備前宇喜多氏に従え関ヶ原に従軍した延江氏がいます。
この延江氏は氏光の代に延江を称していますが、もと岸秀光を名乗っています。その祖は美作国竜王山城主岸備前守氏秀であり、父は伯耆国尾高城主山名氏重で清和源氏山名氏の一族となります。

岸氏が山名氏流とされるのは延江系図に記されたとおりですが、出雲国馬来氏もまた山名氏の流れとされ、字は違いますが真木氏の一族(尼子経久の母方)に岸左馬之進とも記されています。
この系は宇波という所に居住していますが、備前とのつながりを言い伝えており、三村十郎朝貞とか真木上野介朝親が地頭であったとしています。

私は尾高城主山名氏重から延江氏光に至る系図が物語るように真木或いは馬来氏は山名氏の流れがあるものと思うようになりました。仁多郡に本拠を置いた馬来氏初代は氏綱とされ山名時氏の子氏重以降には氏の字が多く見えていますから氏綱も庶子だった可能性もあります。ですから岸氏とも一族関係にあったはずです。真木上野介の上野は上野国ですから山名の発祥地と同じなのです。

馬来氏は摂津国より来住とされています。これはやはり元々在庁官人であった仁多郡の勝部宿禰一族が山名氏の養子になったという可能性も考えなければなりません。
源姓であった事が尼子氏との姻戚関係が成立したのでしょう。源姓を名乗った証拠はありませんが。。。

もっと調べる価値は十分にあります