http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20151027-00000048-nnn-soci
26日夜、東京・日野市の山林で、首をつって死亡している男の子が見つかった。
男の子は市内に住む小学4年生と分かり、警視庁は、現場の状況から自殺の可能性が高いとみて調べている。
26日午後8時頃、日野市の山林で、首をつって斜面に横たわって死亡している子どもが見つかり、警視庁が調べたところ、市内に住む小学4年の10歳の男の子と分かった。
男の子は衣服を身に着けておらず、両手足を緩く縛った状態だったが、目立った外傷はなく、抵抗したような痕もないことから、警視庁は自殺の可能性が高いとみて調べている。
男の子が外出したまま帰宅しなかったため、母親が26日夕方、通報していたもので、母親は警視庁に対し、「普段の様子におかしいところはなかった」と話しているという。
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日野市の小学男子(10)の件について、警察は「自殺」の方向で考えているかのような報道が多く出ている。
このブログのように過去の事件をほじくり返していると、中には驚くほど杜撰な処理をされた事件もあって、例えば、ある男性が女性とドライブ中、某駐車場で数人の男に車で連れ去られ、一か月ほど後にダムの底からす巻きにされた状態で発見されて、警察がそれを、
「どう見ても、自殺だ」
と、自殺で片付けようとしたこともあったなあ・・・
と思って久しぶりに調べてみると、す巻きにされていたのではなく、物干し用の青いビニールひもで手足を緊縛され、生きたままダムに放り込まれて殺害された事件だった。
1980年3月29日に長野県で発生した
「生坂ダム殺人事件」
という事件だったが、古すぎてよくわからない。
ウィキその他に、多少の情報は載っているので、興味のある方は調べてみてください。
ウィキにもある通り、警察が自殺扱いで片づけた、その20年後に、別件で服役していた男が
「いや、実はあのダムの件は、俺と仲間がやった殺人なのだ」
と告白して、殺人事件であったことが発覚し、しかもその時にはすでに時効が成立しており、起訴できなかったというオチが付いていた。
この事件を「自殺」とみなしていた長野県警の言い分は、
「ダムから上がった遺体を見てみたら、争ったような感じがなかった」
「ビニールひもで縛られているけど、こんなの自分でも縛れるんじゃないか」
というものだったらしいのだが、「争った形跡が・・・」「縛り方が・・・」はともかくとして、
「数人の男に車で連れていかれて以降、行方知れずになっていた男性の遺体が、手足を緊縛された状態でダム湖から発見された」
という外観の異常さがあり、長野県警としても、本音としては「殺し」と勘付いていたと思うのだが・・・
遺体発見が「3月29日」ということもあり、年度末で気ぜわしかったのか、それとも、他の案件で忙しかったのか、「自殺」という無理矢理な結論で幕引きされてしまった。
気になるのは、今回の東京・日野の件で、警察がこの長野のダムと同じような理由(争った形跡がない~自分でも縛れる縛り方だ)を並べて、
「自殺」
という言葉を持ち出していることだった。
しかし
「普段変わったところのなかったという10歳男児が、この季節に全裸で、両手を後ろ手に縛り、両足も縛った状態でビニールひもを首に巻き、崖の斜面で縊死していた」
というのは、
「ダム湖から上がった緊縛遺体」
にも似て、その外観はどう見ても異常だった。
もしこれが、何者かによる犯罪である場合、第二、第三の犯行が行われる可能性もあるが、最初の犯行を「自殺」として幕引きしてしまえば、その後の捜査がしづらくなり、結果、真犯人を隠すことにもなりかねない。(北関東連続幼女殺害事件が、それに似た状況かと。)
警察は早々に「自殺」として処理するのではなく、「事件」の可能性も視野に入れて、徹底的に捜査してほしい。