出雲市斐川町阿宮地区にある阿吾神社は出雲国風土記にみる阿具社に比定されています。

この阿宮地名が阿具社からきているのは分かりますが、阿吾(あご)とは何の事でしょうか？

下阿宮地区には伊保神社がありそこの御祭神が阿菩大神となっています。
この阿菩(あぼ)と阿具(あぐ)が混同して阿吾(あご)という音ができたのでしょうか？真相はわかりません。

阿吾神社の背後にそびえる山は葛西氏の築城した城跡で城平山と呼ばれています。

現在ではあまり気にとめていないかも知れませんが、阿吾神社との位置関係から神聖な山とされたと考えられます。そのため加茂町側から登ると大嶽山光明寺があります。

実は近年、松江市にある松江藩の祈願所灰火山宝照院で見つかった灰火山社記に火の神軻遇突智が生まれた地を阿具と考えるのは阿具と軻遇の音が似ているからで阿具社と灰火山が同体であることを知ったとある。

以前に博物館で神門郡の絵図を見たことがあり、阿宮の地に軻遇突智山と記されていたのを思い出しました。
阿吾神社の背後の城平山こそカグツチ山であり、神社もまた火に関すると思われますが、カグツチが祭神ではありません。

阿吾神社と城平山