サブタイトルが回文と化している、ラウドネスの最新アルバム。

世界同時発売ということで、オリコンの集計に合わせず発売したところ、オリコンデイリーチャートで3位を獲得しましたが、発売日が最も売れる日であること、

他のアルバムはオリコンの集計に合わせて水曜日に発売されることが多いことを考えると、

セールスの隙間を狙ったようなデイリーで記録を出してもあまり意味は無いでしょう。

(週間ランキングでは13位。健闘しているのは確かですが、それ以上とは言えません)

 

本作の総評は、悪くはないのですがそれ以上ではないとしか言えません。

 

確かに鈴木”あんぱん”政行のドラムは前作よりパワーアップし、重い音になりました。

 

『Player』誌のインタビューを読むとメロディは昔のようにタッカンとニイちゃんが

二人で相談しながら作っていく形式で進めていたようです。

確かに前作よりメロディは良くなりましたが、昔のメロディが復活したというわけではありません。

 

キーとしては、レギュラーチューニングの曲が多いのでしょうが、

タッカンのギターはドロップチューニングでも違和感なく聴かせる音作りになっていると思います。

 

初回盤付属DVDの35周年ファン投票結果を元にセットリストが組まれたライヴを見ていると、

ライヴでは後半に演奏されたランキング上位の定番曲(特にトップ4)の牙城を崩すことが

困難であることをひしひしと感じさせます。

 

余談ですが、未だに"GHETTO MACHINE"がランクインしたことが不思議でなりません。

(当時三部作が廃盤で、かつ発売当時の評価が高くなかったことを考えると、

ファンの間でも知名度が低いはずなのですが)

 

要するに、今のラウドネスから30年前に作られた代表曲を超えるパワーを持った曲が

出て来ないということです。

 

本作も、そういう点では力不足だと感じました。