わたしたちが住む通りにマキちゃんと同い年の女の子がいる。

 
公園へ遊びに行ったマキちゃんが、久しぶりにその子を誘ったらしい。
「だってジュケンは終わったんでしょ?」
 
 
 
その子は中学受験のため年明けからほとんど学校へ来なかった。
わたしは中受すると聞いていたから、あー追い込みとインフルエンザ回避だなと思っていたけれど、学校の先生や友だちは知らないから慌てた。
 
普通に考えれば2週間以上の欠席は異常。
担任の先生はひどく心配して直接訪問したり、クラスメイトたちに手紙を書かせたりしていた。
わたしはマキちゃんに事情を話してあったけど、(でないと遊びに行きそうだから、)本当はマキちゃんに対しても口止めされていた。
マキちゃんは真実を言えないまま、先生を気の毒に思ったそうだ。
 
中学受験というのは、先生にも内緒にするものなんでしょうかね?
 
まあ、ランちゃんの同級生の時に比べると「こんなだっけ?」と思うほど軽い受験生活だったから、先生も気づかなかったのだろう。
志望校があるとかではなく、公立中学に行かせたくないだけらしいので(街中から来た人にたまにある)、どこかに受かればいいと言っていたし。
 
 
 
この週末に晴れて受験が終わり、その子が登校を再開したため、マキちゃんも外へ連れ出そうと思ったらしい。
 
すると合否結果はまだ出ていないはずなのに、
「もう(公立中学の)通学用カバンと自転車を買ってあった!不合格になってから買ったら周りにバレちゃうからだって」
とマキちゃんが驚いていた。
 
受験は周りも本人も気を使うものだなと改めて思う。