土地に棲んでいたあらゆる存在たちには、それぞれの役割があり、思いがあり、行く末を決める意思があることがわかりましたひらめき電球

我が家の庭だった土地が新しく利用されることになり、庭の主的存在だった大木たちや井戸、その他多くの植物に宿っていた存在たち・・・futabato.
彼らの声を聞く機会を得、その豊かな思いと今後どうしたいかという意思をそれぞれ聞くことができました。

人間の立場でできる限りの誠意を尽くした後に、彼らの寛大な心に感謝しながら、こちらの無理なお願いを聞いてもらうことになりました。

銀杏の大木の主幹は自ら上昇することを選び、「力を蓄えてまた戻る」という言葉を残して逝きましたイチョウ

二股に分かれた若い方の幹は、まだこの地に残って土地や人々を守りたいと、水晶の中にその意識を移しました銀杏
この土地で暮らす私たち家族や、過去には先祖の繁栄のために、豊かさを振りまいていてくれた柿の木は、新しく縁を結んだ人のところで暮らせるように、その身(枝)を分け与えた後にこの地を去りました柿
身を捩るようにして、この土地と人を守るために力を振り絞ってくれていた要の柿の木は、私にその枝を託し、小さな道具として生まれ変わって守りの力を宿したままこの地に留まる決断をしました柿とカラス


去るもの、移るもの、形を変えて残るもの・・・

植物たちの意識は、それぞれの意思を持ち続け、この地や他の場所、あるいは別の次元で今も存在していますキラキラ


植物たちと同じように意識体として大きな存在であった井戸は、少しだけ違う経過を辿りました。


井戸は、移りゆく時と人の暮らしの変化を静かに受け止め、自分の意思は示しませんでした。
「多くの命を育んできた美しい井戸水の派動を残して欲しい。」という私の願いを受け入れ、その一部を水晶に移してくれました。

そこからは、神事の専門職である先達さんに、井戸を埋める儀式を手厚く行ってもらいました。
井戸の神はどんな神様だろうはてなマーク
そう思って儀式を見守っていると、小さい水色の龍が現れました。蛇かな?と思うくらいの大きさの小さな龍です龍
井戸は土・水に関係した神を宿すと聞いたことがありますが、やはり土と水といえば蛇や龍なんですね。

龍が居ることがわかったら、やっぱり古くからの習わし通り、井戸の神を近くの川にお移ししてから井戸埋め工事を始めるのが良いだろう・・・ということで、知人にやり方を教わりました。
ポンプで組み上げた水ではなく、井戸の蓋を開けて、直接人の手で組み上げた水を、近家から一番近い芝川まで流しに行きました。
芝川は、龍伝説のある見沼を流れる小さい川です。
橋の上から井戸水を川に注ぎ入れ、感謝しながら井戸の神に別れを告げました。

この土地に棲んでいた意識たちに対して、私と夫ができることは全てやりました。
一般には理解されないことかもしれないので、密かに・・・。でも、できる限りの手を尽くし、心を尽くそうと。
土地に手を加えるための下準備が整い、木々が切られ、根は引き抜かれ、井戸が埋められました。


つづく