前回に引き続き達成するまでのステップです。
目標とは「いつまでに」「何が」「どうなっている」という定量的なことを指します。そして目標設定の本質とは「達成まで何をすればいいのか」という行動計画を立てることに他なりません。
計画ない行動では、うまくいったとしても、本人もその理由がわからないからです。わからないが故に再現性を持つことが難しく、「常時達成」することができません。
行動計画を立てるためには「目標」と「現状」の差を正確に把握することが重要です。
今回は「目標」と「現状」の差を測るために、現状把握について考えてみます。
さて、現状を把握するということですが、何を把握するべきなのでしょうか。
僕が考えるポイントは2つ。
【1】過去の実績
【2】現状の見込み
です。
【1】過去の実績
ここで言う実績というのは、自身の過去の定量的なデータになります。
一つ目の実績データは『契約率』です。
具体的に言うと何件アプローチしたら何件リーチでき、それがどのくらいの確率で見込み(アポ)になり、そのうち何割が契約に至るか、という行動量と契約率に関するデータになります。
例)
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電話数(アプローチ数)
↓ ◯%
話を理解してもらえる数(リーチ数)
↓ ◯%
アポイント(見込)が取れる数(リード数)
↓ ◯%
本気で検討してもらえる数
↓ ◯%
契約できる数
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これらの項目は売っている商材や営業手法によって変わってきます。
リクルートの研修講師が言っていましたが、多くの営業部がこういったデータをとっていないようです。しかしこのデータが、達成するまでにどのくらいの行動量が必要なのかを計画するための根拠になります。
二つ目の実績データは『売上単価』になります。
営業の定量目標は売上で表されるのが普通です。商材によっては1件の契約における売上単価は一律ということもあり得ますが、顧客によって単価が変わる場合には平均単価を把握するしましょう。達成までに必要な契約件数を逆算することができます。
【2】現状の見込み
目標同様多くの営業マンが自分の見込を把握していません。見込というのは当該月の着地見込のことです。このまま月末を迎えたらいくらの売上になるのか。その数値が目標を達成していれば問題ないのですが、そういう人のことは考えなくていいでしょう。問題なのは、達成していない人ですから。
まずは見込管理をしっかりしましょう。案件には、確度(段階)が様々です。
例えば
・提案し、検討してもらっている段階
・先方で稟議を上げている段階
・口頭では承認もらっているが諸条件の交渉段階
・契約書に捺印をもらうのを待っている段階
など、各社言い方やセグメントの違いはあっても各案件の確度を把握するべきでしょう。
現状の見込と目標との乖離が埋めるべき(行動すべき)空白になります。
それを埋める計画を立てていきます。