『ターミネーター ニュー・フェイト』 | 狂気と正気の狭間

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鑑賞日時:令和元年[2019年]11月8日[金]/9:45~12:05
映画館名:TOHOシネマズ 柏/SCREEN9
座席番号:J-10

映画館公開日:令和元年[2019年]年11月 8日[金]
地上波初放送:
 
メキシコシティの自動車工場で働く21歳の女性ダニーが弟ミゲルと共に、ターミネーター〝REV-9〟に襲われる。
彼らを守ったのは、同じく未来から送り込まれた強化型兵士のグレースだった。
辛うじて工場から車で脱出するダニー、ミゲル、グレース。
執拗に追い掛けて来るREV-9を、ハイウェイで待ち構えて居たのは、サラ・コナーだった。
ターミネーターを宿敵として人生を送って来た彼女は、REV-9と激しい死闘を繰り広げ、「I’ll be back.」と言って、その場を去って行った。
再び合流したサラは、ターミネーター情報の謎のメールが誰かから届くと告白。
グレースはその発信元がテキサス州のエルパソだと突き止め、3人はメキシコから国境越えを決意する。
しかし、国境警備隊員になりすましたREV-9が彼らを指名手配していた。
そしてエルパソで、サラやダニーを待っていたのは、あの男だった・・・。
 監督 
ティム・ミラー
 出演 
リンダ・ハミルトン(サラ・コナー)
アーノルド・シュワルツェネッガー(T-800)
マッケンジー・デイヴィス(グレース)
ナタリア・レイエス(ダニー・ラモス)
ガブリエル・ルナ(REV-9)
 
 この先ネタバレの可能性有り 
 
【2D版/字幕版/PG-12指定】
 
ロードショー公開初日&初回上映回を鑑賞。
 
『ターミネーター』(以降『T1』)のファンと思しき年代の客層が目立った。
それなりの年齢を重ねているのに、本編は終了しているがエンド・ロールの最中にスマホの画面をチェックすると言う、マナーのなっていない輩が居たのには驚いた。
 
平日と言う事もあり空いていた。
今回利用したTOHOシネマズ 柏もSCREEN9も初めてでは無かったので、過去の記録から座席を指定した。
通路を挟んだ1列前のI列10番の席を試してみようと、前回利用した時に考えていたのだが、すっかり忘れていた。
 
 
===== ストーリー =====
ぶちゃけ、結論は容易に想像が付く。
未来世界で大きな影響力を持つ人物を、未来から現代に送り込まれたターミネーターが抹殺しようとするが、同じく未来より送り込まれた者がそれを激戦の挙句守り、阻止すると言う構図は変わらず。
キモは、敵ターミネーターを如何にして倒すかと言う一語に尽きる。
ある意味、女性を主役とした物語構成。
===== 設定 =====
『ターミネーター2』(以降『T2』)の〝正当な続編〟とし、『ターミネーター3』以降は無かった事に。
時間軸も、『T2』のその後から続く世界が舞台。
未来は変わっても、運命は変わらないと言う事。
スカイネットに成り代わり、AIの〝リージョン〟とやらが、やはり人類を敵と見做して攻撃を仕掛ける。
やはり〝最後の審判の日〟は訪れ、2042年は人類存亡の危機の世界へと。
===== キャラクター =====
ダニー=ジョン・コナー。
ダニーが将来、抵抗軍指導者を産むのでは無く、ダニー自身がそうなる。
作品冒頭は、事の次第を理解出来ずに怯え、守られるだけの存在だが、次第に奮起し、未来の資質の片鱗を見せる強い女性へと変貌する。
 
REV-9は、『T1』のT-800と『T2』のT-1000とを合わせた様な性能。
エンドスケルト(内骨格)はT-800で、その周りにT-1000の様な液体金属(外骨格)が纏わり付いている。
分離した状態の2体での攻撃は新しい。
それにしてもエンドスケルト状態の時、頭部は空っぽなのだが、果たしてどちらが本体なのか?
ターミネーターの〝笑った顔〟の描写は、シリーズでも初では?
機械らしさを演出する為に、演じていた俳優は瞬きをしない様に心掛けていたとの事。(映画館販売パンフレットより)
 
ジョン・コナーは『T2』の数年後に、その後に送り込まれたT-800に殺害されてしまう。
サイバーダイン社破壊以前に送り込まれたT-800らしいが、そもそも、『T2』でサイバーダイン社が破壊されたのだから未来は変化し、〝その後の世界〟は存在しない筈では?
その辺の設定が今一つ理解し辛い。
ジョン殺害後のT-800は、スカイネットの呪縛から解放され、人間の理解を深めて社会に解け込み、人間として新しい家族と暮らしている。
人間としての〝感情〟に近い物が芽生え、人間らしく振る舞い、ジョン殺害を悔やんでいる。
 
2042年より送り込まれた〝強化型兵士(スーパー・ソルジャー)〟と言うのは、少々〝取って付けた感〟が否めない。
ターミネーターのテクノロジーを人体改造に応用したのだそうだ。(映画館販売パンフレットより)
===== キャスティング =====
リンダ・ハミルトン氏の復活は往年のファンにしてみれば嬉しいのでは。
アーノルド・シュワルツェネッガー氏も、外骨格が経年劣化したと言う設定の下、齢70を超えても出演が叶った。
ガブリエル・ルナ氏は、柔和そうな表情が却って不気味さを増していて良かったと思う。
マッケンジー・デイヴィス氏は、強化型兵士と言う割には貧相。
ジョン・コナー役のエドワード・ファーロング氏はCGでの出演。
まぁ、『T2』当時の設定だから致し方ない。
===== 映像 =====
REV-9の戦い振りの映像だけでも見る価値十分。
CGだとは分かっていても、スペクタクル感半端無いシーンの連続で手に汗握りっ放し!
===== 音楽 =====
お馴染のテーマ曲が掛かると気分も揚がる。
ラテン調(?)にアレンジされたテーマ曲は今一。
===== 期待感 =====
〝『ターミネーター2』の正当な続編〟と言われても、あれから何年経過している?
今更、過去のネタを引っ張り出して如何にか成る物なのか・・・。
===== 満足度 =====
〝オチ〟は大体想像が付いても、そこ迄辿り着く過程の妙を楽しめる。
キャラクターも魅力的で、尚且つ、アクション・シーンの連続が日頃のストレスを一時でも忘れさせてくれる楽しい時間を過ごす事が出来た。
 
 
===== アクション =====
まぁ、バトル・シーン満載。
退けても退けても、決定的に倒す事の出来ないREV-9と、T-800やグレース、サラとのバトル。
シリーズ初らしい、スカイ・バトルや水中バトルも。
===== SF =====
ターミネーターや強化型兵士のテクノロジーはSF的だが、舞台は飽く迄も現在。
===== コメディ =====
人間らしい言動をするT-800はコミカル。
===== ホラー =====
倒す事の出来ない、何処迄も追い縋るREV-9は不気味。
AIが人類を敵と見做し、反旗を翻す世界って、『T1』公開当時よりも現在の方が説得力有る。
===== グロテスク =====
まぁ、人がたくさん死ぬから・・・、でもPG-12指定にする程かなぁ?
〝REV-9無双〟的な、人をバッタバッタと切り捨てるシーンが。
===== サスペンス =====
倒しても倒しても、何処迄も追って来るREV-9。
REV-9との死闘がメインだが、それが手に汗握る展開で一瞬たりとも気が抜けない。
===== 謎解き =====
何故にダニーは狙われるのか?
サラにターミネーター出現の情報を提供していたのは誰なのか?
グレースの正体は?
===== 不可思議 =====
該当要素無し。
===== ラヴ =====
該当要素無し。
===== エロス =====
該当要素無し。
===== 悲劇 =====
未来は変わっても運命を変える事が出来なかった。
結局、人類は大量死。
ジョンを死なせてしまったサラの心情。
父と弟を殺されたダニー。
===== 感動 =====
分かっているけど、最終的に勝利を手にするお約束の展開。
自分の命を犠牲にしてでもダニーを守り切ったグレース。
===== ドキュメンタリー =====
地名等、実在する。
===== 歴史 =====
該当要素無し。