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平成8年(1996年)4月11日(木)、東京都豊島区の東日本旅客鉄道(JR東日本)池袋駅構内で、当時立教大4年生だった埼玉県春日部市の小林悟さん(21)が、黒っぽいグレーのスーツを着た男と口論となり、殴打されて転倒、後頭部を強打し、搬送先の病院で5日後に死亡した事件。
警視庁による正式名称は「JR池袋駅山手線ホーム上立教大生殺人事件」。
当初、警視庁池袋署は「傷害致死事件」として捜査していたが、遺族の懸命な犯人探しと世論に押され、また、犯人が小林さんをホームから線路上に突き落とそうとした可能性があるとみて、傷害致死罪の公訴時効が成立する直前の2003年3月、容疑を殺人罪に切り替えた。
目撃者は多数おり、犯人について「座ったような目つき」「右目尻に穴状の古傷3か所」等、当時の特徴を記したポスターも作成されている。
作家で評論家の本橋信宏氏による同事件のレポートによると、
「午後11時30分頃、目撃者の証言によると、ホームに上がる階段付近でサラリーマン風のスーツ姿の男(推定年齢24~38歳)と体がぶつかったのか、男から因縁をつけられ口論となり、いったんは階段を上がって山手線ホームまで来たが、なおもスーツ姿の男につきまとわれ、再び階段を下りようとしたが、スーツ姿の男に捕まってしまう。
胸ぐらをつかまれた悟さんは、背後にいた男性からふたりに向かって『喧嘩はやめたら』と声を掛けられ振り返った瞬間に、スーツ姿の男に顔を殴られ転倒。頭部を強く打って、頭の骨を折った。
スーツ姿の男はホームに入ってきた上野方面行き山手線に乗り込んだ。
悟さんは頭を強く打ったショックで痙攣している。
このとき、30人ほどの人々が目撃している。
一部始終を見ていた乗客が電車内でスーツ姿の男に『まずいんじゃないの』とその場に残るように忠告したのだったが、スーツ姿の男は逆にすごんでみせたため、その乗客は恐くなって別の車両に移ったとされる。
スーツ姿の男は日暮里駅まで乗っていたのが確認されたが、その後の足取りがつかめていない。
悟さんは救急車で搬送され、父親の邦三郎さんが呼ばれたが、当初は前頭部を骨折、後頭部も打って出血しているものの、命に別状はない、という医師からの報告であった。
だが、午前4時半、突然痙攣をおこし、容体が急変、別の病院に移送して手術を受けたが手遅れの状態で、4日後に息を引き取った。
最初は傷害致死事件として、このスーツ姿の男の似顔絵が描かれ、父親も必死になって目撃証人捜しをしたが、混雑していた駅のホームで推定120人は目撃していたはずなのに、証言者として名乗り出たのはわずか9名だった。」
とのこと。
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以下、ウィキペディアの該当ページをそのまま引用(※部分は当方による補足)
■ 事件の概要
1996年4月11日午後11時30分頃、池袋駅の山手線外回り7・8番線ホームで、当時立教大学の学生であった男性(当時21歳)が男に絡まれ、顔を殴られ転倒した際に後頭部を強打し、5日後に収容先の病院で死亡した。
目撃者の証言によると、犯人は事件後、山手線で日暮里駅方面に向かったというが、その後の足取りは不明となっている(同駅までの乗車は目撃されているが、この駅で降車したのかどうかは不明)。
被害者の男性は帰宅途中で、犯人の男との何らかのトラブルに巻き込まれたとみられている。
当初は傷害致死事件として扱われていたが、2002年7月に被害者の父親が3万5000人分の署名と公訴時効延長を求める嘆願書を法務省に提出した。
その結果、傷害致死罪の公訴時効(7年)成立直前の2003年3月に容疑が殺人罪(当時15年・2010年4月時効撤廃)に切り替えられた。
2010年4月に警察庁の捜査特別報奨金制度対象事件となった(遺族の希望で2012年度より指定を辞退)。
(※ また遺族は、2012年4月16日に警察庁を訪れ、捜査終結の要望書を提出している。)
■ 犯人の特徴と似顔絵の作成
事件は池袋駅の山手線ホーム上で起きたこともあって近くで数十人に目撃されている。
目撃者の証言により分かっている犯人の特徴は以下の通りである。またこれらの情報などを基に犯人の似顔絵が作成され、現場となった池袋駅などにも貼られている(似顔絵等の詳細については「警視庁捜査本部のサイト」を参照)。
・24歳~38歳、身長は170~180cmでがっしりとした体格である。
・右の目尻に3つの古傷があり、目つきは据わっている。また、二重あごである。
・黒っぽいグレーのスーツを着たサラリーマン風。
(※ 年齢は推定、外見の特徴は当時のもの。)
■ 似顔絵とよく似た男の目撃
遺族である被害者の父親は事件から2か月後に、右目尻に古傷がありこの似顔絵とよく似た男を北千住駅で目撃し尾行している。
この男は駅前のパチンコ店に入った後、常磐線(快速)に乗って柏駅まで移動した。(男が)同駅の改札を一度出た後に、再度、定期券で(柏駅に)入場して我孫子方面のホームに下ったところで、電車から降りてきた乗客に阻まれ(父親は男を)見失ってしまったという。
なお、同駅は犯人の足取りが最後に確認された日暮里駅より常磐線(快速)で5駅目にある。
(※ 被害者の父親が「東京メトロ千代田線北千住駅」で犯人の似顔絵とよく似た男を目撃したのは、悟さんが池袋駅で殴打された1か月半後の、5月25日のこと。
男は柏駅でいったん降りて売店でビールを買って飲み、その後再び柏駅に入り、我孫子方面のホームに下ったが、その時、電車が到着して大勢の乗客が降りてきたため、父親は男を見失ってしまった。
尾行時の状況から、父親は、男が柏と我孫子の間に住んでいるのではないかと推理した。
そこで、会社に1週間の休みを取り、柏駅とその前後の駅で張り込みを試みたが、再びその姿を見つけることはできなかった。)
■ 犯罪被害者家族の会(ポエナ)
この事件の遺族である被害者の父親は、事件発生から10年となる2006年、他の犯罪被害者の遺族らに参加を呼び掛け、「犯罪被害者家族の会 Poena(ポエナ)」(英語表記:Association of Crime Victim's Families Poena)を発足させた。
“ Poena”とは刑罰(罰を与える女神)を意味するラテン語である。
(同会は)殺人事件など凶悪事件の時効の延長を求める活動(アメリカでは第一級殺人罪に公訴時効はない)や、犯人の情報提供を求めることなどが主な活動内容となっている。
2010年4月27日、殺人罪・強盗殺人罪の公訴時効廃止などが盛り込まれた刑事訴訟法並びに刑法の改正案が成立し、即日施行された。
この法改正は、施行時に公訴時効を迎えていない過去の未解決事件にも適用されることとなったが、同会は他の犯罪被害者遺族団体である「全国犯罪被害者の会(あすの会)」や「殺人事件被害者遺族の会(宙の会)」の主張とは異なり、既に時効が進行中の事件に対する時効の延長・廃止の適用が近代刑法の原則である法の不遡及に反する可能性があることから、公訴時効の廃止を要望していたものの、遡及適用については一貫して反対している。
この事件の遺族である父親は、2012年度の捜査特別報奨金制度における当事件の指定を辞退している。
さらに、2012年4月16日には警察庁を訪れて捜査の終結を要望している。
(捜査終結を要望した)理由について、父親は、上述の法の不遡及の問題から「後から法律を変えてよいことになれば、法を守る意識も薄れてしまう。被害者感情が法を歪めてしまうことへの疑問もある」と述べている。
(※ 遺族による捜査終結の要望に対して、警察は「引き続き捜査を行う」旨回答したという。)
(以上、ウィキペディアからの引用終わり)