近頃、誰でも短期間で手軽に取得できる認定資格が流行っていますね。

就職や本業に有利な資格もあるし、全く経験が無くても、決まった時間数の講習を受けて認定書を取得するだけで、今日からプロを名乗って起業しようと思えば、…まぁできないこともない資格も沢山あります。


それはいいとして、

簡単に取得できる資格でも、それを使って仕事するからには、その資格(看板)に見合うだけの人間性や、その資格と仕事に伴う責任や義務を、しっかりと自覚していなくてはならないことは、社会人なら理解できますよね?


でもねぇ・・・

心理や精神とか、健康や美容など、そういうものを扱う世界に長くいると、資格は持っていても、それ相応のプロ意識の無い先生方やセラピストさんたちをチラホラお見かけしたり、そういう人達から傷つけられてしまったクライアントさんの救済に借り出されることもしばしばあるんですよねぇ。残念なことに・・・


全くの同業ではないにしても、人の心や身体を元気にしたり、元の状態に戻すお手伝いをする仕事をする者として、共通して常に心がけていなくてはならないことがあります。


国家資格だろうが認定資格だろうが、最低限守らなくてはならないのは、守秘義務です。


資格というものが必須ではない商売でもそうでしょうけれど、お客さんのプライバシーを侵害するようなことをしてはいけないというルールは、どんな業種にもあるはずです。

クライアントとのやり取りや個人の秘密を他所でウッカリしゃべる・・・なんていうことは、店や会社、人格に対する信用が丸潰れになる行為ですから、そんな馬鹿げたことをするはずがない!と、思いたいところですが、その基本的なことすら理解できていない俄かプロも巷に紛れているのが悲しい現実です。

特に、社会での経験が少ないまま家庭に入っていた人が、世の中の事情やルールと隔離されたまま、家事の片手間に仕事を始めようとするときに、そういうトラブルを起こしてしまう場合が多々あるようです。


資格があるからプロビックリマークと公言する前に、自分にその資格を使うことに伴う責任感があるかどうか再確認してから世に出ていかないと、大切なクライアントに多大な迷惑をかけたり、一人のお客さんから信用を失うだけでは済まない事態に追い込まれることだってあるかもしれないのです。


人の役に立つ仕事をしたいキラキラという純粋な気持ちから、努力して勉強し、お金もかけて資格を取得した人たちが、自らの過失で仕事も資格も信用も失うようなことにならないように・・・

また、悩みや苦しみを抱えて、それでも自ら前進するために専門家を頼ってきた人たちを、更に苦しめるような軽はずみな言動にならないように、・・・

対人間の仕事をする(これからしようとしている)者は、常に自分の行いや心を見つめ、その仕事と資格に相当する器量をもっているかどうか、問い続ける厳しさが必要だと、私は思うのです。


そのように再認識させられるような出来事を身近で見聞きする度に、心が痛みますガーン