鑑賞日時:令和元年[2019年]年12月6日[金]/9:45~11:30
映画館名:TOHOシネマズ 柏/SCREEN9
座席番号:J-10
映画館公開日:令和元年[2019年]年12月6日[金]
地上波初放送:
映画館名:TOHOシネマズ 柏/SCREEN9
座席番号:J-10
映画館公開日:令和元年[2019年]年12月6日[金]
地上波初放送:
かのアルセーヌ・ルパンが唯一盗む事に失敗した秘宝ブレッソン・ダイアリー。
その謎を解き明かした者は莫大な財宝を手にすると言われている。
そんな伝説のターゲットを狙うルパンは考古学を愛するレティシアと出会い、2人で協力して謎を解く事に。
しかし、ブレッソン・ダイアリーを狙う秘密組織の研究者ランベールと、組織を操る謎の男ゲラルトが2人の前に立ちはだかる・・・。
ブレッソン・ダイアリーに隠された驚愕の真実とは一体!?
監督
山崎 貴
声の出演
声の出演
栗田貫一(ルパン三世)
小林清志(次元大介)
浪川大輔(石川五ェ門)
沢城みゆき(峰 不二子)
山寺宏一(銭形警部)
この先ネタバレの可能性有り
【2D版/日本語版】ロードショー公開初日&初回上映回(通常版)を鑑賞。原作者のモンキー・パンチ氏のご冥福をお祈り申し上げますと共に、ご遺族にお悔やみを申し上げます。『ルパン三世』シリーズ初の、3DCG化!モンキー・パンチ氏は完成作品を観る事が出来たのだろうか?鳴り物入りの今作だが、観客の入りは疎らだった。まぁ、ロードショー公開初日とは言え平日だったので無入りからぬ事。今回利用したTOHOシネマズ 柏もSCREEN9も初めてでは無かったので、過去の気力を参考に座席をした。前日に、TOHOシネマズ 柏へ上映SCREENを問い合わせた所、「SCREEN8を〝予定〟しております。」との返答だったので、事前にスクリーンに対して〝センター&目線の高さ〟を確認したのだが、見事に裏切られた。
===== ストーリー =====
正直、テンプレート感は否めない。
お宝、ヒロイン、争奪戦・・・、まぁ、それが良くて観に行っているのだが・・・。
結末も読めてしまう・・・、がしかし、それ迄の過程がハラハラ、ドキドキとさせてくれる。
『ルパン三世』シリーズも、アニメかされてからも長いから、差別化を図るのも一苦労と察する事だろう。
===== 設定 =====
ブレッソン・ダイアリーに記された〝お宝〟は、ルパン一世が盗み損ねたのでは無く、彼自身が封印した。
事実、レティシアと共にお宝・エクリプスに到達したルパンは、一世の形見のステッキと傷だらけのシルクハットを手にする。
キービジュアルでのルパン三世の格好がそう。
五ェ門の斬鉄剣が隕石(隕鉄?)を溶かして鍛え上げた刀だったとは!
ナチス第三帝国再興、超古代文明・・・、扱い易いテーマだが、こちらも〝手垢塗れ〟感が。
それにしても、ナチスとかヒトラーとか、まさかフィクション作品にイスラエルやユダヤ人の協会とかからクレームは来ないとは思うが・・・。
この作品のサブタイトル「THE FIRST」には、劇中に登場するブレッソン・ダイアリーが、ルパン一世が唯一盗み出すことに失敗した因縁のお宝であることに加え、新たに山崎貴を監督に迎え、シリーズ初となる3DCGアニメーションで描かれた「ルパン三世」新時代突入の記念すべき第一作であるという想いが込められています。(映画館販売パンフレットより原文のまま参照。)
===== キャラクター =====
今作の焦点はやはりキャラクター・デザインだと思う。
キャラクターの3DCG化は、諸手を挙げて大歓迎と言う訳には行かない。
心情的に、受け入れられないと言う気持ちも拭い切れない。
戸惑っていると言うのが率直な感情。
判定としては、肯定:否定=2.5:7.5と言った具合。
それでも、鑑賞前に比べると、かなり〝肯定〟の比率は高くなった。
ヒゲに違和感を覚えた!
先ず第一が次元。
次元の〝口ヒゲ〟は不要。
これではキャラクター設定から変わってしまうでは無いか。
これだけは受け入れられないっ!
続いては、ルパンの顎の無精ヒゲに銭形警部の剃り跡。
銭形警部は、ハッキリ言って気持ち悪い。
3DCGだからって、そこ迄張り切って作り込まなくて結構。
不二子のデザインは好きだなぁ。
多少、若いでは無く〝幼い〟印象を受けたが、可愛らしい感じが前面に出ていて良し。
設定はテレビ・シリーズPART2を踏襲している様に感じたが、反面、〝悪女感〟が希薄かも。
そう言う峰 不二子が好きなファンには物足りないのかな?
レティシアは、どうしても『アナと雪の女王』にしか観えなかった・・・。
ゲラルトもランベールも、アメリカの3DCGアニメのキャラクター感大。
===== キャスティング =====r
レギュラー声優陣の皆様は、一人も欠ける事無く何より。
失礼な話だが、小林清志氏は〝今回が最後になるかも知れない〟と思いながら、毎回観ている。
ゲスト・キャラクターのキャストの皆さん。
声の出演広瀬すず(レティシア)藤原竜也(ゲラルト)吉田鋼太郎(ランベール)
広瀬すず氏も藤原竜也氏も吉田鋼太郎氏も上手い。
声優さんと比較しても遜色無し。
もしかしたら、プレスコ方式の恩恵?
自由に演技する事が出来、口の動きに映像を合わせて貰えたから?
===== 映像 =====
初の3DCG化で気負ってしまったのか、キャラクターの顔の演技が過剰!
表情が大袈裟過ぎる感有り。
キャラクター・デザインは置いといて、風景や物体は、3DCGの真骨頂だと思う。
車のディティールは気合入ってる感が伝わって来た。
風景も実写の様だった・・・、アニメ作品でそれが良い事なのかどうかは別として、率直に美しいと感じた。
何れにせよ、労力と時間とお金が掛かっているであろう事は、想像に難く無い。
ただ、カー・チェイスのシーンで、車同士が激しくぶつかり合っているにも拘らず、お互いに傷一つ付いていないのには違和感を覚えた。
ルパンのジャケット&パンツって、レザーだったの?
キャラクターの動きは、人間の動きをモーションキャプチャーで撮影して、そのデータをCGのキャラクターに当てはめる方法が効率が高く一般的なのだが、その方法ではルパンのアニメ的な動きを表現するには難しと判断。たとえ時間がかかっても、声優の演技に合わせてキャラクターの動きや表情、細かい仕草をスタッフの手作業で付けていく、手付アニメーションの手法を取ることに決定した。(映画館販売パンフレットより原文のまま参照。)
===== 音楽 =====
オープニング曲は『ルパン三世のテーマ』を元に、アレンジを加えた『THEME FROM LUPIN Ⅲ 2019』。
それが聞こえて来た途端、気分も盛り上がる。
エンディング曲は『GIFT』。
歌うは稲泉りん氏だが、初めて聞く名前。
因みにこの人、作曲を手掛けた大野雄二氏主宰のバンドか何かのコーラス・グループの一員とか。
そのグループ名が〝fujikochans〟とな。
セリフは、〝プレスコ方式〟だそうだ。
セリフを先録りし、それに合わせてキャラクターの口の動きを合わせる。
3DCGならではのやり方では無いだろうか?
キャストの皆さんは、今作完成の数年前に録音をしたとの事。
それだけCD映像の作成に手間暇が掛かっていると言う事だろう。
五ェ門の名セリフ、「また詰まらぬモノを斬ってしまった。」が聞けなかったのは残念。
ルパンの「不ぅ~二子ちゃ~ん♡」や、銭形警部の「ルパァーン、逮捕だっ!」も余り無かった様な・・・。
===== 期待感 =====
もう遣り尽くしての〝最終手段〟と言う、ネガティブなイメージの3DCG化だったので・・・。
二次元に慣れ親しんで来たので、敢えて3DCG化する事に懐疑的だった。
===== 満足度 =====
全てを受け入れられられたかと問われれば、否。
ただ、鑑賞前から危惧していた程では無く、やはり自分は『ルパン三世』が好きなんだなと再確認した。
===== アクション =====
逮捕されたルパンを次元と五ェ門が奪還しに来るカー・チェイスのシーンは3DCGの本領発揮だ。
スピード感を肌で感じられる。
クライマックス、超古代文明の力を手に入れた飛行艇でのゲラルトとの一騎打ちも、ルパンの体を張った(アニメだけど)格闘戦は必見。
===== SF =====
ゲラルトが手に入れた〝エクリプス〟は、超古代文明の遺物。
膨大なエネルギーを発生させる事が出来ると共に、兵器としても転用出来てしまう。
===== コメディ =====
今作は、シリアス少な目のコメディ多目。
テレビ・シリーズPART2路線かな?
===== ホラー =====
超古代文明の遺物・エクリプスの威力!(何と無く〝ラピュタ〟っぽい・・・。)
それを利用しナチス第三帝国再興を目論む。
===== グロテスク =====
該当要素無し。
===== サスペンス =====
追われるのは泥棒の常。
ルパンに追い縋る銭形の父っつぁん。
奇しくも銭形警部に逮捕されてしまうルパンを奪還せんと迫る、次元&五ェ門。
===== 謎解き =====
ブレッソン・ダイアリーに記された財宝とは何なのか?
その在り処は?
ルパン達と敵対する組織の正体と目的とは何者なのか?
===== 不可思議 =====
超古代文明の遺物とか、SF要素が大きいが、やはり不思議な力の存在を感じる。
===== ラヴ =====
最終的には、レティシアはルパンの事が好きになっちゃうんだな、これが!(ラスト・シーンがまた、『カリオストロの城』のそれっぽい!)
===== エロス =====
該当要素無し。
不二子ちゃんの、もう少しお色気シーンが有っても罰は当たらないと思う。
肌の露出が少な過ぎ!
===== 悲劇 =====
祖父であるブレッソンと両親を殺されたレティシア。
その首謀者であるランベールに引き取られ、育てられた恩義から断れずにブレッソン・ダイアリーを盗み出すべく悪事に手を染めさせられる。
===== 感動 =====
ルパン三世は義賊。
不屈の闘志で何事も遣り遂げるルパン三世。
お互いを信頼し合うルパン一味。
レティシアに向け放たれら銃弾を、身を挺して庇うランベール。
最後に人の心を取り戻したか!?
===== ドキュメンタリー =====
ナチスやヒトラー等、実在の組織・人物。
舞台となる各地も実在の地。
===== 歴史 =====
メインの物語の舞台は、第二次世界大戦が終結して十数年後の1960年代。
街並みや車等もそう言う雰囲気。