今年の2月。
去年の9月から痛みが出始め、
半年のあいだ肘の痛みに苦しみ、
注射とリハビリで騙し騙しやってきた温存治療をやめ、
息子は、
手術に踏み切りました。
わたしは、手術未経験。
息子も、もちろん未経験。
麻酔がさめて、
ピースしながら家族に向けて、
一言二言話す息子を見て、
安堵しました。
が、
それからも大変
片手が使えないってこんなに不便なのかと…
当たり前に暮らしている日々に、
忘れがちになってしまう感謝が込み上げる。
痛みとの戦い。
そしてリハビリ、リハビリの毎日。
5月から始まる関東大学リーグに、
間に合わせたいと、焦る息子。
ウォーキングからスタートしよう
と、執刀医に言われた時にはすでに、
ランニングをしてました
走り始めても良いと言われたときには、
すでにシャドウボクシングをしていた。
サンドバッグを叩いてもいいよって、
言われた時にはすでに、
先輩とスパーリングをしていた🥊
常に常に、焦っていた。
そんなとき、
先輩の腕と息子の腕が接触し、
痛みとともにバチーんと音がしたと、
息子は言います。
夫も上京して、
執刀医に会うことにしたんですが…
検査の結果、
折角、
神経の場所を移動させる手術をしたのに、
元の位置に戻ってしまっていました
同じところは、もう手術ができない
左をかばうように右を強化したら、
今度は右の腕が痛み出す。
放置すればこちらも同じ手術が必要になると、
説明される
小5から始めたボクシング🥊
365日中360日は、
練習に励んだと言っても過言ではない。
今までの努力と蓄積された疲労。
酷使し続けた肘。
何度も出し続けたパンチで、
もう両肘の神経がボロボロ。。。
高みを目指すよりも、
大学卒業まで、
あと少し、
あの子にボクシングをやらせてあげたい…
そう願う親と、
1日も早く復帰せねばと焦る息子。
完全なる、万全なる状態になる前に、
息子は、
大学リーグの最終戦で復帰すると言いだした
早すぎるのではないか？と思うも、
本人の希望だし…
単純なわたしは、
『子どもの時に乗れた自転車は🚲
幾つになっても乗れるよ
』と思っていましたが、
そんなものではありませんでした。
判定負け、
ボロ負け、
完敗。
去年のようなボクシングを、
この先できるのだろうか…
肘に入れたメスは、
体力も筋力も、
そして、
距離やパンチの感覚、
そして自信すらも、
鋭く切って行ったようでした
『今年は、リハビリに専念しよ
一から出直そう』
そう伝えて、
わたしは年内の試合を、
諦めるよう促したのですが…
夏休み富山に戻り、
子ども時代通ったジムの、トレーナーの方々。
高校時代の監督。
女子オリンピックの強化コーチ。
皆さんの胸を借り、
少しずつ呼び戻す感覚。
先日参加した福井遠征で、
確信し…
今年はあきらめろと言った全日本選手権に、
息子は挑戦することを決めました。
そして、
この週末、
軽井沢でおこなわれた北信越予選。
5-0のフルマークで、
北信越代表を勝ち取りました
復活
術後6ヶ月で、完全復活
今回は、
会場へ応援に行かなかったので…
フルマークで勝った
興奮して電話をかけてきました
良かったね、
おめでとう。
よく頑張ったね、
おめでとう。
富山で可愛がってくれるボクシング関係者、
皆さんのおかげだね
息子の絶対出るんだと言う執念。
富山に帰省してからの20日間で、
ここまで仕上げ切りました🥊
1ヶ月前の試合を思い出すと、
同じ人か
ってくらい、
まるで別人です
こうして今年も、
全日本選手権に出場することが、
決まりました
現在、
日本ランキング4位の息子🥊
去年に引き続き、
日本最高峰の試合に、
出場できるとは思いもしませんでした
全力を尽くすと…
数えきれないほどこの手術をしてきたが、
こんなに長くメスを入れたのは初めてだと、
出来ることは全てしましたと、
術後、
説明してくださった執刀医の先生、
全ての方々に感謝です。
息子の傷は、
この手術にしては大きく、
15センチ程に及びます。
一般的な肘部管症候群の手術は、
5センチほどらしい。
それだけ神経を、
遠くまで移動してくれた先生。
先日、
福井遠征の帰りに、
こっそりサービスエリアで撮った1枚📷
この傷は、
これ以上綺麗に治らないだろうし、
術後、
心も大きく傷つき心配しましたが…
この復活とともに、
あの子に本当の笑顔が戻りました