難である」という厳しいコメントを受けながらも、その詳細は伏せたまま、実行に踏み切ったのが、現市長である。
そういう歴史的経緯があるのに、あたかも県を信じてきたので、最後まで面倒を見てもらいたい、というのは、筋が通らないのではなかろうか?(しかも、議会では、今更県に責任の一端を担ってほしいと言えないと、答弁している。相手によって言うことをクルクル変えてしまっていいのだろうか?ウソは泥棒の始まり、と昔から言われているではないか?!)。